僕の義妹はハーフエルフ
K
第1章
第1話 妹はハーフエルフ
彼は内宮優也、20歳だ。彼は何の変哲もないただの凡人の大学生だ。しかし、彼には特別な妹ハーフエルフの妹がいるのだ。一応妹はハーフエルフだが優也はただの人間だ。
妹の名前は内宮 由莉奈又はユミリア。彼女は現在15歳で中学校に通っている。春からは高校生だ。そしてユミリアはハーフエルフだからとてつもなく美人だ。中学の評定平均は4.3/5。勉強や運動は上の中といったところ。
ただハーフエルフの割にはエルフ特有の尖った耳はなく普通の人間の耳と変わらない。髪の毛は少し赤みのあるナチュラルな茶髪だ。目の色は優しい空色。
妹が学校から家に帰ってきた。由莉奈の学年は今、高校受験シーズンスタートで由莉奈も高校受験でテニス部と美術部を引退した。
「ただいま。」
「ユミリアおかえり、そういえば今日でこっちの世界にきて6年目だよな。」
「学校から帰ってきていきなりその話?私は学校から帰ってきて疲れてるの。」と、少し不満げな態度で返事をした。
手洗いを済ませ、そのままユミリアは自分の部屋へ行ってしまう。
「思い返せばもうあれから6年経つのかー」
優也は一人で呟いた。
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ことの始まりは8年前、優介の父、内宮 広祐が突如異世界転移したことだった。そしてその2年後、異世界転移した広祐が向こうの世界でできた優介より年下の女の子をつれてきた。その女の子が由莉奈だった。彼女はエルフという亜人とのハーフで彼女の元の世界での名前はユミリア。この名前だと当然現代社会に目立つので内宮 由莉奈と名を改めた。だが優介だけはユミリアと呼んでいる。
広祐が転移した優介の世界ととは時間の流れが異なり1年間でおよそ5年分の時間が流れる。ユミリアがこの世界来た時はおよそ9歳ぐらいだった。
当時はユミリアの日本の戸籍登録にかなり手間がかかった。
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父は現在、単身赴任でロサンゼルスにいる。単身赴任とはいえ、優也の家庭は父子家庭ふしかていだが。現在優也と由莉奈は叔母の由美子の家で暮らしている。由美子は父、広祐の3つ離れた妹で現在大学で教師をしている。
ユミリアの誕生日はこちらの世界で4月10日だが、こちらの世界にきた6月23日は誕生日とは別の記念日だ。
ユミリアは部屋に閉じこもってずっとスマホで動画サイトの動画を見ている。誰かがドアをノックするがユミリアはイヤホンをつけているため聞こえていない。
「ゆりなちゃん、部屋入っていい? ドア開けるよ。」
いきなりドアが開き、驚くユミリア。
「ちょとお! お兄ちゃん勝手にドア.. あっ、由美子さんかあ。」
「テスト勉強しなくていいの? あと制服で横になってるとスカートにシワがつくよ。」
起き上がり床に座る。
「テストはまだ2週間前じゃないし、あと用事は何? 」
「今日ってゆりなちゃんがこっちの世界に来た日でしょ? 本当だったら今日はどこかレストランとか行きたいけど、大学のお仕事があるからレストランに行けないの。」
「別にいいけど、また例のプロジェクトの顧問? 」
「ううん、今回は課題の採点が終わってないの。ちょっと前の課題だからあんまりみんな(学生)を待たせたくないの。」
「それじゃあ急いで課題の採点してあげないとね。」
「夜ご飯にパスタ買ってきたから優也くんと分けて食べてね。あとケーキも冷蔵庫に入ってるから適当に食べておいて。」
話を終えると由美子は彼女の部屋に行き、溜まっている学生たちの課題を採点し始めた。ユミリアは部屋着に着替えてリビングに向かう。
テーブルの上に置いてあるパスタを袋から取り出す。
「カルボナーラとジェノベーゼのパスタかあ。そうだ半分ずつ残しとけばいいや。」
少しまだ温かいパスタをレンジに入れてて温め直す。温まったパスタをテーブルの上に置く。
「いただきまーす。」
ちょうど、ユミリアがパスタを食べようとした瞬間インターホンが鳴る。
「今からパスタ食べようと思ったのに.. 」
ユミリアがテレビドアホンの画面を確認すると1人の女性が玄関前に立っていた。
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