後書き&嘘○○
本日投稿2話目で、前話が最終話になります。ご注意ください。
改めまして、拙作、宇宙戦争掲示板を見て下さって、本当にありがとうございました。
掲示板作品を書きたいと、唐突に思いついて、息抜きのつもりで書き始めた本作ですが、これほど評価して頂けるとは、夢にも思っていませんでした。
短いですが、後書きとさせていただきます。
ではちょっとだけ嘘予告も。
全くプロットも、どうしてそうなったかも、オチも考えていないため、こういう風なモンだなあっと、フワッと捉えてください。
何と言っても、特務の話は完全に終わってしまっているので。
特務のイメージを崩してしまうかもしれませんので、本当にどうかフワッと捉えてください…
ではどうぞ
◆
≪臨時ニュースをお伝えします。本日未明、星系連合の勢力圏、我々との国境の反対側で、星系連合と謎の武装勢力との間で戦闘が発生しました。その後、星系連合の報道官は、明らかに国家規模の戦力と戦闘が発生したが、事態は優位に進んでいると発表しました。しかし、関係者によると、人類連合政府ならびに軍は、事態を全く楽観視しておらず、場合によっては同盟国として、軍の派遣もありうるとの意見もあるようです≫
『た、大変だ!戦争になるのか!?』
『あなた、義父様と義母様にも知らせないと』
『そ、そうだね!父さん!?母さん!?』
『ここよ。どうしたの大声出して?ああ、起きちゃったじゃない』
『うえええええん!』
『ああごめん!ってそれどころじゃないんだ!戦争になるかもって!父さんは!?』
『ああ、それで寝巻のまま急に飛び出したのね。家にはいないわよ』
『へ?』
『ばあば!じいじは!?うええええええ!』
『はいはい泣き止んで。じいじはちょっとお仕事に行ったから』
『仕事ってどこへ!?』
『センター』
◆
『お久しぶりですね。しかしよかった。こちらから通信を入れようかと悩んでいたので。今こちらに向かっているんですね』
『戦況は?』
『最悪です。星系連合の報道では何でもないように言っていますが、あちらの主力艦隊は既に複数壊滅。こちらに攻め込んでくるのも時間の問題でしょう』
『対話と要求は?』
『なかったようです。まるで焼きまわしですね』
『敵の戦力は?』
『断片的にしか分かりませんでしたし、その勢力がどれほど投入しているか不明ですが、それでも最盛期のガル星人艦隊を凌駕している可能性が極めて高いです』
『こちらの軍は?』
『ジズ級を旗艦として、援軍を派遣中です』
『ジズ?』
『おや、知りませんでしたか。貴方が奪ったリヴァイアサンの量産型ですよ』
『そうか、恥をかかずに済んだ。だがあれでは足りないな。リヴァイアサンとバハムートがいる』
『そこまでですか?』
『ああ。出来るだけ早く敵の勢いを止める必要がある。今どこにある?』
『リヴァイアサンはセンターの宇宙港に。バハムートは終戦記念博物館です』
『バハムートは動くか?』
『ええ。熱心な学芸員が毎日磨いてますよ』
『ありがたいことだ。ならリヴァイアサンの命令書を何とかしろ。最悪の場合乗っ取る』
『はい。まあ、ハイジャックしなくても、リヴァイアサンの方も何とかなるかもしれません』
『なぜ?』
『艦長は貴方と面識がありましてね。初陣の時に貴方に突入ポッドを奪われた新兵でして、終戦後士官学校を卒業。今では総旗艦の艦長を任されるほどです。非常に優秀な人物です』
『ああ、衛星軌道から見ていたが、非常に出来る奴だった』
『その設定まで覚えてるのかよ!?誰も信じてねえからな!』
『そう言えば俺の階級はどうなっている?』
『無視かよ!おっほん。失礼しました。情報は消えましたが、今でもMIAのまま。つまり、階級は生きてますよ』
『そうか。最前線に民間人では格好が悪い』
『ですがいいのですか?もう貴方もいい歳です。昔のようにはいかないかもしれませんよ?』
『悪いが衰えたつもりはない。それにそう思ったから、俺に連絡しようか迷ってたんだろう?』
『はあ、それでこそですね』
『センターについた。手続きが面倒だから、誤魔化してくれ』
『はいはい。ではリヴァイアサンで』
『ああ』
◆
『かかかかか館長!大変です!』
『そんなに慌ててどうした!?』
『ばばばばばバハムートが!』
『なに!?まさか倒れたんじゃないだろな!?』
『とととととととにかくこっちへ!』
『おい引っ張るな!』
『いいからこっちへ!』
『………は?』
『どうしましょう!天井にも穴が!』
『無い…。バハムートが無い!誰にも動かせないはずなのに!』
◆
『ん?艦長、友軍機が一機、着艦を求めています』
『着艦?リヴァイアサンにそんな機能は無いと伝えろ。そんな事も知らんとは、一体どこの機体だ?』
『それが、初めて見る識別の機体で』
『どこかの試作機か?』
『艦長!リヴァイアサンの下部ハッチが開きました!開かずの間のです!』
『なんだと!?すぐに閉じろ!』
『ダメです!コントロール効きません!』
『不明機がハッチに侵入!ハッチ閉じられました!』
『陸戦隊をハッチに向かわせろ!緊急事態を宣言!』
『侵入者、こちらへ向かっているようです!』
『食い止めろ!星系連合と交戦している敵勢力かもしれん!射殺を許可!』
『はっ!』
『ダメです!陸戦隊からの交信途絶!』
『艦橋を封鎖しろ!』
『はっ!』
『これで時間は稼げるはずだ。センターに救援を』
『封鎖扉開きました!侵入されます!』
『なんだと!?総員戦闘準備!』
『敵きます!』
『……ノック?』
『邪魔をする。すまんが私物を返して貰いに来た。世間では俺の私物の認識らしいからいいだろう』
『げえっ!?ま、ま、ま、まさか!?』
『艦長どうしました!?』
『さて、久しぶりのドライブだ。やはり最初の愛車は思い入れがある』
◆
『中将閣下!我が方圧倒的不利です!』
『これほどとは…。退却だ!一隻でも多くセンターに返す!』
『はっ!』
『後方に味方の反応!なんでだ!?リヴァイアサンが来ています!』
『馬鹿な!?あれはセンターを守るための切り札なのだぞ!』
『リヴァイアサン攻撃開始しました!』
『通信が来ています!』
『繋げ!助かったのは事実だが、してはならないことだ!』
『繋ぎます!』
『艦ちょ!?貴様何者だ!?所属と階級は!?』
『人類連合、特務大尉』
◆
名無しの市民さん
朗報 伝説帰る
名無しの市民さん
誰?
名無しの市民さん
テレビですげえやってるけど、何かで習ったような
名無しの市民さん
ウチの爺ちゃんが興奮して倒れた
名無しの市民さん
なかーま
名無しの市民さん
年寄連中が大騒ぎで草生える
名無しの市民さん
で結局誰?
名無しの市民さん
は?
名無しの市民さん
は?
名無しの市民さん
全く最近の若いもんは
名無しの市民さん
そうですねお爺さん
名無しの市民さん
爺さん飯食って寝ろ!
名無しの市民さん
お爺さんご飯準備出来ましたよ
名無しの市民さん
うるせえ食ってる場合じゃねんだよ!
名無しの市民さん
帰って来るって信じとったで!
名無しの市民さん
せやせや!
名無しの市民さん
せやな!
名無しの市民さん
特務!特務!特務!
名無しの市民さん
特務!特務!特務!
名無しの市民さん
このスレは特務の帰還を喜ぶスレになりました
ー死なずにただ消え去ったのならば、必要があれば現れるという事だー
◆
嘘予告2
『おい。俺は死んだはずだよな?』
『ええ。ベッドの上で、子どもに孫に、ひ孫まで貴方を囲んで大往生です』
『なら何で若返って、その上お前まで居る?しかもこんな小型端末に』
『さあ』
『おい』
『それ以外に何といえばいいんです?』
『ここがデータ上で、お前のシミュレーションで生み出された、俺とか世界とかだ』
『貴方を使ってのシミュレーションなんて絶対しませんよ。私が壊れるのが目に見えてます』
『ならここはどこだ?』
『ネットワークにアクセスしてみましたが、どうやらアメリカ大陸のようですね。つまりセンターです。しかし、我々の知るアメリカとは大きく異なっています。どちらかといえばセンターというより、地球の旧アメリカ合衆国と言えばいいでしょうか』
『地球に旧アメリカ?』
『どんなに調べても、この街の科学力は宇宙進出前のレベルです。つまり、私にとっては骨董品ばかりしか見つけられませんでした。タイムスリップしたらこんな感じなのですかね』
『つまり過去?訳が分からん』
『それがどうも、そんな案純な話ではなく、我々が知る歴史とも違うようです。荒廃した大地に自然、それを避けて、必然的に密集して大型化する都市、形骸化した政府に代わって街を支配する企業、大小様々なギャング、全く聞いた事が無い組織ばかりです』
『ではここは?』
『そんな一見発展していても、少し覗けば真っ黒な街の一つですね。違う事と言えば、地球でも最大規模の街の一つということでしょう。しかしそのせいか、街で勢力を伸ばそうとあらゆる組織が暗闘しています』
『ならここは街外れのスラムか』
『そのようですね。市民権が無い。あるいはどこかからの流れ者。そんな人間達の集まりです。どうです?少し探索してみたら?』
『そうしよう。何か分かるかもしれん』
◆
『苛ついてます?』
『そんな事はない』
『なら足を揺するのをやめてください。下のコンクリートがいくら古いと言ってもひび割れますよ?』
『していない』
『そうですか。しかし、思ったよりもずっと真っ黒でしたね。暴行に強迫、ドラッグなんて可愛い方。殺人は当たり前、臓器売買に頻発する行方不明。何かの実験か拷問をされた後に捨てられた死体。街の組織にとって、外れのスラムの住人なんてものは、何かの素材か部品のようですね』
『やることは決まった』
『ああ割れちゃった。一応聞いておきますが何をするのです?』
『軍人としての使命だ。罪なき者を守る』
『それでこそですエージェント』
◆
『なあ兄ちゃん。そこを退いてくれねえか?俺らはそいつに用があるんだ』
『悪いがそれは聞けない』
『ひいいい!?』
『兄ちゃんには関係ないだろ?』
『こいつの臓器は諦めろ』
『てめえ!ならてめえも商品行きだ!ぎゃ!?』
『ぐえっ!?』
『おや珍しい。撃ちましたか』
『撃っていい奴と、背を見せなければいけない奴の区別くらいつく』
『真っ黒も真っ黒ですからね』
『まずはスラムからこいつらを叩きだす』
『分かりました』
◆
『おい知ってるか?最近スラムに現れた軍人』
『軍人だあ?そいつ頭沸いてんのか?』
『だよな。軍人なんていつの時代の話だよ』
『いや、何でもとんでもない強さで、スラムからギャングを叩き出してるらしい。なんでも銃を避けて、サイボーグの体をバラバラにしちまうとか』
『だはははは!』
『そんなこと出来るんなら、俺も軍人を名乗ろうかな!』
◆
『困るんですよ。我々のシマを荒らされるのは』
『そうか』
『ええ。という訳で、すぐに立ち去って下さい』
『断る』
『まあそうでしょうね。要求は何です?』
『お前達の不干渉だ』
『私の話を聞いていましたか?』
『ああ』
『ならとっとと出て行きやがれ!全身をバラして商品として並べてやるぞ!』
『…ひょっとして脅しか?』
『ああ!?』
『すまん。初めての事だったから驚いただけだ』
◆
『それでは皆様。我々の勇敢な軍人様がお越しになりました』
『邪魔をする』
『よくもまあ俺らの会議に来ようと思ったな?あ?』
『呼んだのはそちらだ』
『てめえのせいでウチの商売はめちゃくちゃだ!』
『ウチもだ!どう責任を取るつもりだ!』
『いいか軍人野郎!この街のパワーバランスを乱すんじゃねえ!』
『あら、いい男じゃない』
『我が社も君の行動には深く懸念している』
『我が社もだ。君が奪った実験体の子供たちをすぐに返したまえ』
『五月蠅い』
『…』
『…』
『…』
『…』
『…』
『…うふ、うふふ。…本当にいい男。それにとっても、とびっきり危ない…』
『話がそれだけなら俺は帰る』
『……待ちやがれ。てめえ、この街と戦争しようってのか?あ?軍人野郎。出来ると思ってんのか?』
『本職なんだぞ。出来るに決まっている。2度目なら尚更だ』
『……うふふ。軍人さん、これから私の店に来ない?サービスするわよ』
『悪いが妻一筋だ。それに軍人さんではない』
特務大尉だ
◆
後は核戦争の後の崩壊した世界とか面白そうっすね!(力尽きた)
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