弱者の存在理由

 自然淘汰とうたの中において矛盾である善意と言う存在。

 強き者が弱き者を救う理由。

 それは自己肯定のために他ならない。

 自身より弱いこの者が生きて良いのだから、自身も生きて良い。

 浅ましき自己肯定のために善意は存在し、対する者は悪とされる。

 悪とはなにか。

 逆説的に言えば、自己否定のための道具。

 悪いことをする自分は生きていてはいけない。そしてその逆を行くことでまた自己肯定を行う。

 なにもかも自己肯定のための道具に過ぎぬ。善も悪も、道徳も。

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