第9話 友達×真実
真宵先生「そこまで!!」
召喚されたデーモンは、全て
排除されたのであった。
真宵先生「みんな、良くやったぞ!それぞれの個性が出ていて先生、感激です!じゃあ教室へ戻れ!」
時雨「やっと終わったかぁ。」
時雨は、その場に座り込んだ。
すると、遠くから誰かの声が聞こえた。
リセア「几さーん!几さーん!」
時雨「ん?」
リセア「几君の能力凄いねー!こう、パーって化け物が出て来て戦うんだね!凄ーい!カッコイイね!」
時雨「なんだ、いきなり。後、化け物じゃねーよ!」
アリスは、時雨をキラキラした眼で見ている。
時雨「お前は、最年少で入学したリセアさんか。」
リセア「アリスって呼んでー!後これあげる!」
時雨「ん?」
リセアは、ポケットから飴玉を出し、
時雨に渡そうとした。
時雨「なんだこれ?飴玉か?」
リセア「それは、リセットカプセルって言って、消耗した能力を回復させる魔法使い愛用の物だよ!」
時雨「なんで俺に?」
そう聞くと、リセアは少し顔をおとした。
リセア「私ね。友達が欲しいの。今年の入学生で、魔法使いなの私だけなの。だからね、だからね。」
そう言うと、一雫の涙が、地面を濡らした。
時雨「そう、だったのか。」
リセア「仲良しごっこする場じゃない事くらい、私もわかってるよ。でもね、友達が欲しいの。」
リセアは、今年で12歳。最年少で推薦入学した子がいるという事は、時雨も知っていたが、こんな小さい子だなんてと、少し驚いた。
リセアは、続けてこう言った。
リセア「私ね。無理矢理この学校に入れさせられたの。魔法使いの能力の高い者が、年々減ってるの。だからね、少しでも能力を持った子が産まれるのを待ってたんだって。そして、私が産まれて、無理矢理魔法科中学に入れさせられたの。そして、そこで推薦を貰って今年入学したの。」
時雨は、じっとリセアを見つめていた。
時雨(こんな幼い子なのに、推薦入学させたって事は魔法使い族って、今大変な事になってるんだな。この子もかわいそうに。)
時雨「なってやってもいいぜ。友達。」
その瞬間、リセアは満面の笑みをうかべた。
リセア「やったー!よろしくね!アリスって呼んでね!」
時雨「わかったから、そうはしゃぐな!よろしくな。アリス。」
時雨の中で、何かが変わった感じがした。
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