浮気性なあなたの面倒をみるのも、あなたの子供の子守りをするのもまっぴらごめんです!

仲仁へび(旧:離久)

01 私の旦那は浮気性



 また、女の匂いをさせて帰ってきた。


 私の旦那は浮気性だ。


 そのおかげで私は、自称彼女を名乗る女と、なんど頬をたたきあって、髪をつかみあったのか、数知れない。


 くぐってきた修羅場の数を公表したら、度肝を抜かれる人間が大勢続出するだろう。


 今日もまた、この男はどこかの女に甘い言葉をささやいて、夜のベッドを共にしたのだろう。


 もう、うんざりだ。


 こんな生活は。


 私は、離婚届をテーブルの上において、準備していた荷物を手にとり、家に入るなり酔いつぶれて倒れた旦那の横を通りすぎる。


「愛してる」


 うわごとだ。


「俺にはお前しかいないんだ」


 そんな言葉、聞き飽きた。


「世界中で一番、お前の事が好きだ」


 今更、そんな軽い言葉で情がわくとでも?


 私は何も言わずに玄関のカギをあけて、家を出ていった。


 さようなら。次につきあうなら、私ような女じゃなくてもっと都合の良い女でも選べば?


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