第34話:お出かけ




「お!き!ろっ!!」


「いふぁい……」



 俺が寝ていると、誰かに頰をつねられていた。



「あんた…なんで床で寝てんの?」


「ああ………姉ちゃん…腹減った……」


「人の話を聞けっ!!そしてもう晩御飯できてるっての!!」


「おー、さすが姉ちゃん。これからもずっと養ってくれ」


「こんな嬉しくないプロポーズ(?)は初めてよ…」



 俺はゆっくりと立ち上がり、晩御飯を食べるため、移動をした。



 晩御飯も食べて、お風呂も入った。

 お風呂に浸かってたらそのまま眠くなって溺れかけた……危ない…。


 そして俺は自分の部屋に戻り、ベッドに体を沈めた。そしてそのまま溶けそうな勢いであった。



「ふぃーー………これこれ…さいこぅ」



 明日はまだ日曜日……。ふぅーー!最高だぜぇ。



 そして俺は眠りについた。



〜〜



 朝、起きるともうすでに日は上っており、時計を見ると一時半であった。


 朝じゃなくて昼だったか……。



「さて……もう一眠りいきますか……」



 俺はさっそく二度寝に入ろうとした…だが、今日は珍しく、超珍しく用事があるのであった……。



「うわ……思い出しちゃったよ……今日優流と出かけるんだった……」



 用事とは優流とその妹と映画を観に行くというのだった。



「えーと……確か集合時間が一時半……やばくね」



 俺は俺なりに急いで着替えた。かかった時間なんと十分。

 俺頑張った。


 ご飯は食パンを一枚だけ食べることにした。


 食パンを食べていると、インターホンが鳴る音が聞こえた。



「む?」



 そういえば集合時間だけ教えられてどこに集合するか言われてねぇじゃん……。



 俺はゆっくりと玄関に向かい、ドアを開けると優流と律がいた。



「よっ、ってお前昼に食パン食ってんの?」


「紅羽兄ぃ絶対さっき起きたばかりでしょ…」



 “行く”って寝ぼけながら言っちゃったことだから……今からキャンセルできないかなぁ……。



「………優流…やっぱり行かn———」


「いや〜楽しみだなぁ!!」


「紅羽兄ぃとお出かけなんて久しぶりだね!すごい楽しみ!」



 うわぁ……断りづらい……。


 仕方ない……今日ぐらいは付き合ってやるか…。



 財布だけを持ち、そのまま出かけるのであった。



〜〜



「つ……ついた………」



 ついた頃にはもうすでにヘロヘロ…。

 早く映画館の席に座って眠……じゃなくて映画を見たいなぁ。



「優流…今日は何見るんだ?」


「今流行りの映画だよ!お前も知ってると思うぞ?剣で戦うあれだよ、あれ」


「ああ………」



 俺は眠気を抑え、頑張って映画館へ行き、チケットを買って席へ座った。



「ああああ………おやすみ」


「おい!映画みろよ!!」


「流石にお金もったいないんじゃない?紅羽兄ぃ……」


「むぅ………仕方ないな…序盤の方は見ておくよ」


「「ええ……」」



 そんな呆れた顔で見られても……だって俺一時半に起きたんだよ?超早起きじゃん。

 しかもあんなに歩いたし……。


 これは仕方のないことなのだよ。



 そんなこんなで映画を見始めた。





 ちなみに開始三十分で寝落ちした。

 それなりに頑張った。



〜〜



「いやぁ……よかったな、映画」


「お前すぐ寝てたじゃねぇか…」



 二時間ぐらい寝たけど…まだ足りないな。


 普段だったらもっと寝てるはずだし…。



「紅羽ー、この後どうするよ」


「んー……寝る?」


「紅羽兄ぃブレないね……」



 明日は普通に学校があるから寝溜めとかないといけない…。


 と、言うことで今日はもう帰ることにした。



 帰り道の途中…野蛮な人を見かけた。



「おらぁ!なんでお前らこんな弱いんだァ!もっと強ぇやつはいねぇのかよ!クソがっ!!」



 と、爆発ヘッドを持っており、拳は赤くなっている男がいた。周りにはチンピラのような男たちが転がっていた。



「紅羽兄ぃ……」



 律が俺に抱きついてきた。

 まあ、あんな危険生物みたいなの見たら怖くなるだろう。


 俺も怖い。なんだかあの感じ…面倒ごとな予感がするからだ。



「安心しろ…面倒ごとに突っ込むわけがない」



 俺たちは見て見ぬ振りをし、そのまま帰った。



 まあ……もう出会うことはないだろう……。



 しかしすごく怒ってたな……。


 ———例えるなら“憤怒”だな。



〜〜



「ただいまぁ……」


「「お邪魔しまーす!!」」



 家へ帰ったが…こいつらも付いてきやがった。

 我が睡眠を邪魔する気か……己ぇ…。



「お帰りー、あ!いらっしゃい!」



 俺はそのまま寝ようと思ったが、優流と律も俺の部屋に付いてきた。



「………俺の部屋で何するんだ…?」


「何って……なんだ?」


「えぇ………」


「俺の部屋はベッドと机と睡眠グッズしかないぞ…。何するんだよ」


「じゃあみんなでお昼寝しよう!」


「えぇ?」


「!!律……お前……成長したなぁ……」



 律は良い方向へ育ってきているようだ。俺は嬉しいよ。



「どうした律よ!紅羽に影響されたのか!?」


「いや…今日早起きだったから私も眠いなーって思ってて」



 俺はもうすでにベッドに転がっている。


 着替え…?大丈夫だ、問題ない。上着は脱いだから。



「おやすm………」


「早っ!!もう寝たのかよ!!」


「じゃあ私も寝よー」


「え、紅羽と一緒のベッドで寝るのか?」


「………既成事実……」


「妹が怖いこと言ってるのでお兄ちゃんもここにいます」


「えぇ…まあいいや」



 そんなこんなでみんなで夕飯まで寝たのであった。



 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄


これがテスト前最後の投稿にします。

次は12月4日以降に再開するのでお願いします。

m(_ _)m

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