『小さなお話し』 その201  『古物市』

やましん(テンパー)

『古物市』


(これは、たいへん、不愉快なお話しです。ただし、フィクションであります。この世とは、無関係です。)



        🐼



 宇宙ごきの地球支配は、必ずしも、平等には行かなかったのである。


 とくに、トウキヨウ地方では、宇宙ごきトウキョウ方面司令官が、非常に、残酷な、宇宙軍ごきだったため、あやしい商売が横行していたのだ。


 上側公園では、しばしば、不法な、中古人間市が、開かれていたのである。



宇宙ごき商人


『はい、中古人間ですよ。ごきごき。特売ね。良く働く。あまり、食わない。ごきごき。人間フード一ヶ月分、サービスします。ごきごき。』



宇宙ごき婦人A


 『これは、頭良さそうね。ごきごき。』



宇宙ごき商人


 『さすが、奥さん、お目が高いごきごき。こいつは、バーハード大学卒の、インテリごきごき。』



宇宙ごき婦人A


『なにが、得意、ごきごき?』



宇宙ごき商人


『こいつは、生物学者ごきごき。お料理から、食品管理、衛生管理、なんでもする。ごきごき。抵抗心は除去ずみ。素直に、言うこと聞くごきごき。高級品ごきごき。』



宇宙ごき婦人A


『ちょっと、お高すぎごきごき。高機能でなくてよい、ごきごき。安いのいない?すぐ、殺しても、ごきごき、良いような。ごきごき。あ、これは?』



宇宙ごき商人


『こいつは、ほんと、役立たずごきごき。おまけ用にとってる、ごきごき。ごみ掃除くらいはできるごきごき。でも、歳よりなので。あまり、長持ちしないごきごき。もし。よければ、半額にするごきごき。あたまがわるいので、とくに、処理はしてないけどごきごき。反抗する元気はない、ごきごき。』



宇宙ごき婦人A


『これでいい、ごきごき。』



宇宙ごき商人


『そう、ごきごきすか。じゃあ、まいど。』



宇宙ごき婦人A


『んじゃ。これで、ごき。ごき。』



 ほとんど、食べさせてもらってないので、その人間は、もう、くたくたであった。



宇宙ごき婦人A


(はこにいれた、その人間に、ささやく。)


『やましんさん、助けにきたにゃん。ごきに化けるのは、つかれるにゃんこ。ごき大将が、援助してくれるから、このまま、動物園にゆくにゃん。』



やましんさん


 『もう、らめ。おなか、ぺこぺこ。こんなの、いやだ。殺して。惨めすぎ。』



ねこママ


 『しっ、こえ、でかい。それなら、ダイジョブにゃん。うろうろするから、捕まるにゃん。帰ったら、おとなしくするにゃんこ。』



やましんさん


 『これが、人類の行く末なら、ないほうが、まし。』



ねこママ


 『まだまだ、これから、にゃん。あたしも、二重スパイやってる甲斐がないってもんにゃん。』



 ねこママは、やましんさんを、上側動物園に、はこんだのである。


 そこは、レジスタンスたちの、秘密基地になっていたのである。



・・・・・・・・・・・・・・・・  😸 











 

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