第22話:極上枕
「そこまで言わなくても………」
「何言ってる……あれはまだ序の口だ……」
「えっ!?まじ!?ガチギレさせたら絶対殺される……いや、殺されるより酷いことされる気がする…!」
「俺をなんだと思ってるんだよ……」
「魔王」
「よし………もっかい説教されたいか…?」
「申し訳ありません、紅羽様」
「………うむ、くるしゅうない……では我に快適な安眠を用意してもらう……いい安眠ドロップアイテムがあったら寄越せ」
「えっ!?んな無茶な!!」
俺の睡眠を妨害された上、さらに今まで俺が勉強教えてやっていたのにそうやって思われていたなんてことだから……妥当、いや、これだけで許してくれる俺超優男。
「寄越さねぇとお前の家に凸りに行くぞ」
「んな横暴なぁ……あっ、そういえば……」
ん?なんかあったのか……?変なものだったらぶち殺す……!
「てってれぇ〜ん。“あったか枕”ぁ!」
突然優流が変な声でそう言った。なんかあいつの手が一瞬白くて丸い手に見えた……。
気のせいだよな……?
「で……?なんだそれ?」
「この枕は始まりの草原の羊を倒したらドロップしたレアアイテムだ!どれだけ使っても暖かさがなくならず、しかも羊の毛のようにふわふわな枕だ!」
「よし、寄越せ」
俺は優流に一気に近づき、要求した。
「近いよ………ほい」
《スグリュウさんからアイテムが渡されました》
「スグリュウ……?ダサくね?」
「んなこと言うなよ!!ダサくねぇだろ!」
「さて……どんなものか……。こっこれは!!??」
程よい暖かさ、極上な肌触り、手が沈む!?
「よしこれで寝てみy……zzzzzz」
「おお、さすがレアドロップ…怒りを鎮めてくれてありがとう!」
優流の罪は枕によって許された。
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
僕は夏でも冬でも冷たい枕が大好きです。
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