第41話:バトロワ③バーサーカー




〜優流side〜



「うしっ!バトロワ始まったぜー!狩って狩って狩りまくるぞー!」



 転移した先は始まりの街であった。



「さてと……かかって来いや!」



 あたりには誰もおらず、自分の声しか響かなかった。



「移動するか……」



 俺は移動をし始めた。


 紹介していなかったが、俺の武器は“片手剣”だ。少し短めの剣と盾がある武器だ。



 妹に自慢したが、“私のハンマーで壊してあげようか?”って言われてしまった。


 意味もない暴力が片手剣を襲う……!



 そんなことを思いつつ、あたりを散策していると、一人の男に出会った。



「あ?やっと見つけたと思ったらクソ弱そうな野郎じゃねぇかよ……」


「は?出会って早々悪口言われた!」



 その男はとても口が悪く、頭は爆発ヘッドで赤髪。目つきが悪くて武器は持っていなかった。



「まあいいぜ…。お前もどうせ狩るからよぉ……」


「なっ……いいぜ、受けて立つぜ!!」



 俺は片手剣を構え、臨戦状態となった。



「さっさと狩らせてもらうぜッ!!」


「なっ!?早っ———」


「オラァァ!!」



 その男との距離は数メートルあったが一瞬で距離を詰められ、目の前まで来ていた。


 そして拳で殴られそうになっていたので、盾を構えた。なかなか間一髪であった。



「くっ……この!!」


「おっとぉ…そんなの当たるわけねぇだろうがよッ!!」



 俺は剣を振ったが、軽々と後ろへジャンプをされて避けられてしまった。


 そしてまたも突進して来た。



 盾を構えてガードをしたのだが……———



「は!?盾が壊れた!!」


「はっ!!クソ弱い奴には要はねぇんだよ。うせろ!!」


「危なっ!!」



 顔面めがけてパンチをして来たがなんとかしゃがんで避けた。


 そしてそのままローキックを食らわせ、さらに片手剣で腹を浅く斬った。



「おっと……雑魚のくせになかなかやるじゃねぇか……」


「雑魚雑魚うるさいな……。俺だってやるだけやってやんよ!」



 俺はそのままの勢いでさらに攻撃を食らわそうとした。そして勝負は一瞬で決まった。



 俺が腹に思い切りパンチを食らって死んでしまった。



 なんなんだ今の……早すぎて何も見えなかった……。



「あ……」



 次に眼を覚ますと俺は観戦スペースへと移動していた。



「あーー!負けちったよー!!一人も倒せてねぇぇ……」



 まさか初っ端で死んでしまうとは……。



「大人しく観戦しときますか……」



 俺はいろんな人を観戦し始めるのであった。



〜藍side〜



「はぁぁあああ!!」


「ぐっ……」


「よし、これで七人目……」



 順調にキルしていき、七人目まで倒していった。


 プレイヤーが活発的に動き始めており、遭遇するのが多くなっていた。



 そしてまたプレイヤーを探しに行こうとしていると、何やら叫んでいる声が聞こえて来た。



「ば、化け物だぁ!」

「強すぎだろうが!!」

「全員ぶん殴って倒してるぞ!!」

「助けt」

「逃ーげるんだぁーよ〜n」



「何……あいつ」



 声の方角へ向かったら、そこには逃げ惑うプレイヤーと追いかけながら怒鳴っている赤髪の男がいた。



「オラァ!!なんで弱いのしかいねぇんだよ!!」



 様子を伺っていたが、私もバレてしまったようだ。



「何見てんだテメェ……」



 額には血管を浮かび上がっており、怒っているようだった。



「……」



 私は無言で剣を抜き、臨戦状態となった。



 先手必勝。その男にダッシュし、剣で斬りつけようとした。


 だがすんなりと避けられてしまった。



「雑魚ばかりで退屈なんだよ……。イライラしてんだよぉ!!」


「うっ!」



 男はクルッとこちらを向き、拳を振るって来た。私は間一髪で避け、距離をとった。



 ここは少し道の幅が狭い道路。左右には家が並んでいる。

 地形を使って倒すしかない。



 私は男ではなく、家に向かって走った。そして壁に足をつけ、その壁を蹴って男の方へと飛び、剣を斬りつけた。



「危ねぇなぁ!」



 避けられてしまったが、向こう側の家にまた足をつけ、またそこを蹴り……というのを繰り返した。




 周りから見るとそこは、鏡に一筋の光が当たり、それがまた跳ね返り……という風に見えていた。




 少しずつだがダメージは与えられていた。



(次で決める……!)



 男の方へは向かわず、今度は上に向かった。



 そして剣の片方を逆向きに持ち、男の真上に来た瞬間にぐるぐると回転しながら落下した。



「はぁぁぁあああ!!!」



 男はクラっとしており、完全に入ったと思ったのだが……———




「【憤怒の極致】……【超身体強化】!!」


「なっ!?」



 男が何かを呟くと、一瞬で私は吹き飛ばされており、観戦スペースへと転移させられていた。



「な……なんだったの、あいつ……」



 私は一瞬の内に倒されていたらしい。一体なんだったのか気になったので、集中して観戦することにした。



 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄


投稿遅れてすまない!


いろんなことが忙しくて投稿できてなかったよ……。

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