第64話
「君がいった通り私はなーこだよー」
するとねるが口をアワアワさせがら驚いていた。驚きすぎだろと思ったが、ねるは櫻坂の大ファンだし、るんの次に長沢くんを好きだから感動するのも無理ないな。長沢くんと友達になってみたいと言ってたほどだ。
「本物だー、ファンなんです。あのサインをこのノートにかいてもらえますか?」
「いいよー。何て書けばいい?」
「ねるへ、声優になれるように頑張ってねと書いてください」
「分かったよー」
長沢くんはすらすらと慣れたようにノートにサインを書いている。さすが長沢くんハートマークまでつけるサービスをしている。
「はい書けたわよー」
長沢くんはノートをねるに渡した。ねるは感動で目に涙を浮かべている。まぁねるはサインがもらえるものになんかいも応募したが一回も当たらずいたからな。ちなみに俺は一回だけるんのサイン付きチェキが当たったことがある。
「ありがとうございます!」
ねるは大切にノートを受けとりバックにしまった。と言うよりそのノートデータノートじゃねーか。まぁ他に書くものがなかったからだろうけど。後で紙を破いて、部屋にでも飾るのかねー。
「多分同級生だよね。敬語じゃなくていいよ」
「そんななーこさんとためだなんて、感動しゃうよー。それじゃーなーこちゃんって呼ぶね」
お、ねる目を輝かせてるな。そんなに嬉しいか。まぁ俺もるんと話せたら嬉しくて小躍りしちゃうな。るん俺の試合みててくれないかなーテレビとかで。今日は結構よかったと思うんたが。特に最終回とか。
「うんいいよ。私はなんて呼んだらいいかな。ねぇそうだ折角だし友達になろうよ」
「私は長濱ねるだよ。友達になれるなんて感動しすぎて夢だと思っちゃいそう」
「夢だなんて嬉しすぎるわ。じゃーねるって呼ぶね」
そう自己紹介をした後、自分の趣味なんかを話して笑顔でねるは楽しんでいるように見える。
にしても実物はテレビで見るよりこんなに可愛いんだな。るんも最初生で見たときは顔の小ささと思った以上に目がでかくて驚いたな。
「あいつら楽しそうだな」
「そうですね、それにしてもまさか長沢君のお兄さんが、長沢先輩だったなんて驚きましたよ」
まさか有名アイドルの兄妹がこんなに身近にいたなんて驚きだ。にしても自慢はしないんだな。やっぱり紹介してと言ってくる奴が沸いてくるからか。うちの学校では知ってるやてあんまり多くないだろうが。どっちかというとアニメ好きが多くて、声優の顔は覚えるけどテレビは見ないからアイドルは知らないって奴が多いいが。
「まぁ誰にも言ってないしな。言うと出逢いちゅうが沸いてくるからな。可愛いってだで中学時代は紹介してって一日一人は言ってきたしな」
やっぱり沸いてくるのか。俺がねるの幼馴染みってし知って付き合っていないなら紹介してって言われたしな。まぁねるに付き合ってるようにみせればって言われて廊下で手を繋いだりして、付き合っているようなみせてからはずいぶん減ったが。でもねるは俺みたいな奴と付き合っているようにみせても問題なかったのか気になっている。
「俺も似たような経験あるんですよ。あいつら可愛ければ節操なく付き合うとするんですね」
「ああ、あいつらマジで可愛ければ誰でもいいよなって感じなんだよな」
それから愚痴を言い合っていると長沢君が話しかけてきた。
「ねぇーこれから食べに行かない?ってねるに聞いたんだけどこうくんにも聞いて言われたんだけど、行ける?」
まさかアイドルに食事に誘われるなんて、ファンが知ったら血の涙を流しながら羨ましがるだろうな。まぁねるのついでだが。と言うより他人の男と一緒に食べに行くって大丈夫なのか。
「行けるぞ、でも大丈夫なのか」
「男の子と二人っきりじゃないから大丈夫だよ」
大丈夫なのか。なら安心だな。にしても長沢先輩と一緒に食べに行くのも初めてだな。長沢先輩って結構食べるって一緒に出掛けたやつから噂で聞いたんだが。どうなんだろう。まぁ長沢君の家ってお金持ちって聞いたからお金は特に問題ないと思うが。
「よし今日はいいピッチングをしたから俺が奢るぞ」
マジかこれでもかってぐらい食べるか。どこかな奢りだからファミレスとかか。それならサイゼリアがいいな。高級な料理屋でもいいけど。まぁ学生の行けるところなんてたかが知れてるからないと思うが。
「サイゼリアにしたいんだけどいい?」
まさかあんなに稼いでる長沢くんがサイゼリアを選ぶなんて以外に庶民的なんだな。たしか得意なことはバイオリンだったな。なのにコンか庶民的って親近感がわくわ。
「いいぞ、俺はサイゼリア好きだしな」
最近行ったばっかだが、サイゼリアは毎日行っても飽きないほど美味しい。あそこよりコスパがいいところは日本には存在しない。
「じゃー決まりだね、それじゃ行こっか」
俺が場所を案内しようと思ったが、長沢くんはよくライブで幕張にきてるだろうから、場所を知っているだろうと思いついていくことにした。
長沢くんとねるは先頭で仲良く話している。憧れのアイドルと友達になれるって結構すごいことだよな。俺もるんと友達になりたいなー。まぁ無理だけど。性別違うし。友達で二人きりになったら週刊誌に撮られるからな。
「ねぇ好希ってどんなタイプが好きなの?」
行きなり後ろを向きそんなことを聞いてきた。まぁ多分ねるに好きなタイプを聞いて、単純に俺の好きなタイプも気になったのだろう。女子って恋ばな好きだし。
「優しくて、目がぱっちりしていてボブの髪型をしてる人だ。後は知識がある人だな。自分の白井ことを知って成長できるし」
「へぇーそうなんだ。るんがタイプに近いんだね」
「そうだな、るんって実際テレビにでているときと比べてどうなんだ?」
ねるはなにかぶつぶつ言っているが、恐らく俺には関係ないことだろうから聞き耳はたてない。
「テレビ出ている時と同じ感じだよ」
「そうか、もし違かったらファンやめはしないが少し熱量が落ちるからよかったわ」
「まぁなかには全然違う人もいるけどね~。どうやらついたみたいだよ」
俺達はサイゼリアのなかに入った。
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