クリスマスの夜君と過ごす最後の時間
瓢水カケル
最後のクリスマス君と過ごす時間
もうこんな時期か。
夜の街中を歩いているとあたりは光輝いている。
男女が仲良く歩いているカップルや家族で仲良く歩いている。
そしてそれとは別に友達や一人で歩いている人たちもいる。
俺はそんなときケーキ屋に向かっていた。
「ショートケーキ一つください」
「わかりましたしばらくお待ちください」
「はい」
俺は店の中でケーキを待ちながら外が見える窓にに近づいた。
「今年はホワイトクリスマスだよ
俺、
去年十二月二十四日のお話をしよう。
寒い冬がやってきたそしてにぎやかになる日。
それが今日クリスマスの日だ。
俺には彼女がいる。
今年も彼女と過ごすと決めた。
俺は浮かれながら学校に向かっていた。登校中に彼女と待ち合わせをしていた。
「おはよ、千里今日も寒いな」
「おはよ、光くん 本当に寒いね~」
そう、俺の彼女
千里は黒縁眼鏡をかけていてとてもスタイルがよく髪はロングヘアー。
一方俺は普通の男子だ。
どこにもいる普通のね。
よく俺みたいな人と付き合ってくれたなと今も思っている。
俺らは高校入学して三カ月後に俺から告白をして付き合った。
もちろんダメもとで告白はした。
だが、彼女はそんな俺の告白をおうけいした。
どうやら彼女も俺の事が好きだったらしくどこが好きなのと聞いたら俺の明るくて優しいところだと言う。
俺はとても幸せな日々を送っていた。
学校に到着をして玄関で千里と別れた。
千里とは別のクラスで場所も違うためだ。
「じゃあ、また後でな」
「うん、また帰りね」
俺は一人で教室に向かった。
席に着いた時隣には俺の親友
「おっす、光」
「おう、和人」
和人は俺と千里を付き合ったきかっけにもなる。
和人が俺に告白してこいと言わなければ付き合う事はないだろう。
「おい、光お前今日は千里ちゃんとクリスマスデートだろ?」
「まぁ」
「いいよな~お前は千里ちゃんみたいな綺麗な彼女がいて」
和人は嫌味ったらしく言ってきた。
「いや、お前だってデートできる相手だっているだろ」
「まぁな」
そう、和人はとにかくイケメンでスポーツも万能ですごくモテル男だ。
俺とは正反対の男。
「でもよ~どうせなら好きな人とクリスマスデートしたいじゃんかよ」
「お前この前やっと好きな人できて彼女になったって喜んでいたじゃないか」
「あの後別れた」
「はや!」
「だって、あの子すげーわがままで金が一日でなくなっちまった」
「それは災難だったな」
「おい、お前俺に感謝しろよ!俺がお前にアタックしろなんて言わなければ彼女一人もできないで過ごしていたんだからな」
和人は俺に指をさしながら感謝しろと言わんばかりの口調で言ってきた。
「わかってるよ、お前のおかげだサンキューな」
「おう!」
そんな会話を俺たちはいつも通り過ごしていた。
学校が終わり下校の時間彼女と玄関で待ち合わせをしていた。
「お待たせ~光君」
「いや、俺も今来たところ」
千里は少し慌てながらこちらに向かってきてた。
帰宅中俺たちは何時に会うかを話していた。
「千里今日何時に待ち合わせする?」
「ん~六時かな~」
「そか、了解じゃあ六時にいつもの公園で!」
「うん!わかった!」
いつもの公園とは俺たちが付き合った場所。
俺は学校では恥ずかしくて言えなかったので近くの公園で待ち合わせをして告白をした。
俺たちは帰る場所は別の道なので途中から別れた。
俺は家に帰宅して自分の部屋に行く。
制服を脱いで私服に着替えた。
時刻は四時。
俺は少し早いが早めに出ていった。
そう、俺は彼女にクリスマスプレゼントを買わなければならない。
別に彼女から何か欲しいものを聞いたわけでもなく。
俺がサプライズプレゼントとして買うためだ。
俺たちは付き合って三年近くなった。
俺はネックレスをプレゼントにしようと思った。
俺は店に入り周りを見渡す。
どれがいいのだろうか。
俺が悩んでいると店員さんが声をかけてきた。
「なにをお探しでしょうか?」
「えーと彼女にネックレスをプレゼントしようかなと」
「それでしたらこちらなんていかがでしょうか」
それはとても美しく小さなダイヤも付いているネックレス。
これは彼女に似合うと確信した。
「これにします」
「かしこまりました」
しばらくすると店員さんが来た。
「おまたせしました」
俺は小さな箱をポケットに入れた。
そして時刻五時五十分いい時間だろ。
俺は待ち合わせのところに向かった。
「お待たせ~千里」
「ううん今来たところ」
「じゃあ、行こうか」
「うん!」
千里は笑顔を見せながら言った。
「最初どこ行こうか」
「ん~、やっぱりご飯!」
「千里はほんとご飯好きだよな~」
「だってお腹空いたんだもん」
確かに六時回ってるしな。
「よし、行くか」
「うん!」
俺は事前に用意しといなレストランに向かった。
千里は驚いていた。
「光君こんな高そうな店大丈夫なの?」
「おう、このためにアルバイトしてたからな!」
「そうか、ありがとう」
千里は心のそこから喜んでいた。
「おいしい~」
「それは良かった!」
千里はすごくおいしそうに食べていて俺もすごくうれしくなった。
レストランから出て次に向かったのがショッピングの店。
千里は服をずっと同じものを眺めていた。
「そんなにこの服欲しいのか?」
「うん~、可愛いし、でも高いな~」
少し残念そうにしている千里。
「よし、俺が買ってあげるよ」
「そ、そんないいよ!服まで買わせるなんて!」
「いいって今日の為に俺はバイトしてたんだから」
「買わせてくれ」
千里は悩みながらも「それじゃあ、お言葉に甘えさせてもらいます」
「おう!」
ショッピングも終えて次なる場所に向かったのは思い出の公園。
そう、俺たちが付き合い始めた場所。
「私たちはここで始まったんだよね!」
千幸は夜空を見て微笑みながら言った。
「あぁ、そうだな」
「本当に俺みたいなやつどこがよかったのやら」
「それはね誰にでも優しいところ」
また微笑みながら言った。
「そんなの他にもいるだろ」
俺が言うと横に顔を振った。
「光くんの優しさは他の人と違う」
「ただ、まっすぐに進んで手伝う人は私が会ってきた中で光くんが初めて」
「千里」
「だからこうやって頑張ってバイトしておいしいごはん連れてってくれてそして服まで買ってくれた光君はかっこよくて優しい人だよ」
千里はそう言って俺に近づき足を延ばして頭を優しくなでた。
「私の世界一の優しい光君ありがとうね」
「千里ありがとうな」
情けないことに頭を優しくなでてもらって世界一って言われて俺は思わず泣いてしまった。
「千里、俺はお前が世界一の女性だよ」
千里は笑顔で「ありがとう光君」
「千里実はお前に渡したいものがある」
俺はポケットから先ほど買ったネックレスを渡す。
「え、これって...」
「メリークリスマス、三年記念」
「俺たちが付き合って三年たつだろ?だからネックレス受け取ってもらえると嬉しい」
千里は涙をこぼした。
「光君ほんとうにほんとうにありがとうね」
涙を出しながら笑顔で俺に言ったくれた。
「いや、いいよこれからもよろしくな」
「うん」
そうして俺は優しく抱き着きキスをした。
「今日はありがとう光君最高のクリスマスだったよ」
「俺もだ」
「これからもよろしくね!」
「おう」
こうして途中まで歩き信号の道でお別れをした。
信号は青になりすこし小走りで走る千里に突然悲劇がおこった。
赤信号なのにも関わらずものすごいスピードで走ってくる車に千里に襲いかかる。
俺は叫んだ「千里!!!!危ない!!!!!」
俺が大声で叫んだ時にはもう遅く車は千里のほうに向かい衝突した。
俺はすぐ駆け込み千里のほうに向かう。
「千里!!!」
周りは大騒ぎ誰かが救急車に電話をした。
俺は千里のほうに着くと千里はすごい血だらけになっていた。
俺は呆然としていた。なにが起きたのかもわからずただただ目を閉じている千里を見ていた。
すぐさま救急車がきて車に乗っていた若い男と千里は救急車に運ばれ俺も一緒に乗った。
千里の親はすぐ病院に駆けつけた。
俺はずっと座り込みなにも考えることができずただ頭の中が真っ暗だった。
手術室に運ばれた千里は時すでに遅し。
すごい出血をしていてどうすることもできなかった。
運転した人は何故か生きていた。
なにも悪い事もしていない千里が死んでバカみたいに走りこんできた奴が生きているんだ。
俺は神を憎んでいた。
千里の両親も力が抜けて立つ力もなくなっていた。
そして数日後千里の両親に呼び出され俺は家に向かった。
俺はどんな顔で行けばいいのかわからなかった。
俺がもしあそこで一緒に帰っていればと考えると胸が苦しくなる。
そしてたどりつきテーブルに両親が座り俺も座った。
「光くんいつも千里がお世話になったね」
千里の父さんが優しい声で俺に言った。
「いつも千里から聞いていたよ」
「光君は優しくて一番好きな人だとね」
「どうか元気を出してこれからも千里の分まで元気にすごしてくれ」
千里の両親は泣き俺も泣いた。
俺は言わなければならなかった「申し訳ございませんでした」
俺は両親に謝って終えた。
そして今の俺がいる。
千里今日はホワイトクリスマスだ。
「お待たせしました~」
店員さんが袋に詰めて俺に渡した。
「ありがとうございました~」
俺は店を出てある場所に向かった。
そこは墓だ。
千里の墓に行きケーキを出して置く。
「メリークリスマス千里」
「俺らはこれからも違う世界にいても想いは通じているよ
クリスマスの夜君と過ごす最後の時間 瓢水カケル @TAKU455
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