第14話 [学校で約束]
平日の朝。
夜間俺を包み込んでくれていた布団が恋しくなる時……。『一生離れたくない、結婚しよう』と布団に言いたくもなる。
もう絶対に離さないを俺はここにいるぞ……!
「ほーら紅羽〜? さっさと起きなさーい!」
「んん……あと三年……」
「長いわ! ほら、今日も学校でしょ?」
「うー……さぼる」
「それやったらあんた、げんこつ入れるわよ?」
「はぁ……わかったよ……」
そこまでげんこつは痛くないが、連打してくるしガミガミ言ってくるから厄介なのだ。
渋々学校の用意をして、学校に向かうべく外へ出た。
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「おー! 紅羽おはよー!」
「……んおう、優流……。なんか気分良さげだな」
「お! わかっちゃう〜? なんだと思う?」
「さぁ……。気にならないからいい」
「えー! そこは聞けよ!」
あ〜……。相変わらずめんどうくさくてうるさいやつだ……。
「……何があったんだ?」
「ふっふっふー……昨日WFOが届いたのだー!」
「ああ……俺も届いたな……」
「えぇっ!? なんでお前も届いてるの!!?」
顔をずいっと近づけてくる優流。
男と接吻する趣味などない。養ってくれるというのならばちょっと話は変わるけど……。
「姉ちゃんが二つ予約してて当たったんだよ……」
「たぁー、なるほどなぁ。二つってレアだな! まあ俺も二つ届いたんだがな!!」
「ああ……妹用?」
「そう! 今どハマりしてんだよなぁ……。っとそうだ! 今日一緒にやろうぜ!」
俺も届いてるんだし、コイツと一緒にできるな。……けど、まぁ。
「遠慮しておきます」
「なんで!?」
「だって……絶対面倒事が生じる気がする……」
「えぇ!? 俺をなんだと思ってるんだ!?」
「無駄なことだけ生産する輩」
「おいおいひでぇな! 妹をお前の家に送りつけるぞ!」
「やめてくれ……また抱きつかれる。……はぁ、まあいいか。じゃあ連絡するわ、覚えてたらな……」
優流の妹にはなぜか懐かれていて会うたびに抱きつかれて身動きが取れなくなる。前なんか絞め殺されそうになったことがあったり……。
ちょっとだけ苦手だ。
「よーしオッケー! じゃあ今日な!」
「はいはい……」
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
遅くなってすまない!
単純に忘れてた……。
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