第14話~14

人生の目的と言うポケット。。

一般的にはいつごろから持ち始めそこにいろんなものを詰め込むのだろうか?

私の場合、幼いころに違和感を感じる暇も無く否応なく気づくと体の一部の様に持たされていたポケット。

そのポケットには自分で決めたと思い込んだ必要なものをどんどん詰め込み、ある時、あまりに幼い頃に持たされたポケットには小さな穴が開いた。。

しかし、時間の経過とともにたくさんのものであふれかえったポケットはその中身が押し合っていたせいで、落ちてしまう事も無く、私は穴が開いている事には気づかず、更に詰め込み、ある時、その穴が爆発的に大きくなり、中に詰め込んだものをごっそり落としてしまう事になる。


どうしてこんなに小さなポケットを持ってしまったのか?

誰が決めたポケットだったのか?

私は自分に合ったサイズのポケットに交換しようと思った。

そして交換したつもりだった。。


しかし、人生というもの。。完全なるリセットなどゲームじゃあるまいし、叶うはずもなく、真新しくなったと思い込んだポケットには、前のポケットからはがれようにも剥がれなかった。。そう、まるで噛み続けたチューイングガムがへばりつき堅くなって取れなくなったような塊が隅の方に鎮座している中古品。しかもその塊は裏返しになっていた。。。。


それが、私の「歌」の技量だったのだと思う。。

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