音声ログ1
ようこそエージェント。
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◆
『喜べ諸君。少々劣勢であったが、この惑星に特務大尉が派遣されることとなった』
『おお!』
『特務が!』
『これで勝った!』
『胃が…』
『そのため、作戦を一部変更する事になった。俗にいう、お願い特務作戦。という奴だ』
『おお…』
『いつも通りですな』
『急ぎ特務に編入させる部隊を編成します』
『胃が…』
◆
『おい聞いたか!?特務がこの星に来るってよ!』
『マジかよ!?』
『写真撮らないと!』
『うわあ。握手とかしてくれないかなあ』
『俺、前いた部隊全員の集合写真だけど、特務と写真撮ったことある』
『死ね』
『死ね』
『死ね』
『これから戦場だから、不吉なこと言うなよ…』
『苦しみのたうち回って、後遺症が無い程度に悶絶しろ』
『鉄に足の小指ぶつけろ』
『特務の無茶ぶりに従え』
『なんか特務の無茶ぶりだけ、とんでもない地獄の様な…』
◆
『あの揚陸艇か!?』
『多分そうだ!』
『というか周りがうるせえ!』
『なんだって!?大声じゃないと聞こえないぞ!』
『人が多すぎるんだよ!』
『出てきたぞ!』
『おおおおおおおおお!』
『うおおおおおおおおおお!』
『特務!特務!特務!』
『特務!特務!特務!』
『人類の希望!』
『英雄!』
『最強の男!』
『無敵の男!』
『タコの死神!』
『ワンマンアーミー!』
『無茶ぶり野郎!』
『特務!特務!特務!』
『特務!特務!特務!』
◆
『伍長!特務はどこへ行った!?』
『分かりません!さっきまで基地にいたのに!』
『基地司令!特務の所在が分かりました!』
『どこだ!?』
『ちょっと行ってくると、ヘリに乗って最前線に!』
『なんだとおおおおおおおお!?』
◆
『特務!?前方に多脚戦車4台!有力な部隊です!…特務どこです!?』
『少尉!特務が突っ込みました!』
『なんだと!?ええい!援護射撃開始!』
◆
『こちら…2番機パイロット…。敵に包囲されている…』
『あきらめるな!墜落地点から動いてないな!?すぐに救援を送る!』
『家族に愛していると…え?と、特務!?』
◆
『少尉!特務を完全に見失いましたあ!』
『タコの死体が一番多い所を進んで行ったら会える!行くぞ!』
『うへえ』
『何であのタコ、2階の壁に頭から突き刺さってるんだ?』
『さあな!』
『これくらいすぐ見慣れる!とっとと行け!』
『はっ軍曹!』
◆
『敵の超大型多脚戦車を発見!航空支援を要請する!それか衛星軌道からの爆撃だ!』
『部隊長!味方の戦車がやられてます!』
『くそッたれが!』
『こちら21偵察隊!あの戦車の足を登っているのは特務か!?』
『はあ!?』
『いや、間違いない!特務だ!』
『そんな馬鹿な…』
『特務が侵入した!多分分捕るつもりだ!』
『戦車隊後退!様子を見る!』
『やった!多脚戦車がタコを攻撃している!特務がやったんだ!』
『前進せよ!前進せよ!』
『出来た戦線の穴を突破せよ!』
『正念場だ!腹を括れ!』
◆
『特務に続け!ここが敵の司令基地だ!ぶっ壊せ!』
『行け行け行け!室内戦だ!クリアリングを忘れるな!』
『あ、ちょっ!?特務!?そんな一直線に進んだら!?ああ!?』
『すんげえ。聞いてたけど、ほんとに特務がタコを殴ったら破裂するんだな』
『げろげろ』
『パアンってなったな…』
◆
『クリア!』
『クリア!』
『と、特務?』
『壁を?』
『伍長!中をクリアリングしろ!』
『はっ!これは!?タコが死んでいます!まさか壁から!?』
『特務!?また第六感なんですか!?それとも透視できるんですか!?特務!?』
『やっぱ人間じゃねえわ…』
『帰ったら掲示板やろっと…』
◆
『多分この奥が指揮所だ!』
『特務がドアを蹴破ったあああああああ!?』
『グレネードくらい投げてもいいと思うんですが…』
『特務が一番危険物だから、この方法で間違ってないぞ』
『せやな!』
『クリア!』
『クリア!』
『おっと、指揮官かな?特務に机の下から引きずり出されてやんの』
『無茶苦茶ビビってるんですがそれは』
『しゃあない』
『あ』
『なーむ』
『ちーん』
◆
『特務!基地の90%を掌握しました!残りも時間の問題かと。はっ!フレアガンと旗は準備出来ております!』
◆
『おい!青い閃光弾だ!』
『特務の好きな青だ!』
『あそこだ!基地の上で旗を振ってるぞ!』
『勝ったぞ!』
『俺達の勝ちだ!』
『やったぞおおおお!』
『人類連合万歳!特務万歳!』
『特務!特務!特務!』
『特務!特務!特務!』
◆
『はあ…』
『ため息つかないでよ…』
『でもー』
『分かりますよ。あちこちに、交戦記録のない場所で、タコの死体が転がってますからね』
『絶対これ特務でしょ…』
『戦果確認するこっちの身にもなって欲しい…』
『タコの引き攣ってる顔とかもう見たくないんだけど』
『たまに猟奇的な死体見る事になるしね』
『うげ。こっちの死体、口から喉を突き破って、銃身が飛び出してるんだけど』
『弾が切れたんでしょうねえ…』
『こっちはハサミが首に…。なんでハサミが…』
『え!?ああ、ごめんなさい。やっぱり特務って確信したの。後、それ確保しておいて。後で持ち主に返却するから』
◆
『苦戦していたのが嘘のようだったな』
『はい指令』
『特務に会って、お礼を言わないと。特務は今どこに?』
『それが…。もう別の星へ…』
『は?』
◆
以上でログの再生を終わります。
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