俺は過去に戻り青春をやり直す
作家目指すもの
第1話
桜の花びらが舞う中俺は1人で門をくぐった。
あーとうとうこの日が来てしまったか、結局何もせずに高校生活が終わったな。
楽しそうな寂しそうなそんな表情をした人を抜けて俺は自分のクラスに入った。
俺は自分の席に着くといつものように先生が来るまで寝ることにする。
「おーい池田卒業式の前くらい起きててくれよ」
いや、隣にきて背中を叩いて起こせよ、なんで大声で叫んで起こすんだよ。
俺はだるそうに顔をあげると周りのクラスメイトにクスクス笑われていた。
はぁーだから教師はやなんだよ、こっちの気持ちも考えてないからな。
これからはお前たちも卒業だ。卒業したらうんたかんたらとかいうだろめんどくさい。
俺の進路は浪人だ。ぼっちになってからゲームをやるようになってたら成績がどんどん落ちて最終的に大学も落ちた。
俺はだからお先真っ暗である。
だから先生が感極まって泣きながら話していてもなんも感動しないし、こいう大人になるだぞと言われても目の前の受験のことで目一杯で声を右から左に流す。
やがて先生の長い話は終わり俺たちは体育館へと移動した。
在校生に拍手されながら俺たちは自分の椅子に座った。
そして校長先生や卒業生代表や在校生代表の長い話をうとうとしながら聞き終わり、卒業証書を授与されはじめた。
すると俺の出番が早くも回ってきた。
誰かが言っていたが眠くなるとあっという間に出番が来るんだな。
俺はそれを身を持って思い壇上へ向かった。
「君は池田くんだね、私は君に期待してたんだがね」
俺はいきなり話しかけられて何か間違えたと思いビクッてなったが言われたことを理解すると
何を期待されていたのかさっぱりで聞き返した。
「何をですか?俺に期待することなんて何もないと思いますが」
すると校長は優しい笑みを携えて
「君なら主人公になれると思ったのだよこの高校でね」
主人公か、確かに一時期は可愛い妹もいるし仲のいい女友達もいるし、何よりも可愛い幼なじみがいるから俺ハーレム主人公じゃねと思ったことはあったが、何もしなくても告白されると思っていた。
だけど違ったみんなそれぞれ彼氏を持って好きな人ができた。
俺は卑屈な笑顔を見せて、
「期待されて残念ですが俺にはその役は務まりませんよ」
俺はそうやってささっと卒業証書受け取り自分の席に戻った。戻るときに校長先生の残念な表情を見せた気がしたがきのうせいだ。
俺は残りの時間は寝ることにする。
寝る前に誰かの視線を浴びた気がしたが気にせず俺は眠りに入った。
ラストのクラスが呼ばれ俺はゆっくり目を開ける。俺は壇上で一際輝く俺の幼馴染みのねるがいた。ねるは品のある動作で卒業証書を受け取った。そして何人か在校生が嗚咽を漏らしている。多分ねるにフラれたかファンの人たちだろう。ねるは学校でアイドル的な人気がありファンくらぶまでがある人気者なのだ。まぁ今の俺には関係のない話だがな。
卒業式が終わりクラスメイトは思い思いに写真を友達と撮ったり、先生と撮ったりしていた。
俺と撮ってくれるやつはこのクラスにはいない
なので俺は廊下できゃっきゃうふふしているカップルどもを心の中で舌打ちをして払い除けながら外に出る。
大学に入学して少したったら別れるくせにいつか子供ができたら見せようねとかいって写真を撮っているんだろ。いやこれは偏見か。
だがだいたい新しい生活になると高校の友人でさえも会わなくなっていく。
要するに俺がボッチでも最終的に大学にはいれば立場は変わらなくなるわけだ。
俺は卒業式という立て看板と自撮りした。
なんか寂しいな俺の二年前はこんなんじゃなかったのにな。
俺は遠くを眺めながら楽しかった日々を思い出す。
あーこんなことしてもあの日常が戻ってくるわけじゃないのにな。
....帰るか
俺はリュックを背負って帰ることにした。
俺は定期を見せてちょうどきた電車に乗った。
俺は桜が咲いている外を頬をづえをつきながら最寄り駅につくのを待つ。
あーなんか辛いの食べたくなできたわ。
1つ前の駅で降りるか。
俺は席をたちドアの前でだるそうにドアが開くのを待った。
やがて駅についたので老人たちと一緒に降りて定期を見せて駅の外に出た。
早めに出てよかったわ。
マックなかは楽しそうに話す専業主婦なひとがチラチラいるぐらいだった。
俺は並ばずになれた様子で注文を頼み、人がいなかったお陰かすぐにしゃかしゃかチキンを袋にいれてにこにこしながら店員が持ってきた。
俺はありがとうございますと言ってマックの外に出る。
海女ら前だろうが感謝はしないと妹にさんざん言われたから見に染みている。
妹が彼氏を作ってからなぜか俺は言いつけを守るようにしている。
そういえば美波にも言われてたな。あいつあっちで元気でやっているだろうか。
俺はマックでシャカシャカチキンを買って食べながら家に向かう。
家に帰ると、誰もいなかった。
俺の卒業を祝ってくれる人など誰もいないのだ。
友香は彼氏とデートだしな、確か俺と同級生だからそっちと祝っているのだろう。
ああ過去に帰れるのなら過去の世界に行きたいなぁー。
俺はそう思いネットで例え失敗してもこの世界に未練はないので、どんな危険な方法も試してみようと思った。
するとある方法を見つけた。
五センチx五センチに切って六芒星を書いて、真ん中に行きたい時刻を書かという方法だった。
俺は早速使ってみることにした。
....出来た
我ながら綺麗な六芒星をかけたと思う、あとは真ん中に行きたい時を書いてこれ持って寝れば完璧だな。
あとは寝るだけになったので俺はベットに横になった。
するとすぐに眠気が襲ってきて俺はそのまま目を閉じた。
「君が過去に行きたい人かい?」
俺は誰だかわからない声にああそうだと答えた。
「ちょっと君の記憶を見させてもらうよ」
「....君、災難だったね。君を過去の世界に送ろう、だけど注意して欲しいのは全く同じ過去じゃない事と、記憶は封印か分離するからね」
その声はプールに入る時の注意事項のように言った。
「全く同じじゃないって俺の要望と違う場合もあるってことですか?」
「そこは安心して大丈夫だよ、あまり関係ない部分が変わってるだけだから、あと記憶の方も何かあると蘇るかもしれないから」
俺は多分すぐに蘇るような気がすると思いながら、声の主が俺を飛ばすのを待った。
「準備できたから飛ばすね、じゃー良い人生を」
すると俺の意識はそこでぷつん途切れた。
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