七百年の眠り

仲仁へび(旧:離久)

01


 私には仕事がある。

 永遠に眠り続けなければならない。

 そんな仕事が。


 小さな村を守るために。

 必要な事だった。


 だけど、貴方が約束してくれた。

 私と共に眠ってくれると。


 私達は分かれて、村の東と西で眠りについた。


 百年に一度目覚める日がある。

 その日は、貴方に会える日。

 私は胸を高鳴らせて、一番の貴方に会いに行くの。


 百年後、もう時は経った。


 でも、村の端に貴方はいなかった。

 すれ違いになったのかも。


 もう戻って、眠りにつかないと。


 私は自分の場所で、また百年の眠りにつく。

 焦らなくても良い。

 きっと、次は会える。


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