星系連合交流所

ゲスト

人類連合と交流し始めて、大体の事が分かって来たね。


ゲスト

そうだね。彼等はどうやら、猿が進化して誕生したようだ。


ゲスト

なるほど。どこかで蜘蛛やトカゲがいなければ、猿が星を支配したという文献を見たけど、人類連合はまさにそれだったんだね。


ゲスト

彼等もガル星人に?


ゲスト

うん。どうやらそうみたいだ。我々と同じく、ファーストコンタクトが攻撃だったらしい。


ゲスト

ガル星人は恥を知るべきだ。遠い星の海を越えて、せっかく出会えたというのに、対話も無く攻撃だなんて。


ゲスト

科学とか文明はどうなんだい?


ゲスト

一度彼等の母星、"中央"に行ったけど、かなり歪だった。どうやらガル星人に、滅亡一歩手前まで追い込まれてたみたいで、そのせいか軍事技術は目を見張るものがあったけど、他のは我々よりも少し下と言った感じだね。


ゲスト

我々も人のことを言えないだろう?ここ数十年で、軍事技術が最優先になってるからね。


ゲスト

確かに。しかし、母星の名前が中央とは、随分わかりやすいね。


ゲスト

翻訳機がまだ完璧ではないから、直球な表現になっているかもしれない。その中央星の元の名前は、"地面の球"と表現されるし。


ゲスト

ああ、まだ翻訳機が十分でないね。名前じゃなくて、そのままだもの。


ゲスト

軍事技術で思い出したけど、彼等がガル星人の、決戦戦艦を奪取しているのは本当なのかい?


ゲスト

それは間違いない。人類連合が派遣してくれた、艦隊の総旗艦がまさにそれだった。


ゲスト

なんてことだ。我々が怯えていた戦艦が、知らないうちにガル星人から盗まれていたなんて。


ゲスト

ガル星人のログを解析しているが、どうやら絶対に勝てると確信していた、人類連合との戦いでテストをしてから、こちらの戦線に配備するつもりだったらしい。


ゲスト

つまり戦艦としての処女航海で拿捕されたのかい?


ゲスト

そうなる。


ゲスト

きっと、とんでもない犠牲の上で、奪取したのだろう。人類連合の英霊たちに感謝を。


ゲスト

いや、それが変なんだ。何度翻訳機に掛け直しても、10数人が小型船で乗り込んで奪取したとしか、翻訳できないんだ。


ゲスト

それこそ故障じゃないのかい?


ゲスト

いや、流石に数を間違える程、翻訳機の性能は悪くない。奪取作戦だって、ある程度、図と動画で説明して貰ったから、間違いないはずだ。


ゲスト

その奪取作戦だけど、どうやら我々と彼等の調印式で出ていた、人類連合の英雄が成し遂げたらしい。


ゲスト

真ん中に居た彼?


ゲスト

そう。


ゲスト

我々と人類連合の、ファーストコンタクトの時にも居たんだろ?それを代表して、出てただけじゃないの?


ゲスト

その時に前線にいて彼の活躍を見たけど、彼は本物の英雄だ!一体誰が、敵の航空兵器に飛び移って、そのまま次々と撃ち落とせる?


ゲスト

その話をよく聞くけど、どうも想像できない。


ゲスト

確かに。


ゲスト

いや、彼が言っていることは間違いない。私もエンジニアとして、その英雄の機体を作る仕事に従事したけど、彼が叩き出した数値は、星系連合内に存在する、どの種族でも成し遂げられないようなものばかりだった。


ゲスト

ちょっと自分が聞いた話とは違うな。あの会見は、人類連合と星系連合、そして、真ん中に座っていた彼の母星、特務星という星の、3連合を結ぶための式だったと、人類連合の兵士に教えてもらったんだけど。


ゲスト

ああ、それは私も聞いた。なんでも彼は、特務星という星から派遣された兵士で、特務という名前らしい。


ゲスト

星の名前と彼の名前は一緒なのか。おそらく星の期待を一身に背負う程、素晴らしい人物なのだろう。


ゲスト

いや、どうやら、その星の住人はいまや特務1人らしくて、最後の生き残りらしい。


ゲスト

ああなるほど。ひょっとしたら、自分の星の名前が失われるのを恐れて、そう名乗っているのだろう。


ゲスト

それとどうやら、特務星人は人類とそっくりの外見だが、中身は全く違うようで、人類がよく彼と一緒にしないでくれと言っていた。特務星人には可能でも、人類には全くできない事の方が多いらしい。


ゲスト

納得がいった。出会った時の戦いで彼が率いていた部隊は、我々と同じように、空に銃を撃っているだけだったからね。誰も空に飛んでいなかった。


ゲスト

そんなに凄かったのかい?


ゲスト

ああ、鳥星人の私が言うんだから間違いない。我々の祖先の様に、彼は円盤兵器に次々と乗り移っていたんだ。空を飛んでいる奴をだぞ?見えなかったが、多分、翼があったんだろう。ひょっとしたら、それこそ特務星人の祖先は鳥だったのかもしれない。彼にシンパシーを感じているよ。


ゲスト

そういえば、彼の専用機を作ったって言ってた人がいたね。その機体は、今どこで何をしてるんだい?


ゲスト

最近、宇宙での戦闘で、ビームをやたらと発射している機体を見た事ないかい?それさ。


ゲスト

見た事あるな。あれがそうだったのか。


ゲスト

ガル星人の艦隊に、真っ先に突入している機体?あれにその彼が乗っているのかい?


ゲスト

そう。その真っ先に突入している機体さ。


ゲスト

空間認識にも優れているのか。やはり彼は鳥が祖先に違いない。


ゲスト

彼のお陰で、宇宙戦では向かうところ敵なしなんだ。


ゲスト

まさに英雄だね。


ゲスト

そんな彼の母星に、今は誰もいないなんて寂しすぎるよ。落ち着いたら、行こうと思ってるんだ。


ゲスト

それはいいね!


ゲスト

いい考えだ!


ゲスト

ああそれと、彼の話を纏める時にどうすればいいか、人類連合の兵士に聞いててね。


ゲスト

ああ私もだよ。


ゲスト

わたしも。


ゲスト

じゃあちょっとやってみようか。


ゲスト

そうだね。


ゲスト

いくよ。


ゲスト

特務!特務!特務!


ゲスト

特務!特務!特務!


ゲスト

このスレは特務を称えるスレになりました。

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