05 私の押し、学園物の制服似合いすぎ



 そんなこんなな経緯で、どうやら私達は幻影の世界にとりこまれてしまったらしい。

 目の前には学園の風景があった。

 まさかの学園!?

 基本は魔法をかけた思念が影響するらしいけど、対象の思念が強すぎるとそれに引きずられてしまうらしい。


「何だ? この服。変わった服だな」


 そういうわけだから、元の世界の学生服を着たウォルド様が目っの前に!


 すかさず私(これもまた学生服バージョン)は、写メを連射した。


「よく遊んでられるなあんた。こんな状況で」


 押しの尊い姿を収めるのは、ファンとしての作法です!


 あっ、ポーズお願いします。


 そこっ、そこに立つとちょうど角度が尊いっ!


「あんたの人生、常に幸せそうでいいな」


 そんな事ないですよう。

 ウォルド様がいるから、幸せなんです。


 せっかくだから体操服とかも着てくれないかな?

 ジャージもお願いしやっす!


「一応敵地だぞ。着るわけないだろ」


 ですよねー。


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る