バンビーラッセルくん

@ooaann

飛び回る鹿

 今日一番の主役であるはずの人物は、なぜか壁際の隅に所在無げに佇んでいた。ジーンズにパーカー、まるで洒落っ気を失った大学生のような着こなしの彼とは対照的な、かっちりしたスーツ姿の女性がその様子に気づき、人だかりを外れて彼の元に歩み寄っていく。

「ラッセルあなた、どこか具合でも悪いの?」

 ラッセルの顔を、メリルが怪訝そうにのぞき込んだ。誰がどう見ても、今の彼は周りの人間からあからさまに距離を置いている。

「いや、大丈夫。ただちょっと・・・、広すぎて落ち着かないだけさ。」

 ラッセルは彼女の視線を避けるように周りを見回した。今いる一階西側の展示スペースから、だだっ広い通路で繋がれた東側の展示スペースまで、大小さまざまな写真が個性豊かに飾られているのが見える。ニューヨーク最大の写真美術館、ICP(International Center of Photography)の一区画で、ラッセルは普段近所のスーパーに行く格好で入場したことを、今更ながら後悔していた。

「一息ついたらでいいから、みんなにあなたの写真のコンセプトを説明してあげてよ。Nタイムズの記者の方も見えてるみたいだから。」

 脇に数冊の配布用パンフレットと額縁を抱えたメリルが、ラッセルと人だかりを交互に見やった。どうやらこの区画を任された新米学芸員として、皆に出来る接待は何でもする意気込みらしい。

 さあ大変なことになった。これだけ写真が飾ってある中で、ラッセルの取った写真の前だけ人の密度が明らかにおかしい。それもそのはず、というのも彼が撮影したその写真、題名『飛び回る鹿』は、名高いピューリッツァー賞の今年のノミネート作品になっていた。

 なんで自分の写真なんかが・・・。これも時勢ってやつか。

 どう言い訳をしてこの場から立ち去るか、ラッセルの頭の中はそのことでいっぱいだった。つい先日まで一端のパンピーでしかなかった自分が、なぜ今こんなところにいるのか、自分自身が一番理解できていない。

 コンセプトもへったくれもあるかよ。これはただの当てつけ写真だ。あの忌々しい叔父への。

 身体こそ肉付きがすっかり落ちて不完全だが、それでも躍動する鹿の姿を捉えた自分の写真を、遠くから眺めてみる。元の場所に戻ったメリルは、群がる記者団をなだめるように、写真の横で愛想よく振舞っている。ふと、先日捕まったという、狩猟団のリーダーのことが頭に浮かんだ。

 この一年、全米各地で、鹿の大量狩猟が大問題になっていた。北でも南でも、西でも東でも、連日のようにメディアで報道され、自然を尊ぶ数多の団体の、悲痛な声明を目にしない日は無かった。

 きっかけは、アリゾナ大学が発表した一枚の論文だった。『鹿の角がもたらす、画期的で新しい育毛促進効果』。テレビショッピングまがいのタイトルをつけることで有名な教授が、自分のために研究したのではないかと密かに噂されるその論文は、安っぽいタイトルとは裏腹に、瞬く間にその効果とやらが認知されていった。一度確かな有用性が証明されてしまうと、皆すぐに飛びつきそうな気がしてしまう辺り、サプリ大国の我が国らしい。そして実際そうなった。

 鹿角をめぐる金の流れが、目に見えて活発化し始めたのだ。商品化されたサプリの価格が、たちまち一般家庭に届きそうもない値になったのも大きな問題だったが、一番の問題は、その育毛効果を最もご所望な、薄毛の悩みを持つ階級層が、一体どこに位置しているのかだった。懐に余裕があり、その身てくれの格式高さに一段と敏感で、それゆえ毛の後退具合にも悩みだす年齢層。その大多数は、中年以降を謳歌するステレオな白人男性を置いて他にはいなかった。

 レイシストな白人こそが密猟者を雇って、銃をだだ流しにしているせいで止まらないだの、実行犯の雇われ黒人労働者にこそ責任があるだの、流れはどんどんきな臭い方向へと向かっていった。ある火種に、何かと別の軸のいさかいが絡み始めるのは、いい加減どうにかならないものかと、毎度のことのように思う。

 狩猟団の主犯格と見られる人物がようやく捕まった日、メディアの記事を目にしたラッセルは、そこに映る見覚えのある顔と、行き覚えのある家に絶句した。

 中心になっていたのはあんただったのか。

 そして気付いた時には、かつて訪れた思い出の、いやトラウマの地に車を飛ばしていた。


「お前もそろそろ大人の遊びを覚えねえとな。」

 ラッセルが叔父の家で15歳の誕生会をした翌日、叔父は寝ぼけまなこの彼の手を引いて、自宅から車で1時間ほどの野山に向かった。乗り捨てるように車を止めた叔父が、トランクからおもむろに取り出してきたライフルにラッセルは仰天した。

「お前も男なら、家のゲーム機なんかより、こっちのほうが絶対気に入るぞ。」

 叔父がにやりとしながら言った。ラッセルが車のトランクを覗き込むと、明らかに作り物ではない、大小さまざまな形の角が、ところ狭しと並んでいた。

「デカいやつほど、弾を当てやすいところに可愛げがあってな。特に鹿だ。いいか、足なら3点、胴体なら5点、頭部をぶち抜ければ10点だ。ただし先に気づかれたらマイナス5点。今日は100になるまでやるぞ。」

 獣のように眼光をぎらつかせた叔父が、ラッセルについて来いと顎で指図する。とてもではないが、嫌だと言える雰囲気ではない。おずおずと叔父の後を追っていくと、今度は急に手で止まれと合図された。叔父が指さす方向、遥か向こうの茂みの中で、一頭の鹿が優雅に日光浴をしているのがかろうじて見えた。

「いいか、やつらのほうが鼻も耳も利く。まずは風の流れを読め。そんでなるべく音のならねえ湿り気のある土を慎重に踏みながら、風下から近づくんだ。」

 叔父はそう言うと、敵陣に近づく兵士のような前傾姿勢で足を踏み出した。日の当たらない木陰の中を這うように進んでいく。鹿のいる茂みの少し手前まで大回りで歩いて来ると、手にしたライフルの銃口を静かにターゲットに向けた。思わず見とれてしまうような、立派な角を持つ雄の鹿だった。

「こ、殺すの?」

 不安そうに問いかけるラッセルに、今更何言ってんだとでもいうように、叔父が鼻を鳴らした。

「ガキ向けのおとぎ話なんかじゃ、人間さまと動物が手を取り合って、なんてやってるが、そんなハッピーセットな世界はいい加減卒業しなきゃならねえ。」

 叔父はそう言うやいなや、今まで見たこともないような笑みを浮かべ、唐突に引き金を引いた。

 バァン!!と、雷が落ちたような衝撃音が、辺り一面を突き抜けた。周りにこんなにいたのかと驚くほどの動物たちが、一目散に二人から逃げていく。肝心の鹿は、本当に命中したのか分からないほど俊敏な動きで、茂みの向こうに走り去った。

「追うぞ。逃がしてたまるか!」

 明らかに高揚した叔父が、ラッセルを置いていかんばかりの勢いで走り出した。叔父にリードでもつけられているかのように、ラッセルも反射的に走り出す。茂みを抜けて視界が開けるかというところで、2発目の銃声が轟いた。

 ラッセルが茂みを抜けた瞬間、大きな角を携えた鹿が、彼らの目と鼻の先でのた打ち回っていた。胴体は赤黒く染まり、後ろ脚の付け根からも、おびただしい量の血が流れだしている。

 2発とも命中したのか。

 間近で見る鹿の大きさにも驚くが、それよりも目の前に広がる凄惨な光景に、ラッセルは唾を飲み込んだ。

「8点か。手本になるには俺もまだまだってことだ。」

 叔父は平然とつぶやくと、勝ち誇ったかのように銃を肩に担ぎ直し、喘ぐ鹿に近づいて行った。

 そのときだった。鹿が最後の力を振り絞って、あらん限りの力で叔父を蹴飛ばしたのだ。そのあまりの暴れっぷりは、叔父よりも先に、何もされていないラッセルのほうが尻もちをつくほどだった。あの瞬間の爆発的なエネルギーを目の前で見せられて、今わの際に瀕した生命の底力を感じずにはいられなかった。

 しかし、ラッセルがそう思ったのも束の間、すぐに体勢を立て直した叔父は、鹿の角を鷲づかみにして頭を地面に押さえつけると、こめかみ目がけて至近距離でぶっ放した。つい今し方まで輝きを放っていたその目から、光が一瞬で奪われたのがラッセルにも分かった。

「今のを加点するのはさすがに無しだ。狙いもクソもねえからな。」

 鹿がこと切れたかどうか、叔父は銃口で乱暴につついて確認すると、宝にありつく盗賊のように、その立派な角を愛おしそうに眺め始めた。

「死体に用はないが、こいつだけは別だ。東洋の猿どもの間じゃ、漢方として使うところもあるらしい。」

 叔父は動かなくなった鹿の顔を踏みつけて押さえると、持ち前の怪力で難なく角をねじり取った。血の滴る角を満足そうに撫でながら、いたずらっ子のような目つきでラッセルを見る。

「次来るときにはお前もこっち側だな。」

 叔父と自分は全く別の生き物だと確信するのには十分だった。

 その日を最後に、彼との縁を断ち切ったラッセルが、あの家を訪れることは二度と無かった。


 車から降りたラッセルは、記憶を頼りに、ある場所を目指して草をかき分けて行った。空は太陽が雲隠れしているせいか、日なたも木陰も歩きやすさはさほど変わらない。昔はもっと草が生い茂っていたような気がするのは、自分の背丈がぐんと伸びた証拠だろうか。

 まだ汗もかかないうちに、見覚えのある茂みが目の前に現れた。ここだ。はやる気持ちを抑えながら茂みを抜けると、その先に広がる光景に思わず足を止めた。そこには確かに、かつて起きた事の痕跡が十分すぎるほどはっきりと残っていた。散らばる背骨の破片、どこの部位かも分からなくなった太い骨、角が取れ、こめかみに大きな穴が開いた頭蓋骨。予想よりも遥かにしっかりと残っているそれらを目の当たりにしたラッセルは、なぜだか不思議な高揚感に駆られていた。

 悪いな。あのときの俺は何も出来なかったけどさ、お前の底力、もう一回あいつに見せつけてやりたくてさ。

 気が付くと、ひとつひとつ骨を拾い集めて、パズルのピースのように組み合わせている自分がいた。携帯の画面で鹿の骨格を丹念に調べながら、時間をかけて慎重に形取っていく。足や胴体の骨を繋げた時には、銃弾の傷跡がはっきりと見て取れ、それがラッセルの熱意をさらに加速させた。

 数時間かけて元の形を再現すると、今度はただ地面に並べるだけではなく、実際に立たせてみたいと思っている自分に気づいた。しかし、骨と骨とを繋げる接着剤のようなものはないし、骨組みそのものを立たせるような土台もない。ふと途方にくれたラッセルは、骨の中心が空洞になっていることに気が付いた。これだ。

 すぐに辺りを見回し、自分ほどの背丈の若木を見つけると、枝に茂る葉っぱを無心でむしり始めた。若木が丸裸になると、今度はその枝を、生き物の骨格に少しでも近づくよう、折ったり補強したりを繰り返しながら、同時に骨の衣も着せていった。

 最後に頭部をはめ終えたとき、そこにはちぐはぐながらも、確かな鹿の形が浮かび上がっていた。かつて角を引き抜かれた頭頂部の穴からは、若木の枝がそれに代わる形で生え出している。

 こいつは写真に収めよう、とラッセルは思った。カメラは携帯機能を駆使する趣味程度だったが、それでもこの有り余る雄姿は、撮らないわけにはいかなかった。

 地面からの支えになっている木の幹の部分が映らないよう、あおり角度で撮影してみる。不完全な形の鹿が、今にも淡色の空に浮かび上がろうとする、どこか別世界のような一枚が撮れた。

 せっかくならタイトルもつけるか。『立ち上がる鹿』・・・?いいや、『走る鹿』・・・?それとも、『跳ね回る鹿』・・・?いやいや、お前があのとき見せてくれた生命力は、そんなもんじゃなかったはずだ。そうだな・・・お前は飛ぶ!そう、飛べるんだ!

 出来上がった写真をどこかの公募に出すだなどという考えは微塵も起きず、SNSにそれとなく載せてみると、途端に物議を醸す有り様になった。

『生命をもて遊んでいる』『お前が狩ったんじゃないだろうな?』『骨だけのほうが、傷跡が生々しいね』『なんていうか、とにかく衝撃的な一枚だ』

 彼の元に、ICPの学芸員を名乗る女性から連絡があったのはそんな中だった。ぜひ賞に出してみないかという誘いと、そのメッセージの最後にはこうも書かれていた。

「追記;あなたが今まで取った他の写真も、可能でしたらぜひ拝見させてください」


「時勢にただ乗っかっただけの写真では?」

「私には話題性だけで、コンセプトの方は特に感じられないのですが。」

 飾られた写真を前にした記者団から、次々と容赦のない質問が飛んで来る。

 いやもうホント、おっしゃる通りでしかありません。熱に犯されるがままこしらえた物でございます。弁明の余地なし。

 ラッセルが言葉に詰まっていると、横からメリルが澄ました顔で言った。

「彼がカメラで捉えようとしている物は、なにも鹿だけではありません。彼のことを理解して頂くためにも、まずはこちらの写真をご覧ください。」

 メリルは集まったギャラリーにそう言うと、脇に挟んでいた額縁を取り出し、これ見よがしに掲げてみせた。かなり拡大されて、仰々しく額の中に収められているが、それは間違いなくラッセルがメリルに提出した写真のひとつだった。

「この写真の女性が、なぜ泣いているのか想像してみてください。」

 メリルが記者団に問いかけた。写真の中では、指輪を両手で大事そうに握りしめた女性が、それを額に当てながら大粒の涙をこぼしている。一見すると、一人の女性が最愛のパートナーを無くして、泣き崩れているようにしか見えない。実際に記者の一人が、そんな主旨のことを言っているのを、ラッセルは上の空で聞いていた。友人のロゼッタが、酔った勢いで下水に投げ落とした婚約指輪を、ラッセルが半日かけて見つけ出したときの写真だとはとても言えなかった。

「こちらはどうでしょう?」

 メリルが今度は、ベッドから起き上がる瞬間の男性を捉えた写真を掲げた。写真に映る彼の目は大きく見開かれ、彼の顔も髪も、汗のような水滴でぐっしょり濡れている。これまたラッセルが別の友人を撮影したものだった。

「何かとてつもない夢から目覚めたように見えますね。」

 記者の一人が考える素振りも見せずに言った。ご名答、とでも言うようにメリルが相槌を打つ。

「1枚目は『最愛の人』という具体的なもの、2枚目は『夢』という抽象的なものを暗に捉えていますが、どちらの写真も、それらが予期せず断たれてしまった瞬間の様子を、私たちに想起させてくれます。」

 メリルが手に持った額縁に向かって、記者のカメラのシャッター音が響く。

 悪いなオニール、お前にやった寝起きドッキリ、目覚めのアイスバケツチャレンジの写真が、全国紙の一面を飾るかも。

 友人たちに思いをはせるラッセルの横で、メリルはなおも続けた。

「そして最後に今回のノミネート写真。そのタイトルからも推測できる通り、彼は鹿の辿った道を、痛烈な皮肉を用いて表現しています。角を奪われ、骨の姿になってしまったこの鹿が、本来今もあるべき姿はこうだったと。銃痕がはっきりと残る頭蓋骨を、敢えて用いているのはその証です。」

「なるほど。で、これらの要点をまとめると?」

 メモを片手に持った神経質そうな記者が、催促するようにメリルに聞いた。お気づきになりませんか?と彼女も記者に質問で返す。

「その全てに共通するのは、これらが身をゆだねていた、自然に進むはずだった時の流れからの突然の断絶です。それも意図しない形での。」

 そして、記者たちに一層はっきりと行きわたる声で、こう言った。

「『失われた時間』、それを捉えることこそ、彼の数々の写真が持つ、ただひとつ不変のコンセプトなのです。」

 何やら小難しいことを言っているが、取りあえず、君は分かってるなあとでも言うように深く頷いておく。それを見た記者たちも、唸るように神妙な面持ちでラッセルに頷き返してくる。よしよし、まあそんなところってことで。


 ようやく取材陣を見送ることができたラッセルは、魂が抜けたようにその場にへたり込んだ。

「その、なんていうか・・・、今日はありがとう。本当に素晴らしい女性だね君は。」

 最後の言葉がなんともぎこちなかったのか、メリルが鼻で笑った。

「緊張してたの?質疑応答は私に任せて、打ち合せ通りに説明してくれるだけで良かったのに。」

 そのときはメリルに見惚れていたせいで、話が全く頭に入っていなかったのは内緒にしておくことにする。

「俺の写真にあんな解釈があったなんて」

 ポカンとしながら呟いたラッセルを見て、打ち合わせが無意味だったことを察したメリルが、吹っ切れたように言った。

「ノミネートさえされてしまえばこっちのもの。後は使えるものを使って、いかにそれらしく理論武装できるかよ。私だって昇給かかってるんだから。」

 取り繕うこともなく、あけすけと言ってのける。学芸員というよりもはやプロデューサーだ。でもあなたの写真、構図自体は悪くない、とメリルが取ってつけたように言った。

「もう少し自分の口で伝えられるようにならないと。せっかく使える写真なんだから。」

「ああ、次こそベストを尽くすさ。」

 ラッセルは右往左往する自分の自尊心を、かろうじて保つのに精一杯だった。

「そう、それなら次はもっとフォーマルな恰好のほうが、あなたの魅力も増すと思うわ。」

 なるほど、最後の一撃はぐうの音も出ない。全てメリルの手の平の上だと悟ったラッセルは、堪忍したように言葉を吐き出した。

「本当のところはさ、この写真を撮った理由に、そんな高尚なものなんて何にも無いんだ。ただ、ちょうど今捕まってる狩猟団のリーダーにだけは、見せつけてやりたかった。」

 それならタイミングが悪かったわね、とメリルが同情するように言った。

「当分は無理だと思うわ。」

「だよなあ。」

「その犯人なら、ちょうど今朝、刑罰が決まったもの。」

「ええっ!?」

 素っとん狂な声を上げたラッセルを横目に、メリルは胸ポケットから携帯を取り出すと、素早い指使いでニュースの記事をスライド読みし始めた。

「禁錮10年。それと・・・。」

 軽く肩をすくめた彼女は言った。

「禁錮中、3日に一度『バンビ』鑑賞の刑だそうよ。」

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