第16話 「ラ族」と「ル族」
「ラ ラ ラ ラ ラ LA LA LA」
ラ族の居住する月の裏のスペースキャンプからは、いつもこのメロディが流れてくる。
「ル ル ル ル ル RU RU RU」
ル族の居住する北海道からは、いつも狐の口ずさむ嗚咽が流れてくる。
「よし、北海道に助けに行こう LALA」
月の裏からLALAを乗せたスペースロケットが発車する。
「5、4、3、2、1、ラーーーー」
宇宙旅行の空間は快適であった。ただ、大気圏突入の際は、ビックリ仰天した。なんと着ていた宇宙服が全部脱げた。「まさに、俺ら裸族だな…なんてLALAとゲラゲラ笑った」
「あと10秒で着陸します」
「準備はOK?」
「ラ ジャー」
「LALA 地面を確認せよ」
「LA ジャー」
スーッーーーー
以外にも衝撃は少なかった。
俺たちは下船して知った。
宇宙ロケット船が狐になっていた。フカフカの毛で覆っている。
「狐ちゃん 大丈夫?」
「おーい ル ル ル ルル」
その瞬間何千匹の狐が宇宙船に化け、月へ帰って行った。
「ああ”---- 待ってくれ」
「LALA なんでそんな余裕なんだ」
ラ ラ ラ ラ LASTなのよ…運命が
「ジャじゃンーーーーん?」高速で走馬燈の走るメリーGOラウンドが逆回転した。
振り落とされた俺らは結局ラ族の証を、裸馬にまたがり駆け抜けるしかなかった。LAまで走れ!
目的地は既に無いように思えた。目を瞑り、「ラ、ラ、LA」と唱えると世界は魔法のように別の「リ」族の住む小宇宙へ離別したりして…リーリーリー
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