厄介から逃げるため隠れるのはなんと姉がTOPの女子校でした
遊英
第1話 かくまう場所は女子校
「お待ちください」「速やかに了承してください。私共とて坊ちゃまに痛い目をみてほしくはありません」
今は深夜の2時くらいだろうか。雨風をしのいでいた撤去待ちの廃家も見つかって、俺こと
なぜ追われてるかって?俺の家は少々 いや、めちゃくちゃ問題を抱えている。なに
せ俺や姉に毎日暴力をふるってきて、父は酒とギャンブルにおぼれ 俺が幼いころから俺や8つ上の姉に虐待する毎日 母は毎日ふらっと出かけては遊ぶ毎日
それで裕福な暮らしをしてた(俺らは餌なんて一日食パンと二枚と山の山菜くらいだったが)んだからきっと闇とかと繋がってたんだろう。なぜか黒服がいつも家にいたからな。
そんな奴らの黒服部隊が一体何の用で追ってきてるか それは俺をだいぶ前に死んだ父の残した屋敷の跡継ぎにして俺を屋敷に閉じ込めて誰かが俺の代わりにそいつらを取り仕切ろうとしてるんだろう。まあ 誰なのか めぼしはついてるがな
こいつらのおかげで
黒服「これでは母方様に何を言われるかわからんぞ」「早く捕まえろ!!」
響歌「誰が捕まるかよ てか坊ちゃまとかいうなら俺を守れよ」
黒服「生憎母方様の下につくものでして それはできません」
響歌「じゃあ逃げる一択だな よっと」
俺は全速力でダッシュして黒服が曲がる数秒前に右の曲がる
黒服「まずい 右に曲がったぞ!!」「そっちは行き止まりだ 逃がすな」
黒服が来る前に急いでフェンス ベランダとつたって影ができている屋根の上に隠れる
「坊ちゃま もう逃げられませんよ !?いない!すぐに周辺を探せ!まだ遠くへはいってないはずだ 早く探せ!!」「「「は!!」」」
響歌「よし散らばったな ふぅ」
俺は散らばったのを確認すると、日常茶飯事だがいつもより激しい追いかけっこだったからか自然とため息が出た。我ながら運動神経半端ねぇなw
響歌「どこもかしこも突き止めてくる...... どこだったら見つからず平和に暮らせるんだよ」
とつぶやいていると
プルルルル プルルルル
ビクッと一瞬ビビったが「なんだ姉ちゃんかよ」と一安心。
電話をかけてきたのは俺の姉
秋季「!! 良かった 繋がらなかったらって思うとお姉ちゃん心配で心配で アンタ 今どこにいるの?隠れてるとこに行ったけどどこにも見当たらないからよからぬことがあったと思ってメチャクチャ心配したのよ!!」
響歌「ゴメン姉ちゃん そこがバレてさっきまで黒服に追われててさ」
秋季「はぁ、あいつらも懲りないのよね 私の家はまだバレてないからいいけど、遭遇はしたくないものね」
響歌「マジでいつになったら諦めてくれるんだろうな もう平穏に過ごしたいな...」
秋季「!! 響歌.......分かったわ お姉ちゃんが安全を提供してあげる」
響歌「マジで?」グスン
俺でも自分を疑うような弱弱しい声をだしてしまった。姉ちゃんの前では泣いちゃうな
秋季「あなたが望むなら提供してやってもいいけれど 覚悟がいるわね」
響歌「..........うん、決めた。姉ちゃん 俺を助けてくれ 頼む、お願いします」
今までの生活で肉体も精神もボロボロなのか いつの間にか大量の涙があふれてはポタポタと落ちていく
秋季「分かったわ........じゃあとりあえず私の家に来て。話はそれからよ」
響歌「わかった.........ありがとう 姉ちゃん!」
秋季「そんな叫ばないの、さ 急いで頂戴ね。みつからないように」プツッ
やっぱり頼れるのも、家族といえるのも姉ちゃんだけだな。いつになったら友達と他愛ない会話をして、一緒に遊んで――そんな日常が送れるのかな。
パチンッ 両手でほっぺたを思いっきりたたいて切り替える
響歌「とりあえず助かるためには姉ちゃんの家に行かないとな」
そう静かにつぶやいてその場から走り出す もちろんひっそりと
姉(秋季)side
ひゃーーーー我がカワユイ弟が我がホームへ来る!!!と内心叫びつつ出迎える準備をする。なにせ長男だから何度も何度も追われては跡継ぎにされそうになってるのだから、そのダメージをしっかり治していかなければ
「それにしても、響歌の鳴き声 とってもキュンと来ちゃった♪って、今はそんな邪念は振り払わなければ!!」
「お茶よし 玄関よし あー、あー、響歌、今日は甘えてもいいんだよ♪ってもう、うん 声よし《ピンポーン》あ、来た!!」
響歌side
よしっ バレずにはこれたな え?何でいえるかって? 逃亡者の五感なめんじゃねぇぞコノヤロウ! とまあ茶番はこのくらいにして、今は姉ん家の目の前まで来ている。大方一週間ぶりってとこか
ピンポーン
久しぶりだから何かされなかったらいいんだけど、かくまってもらってる身だから何も言えないんだよなぁ
ドッドッドッドッドッドッ
ヤバッ
「響歌ちゃーーーーーん」 「へ?うわぁぁぁぁぁぁ」
ドテッと痛い音が聞こえた。そう 奴が、姉 秋季が飛んできて抱き着いてきたのだ。さすがに予想外だった俺はそのまんま押し倒されてものすごい距離になっている。
姉御よ、距離感というものを覚えよっか
「お姉ちゃんと響歌の距離は昔からこんな感じじゃんかもう忘れちゃってまぁ」
「少なくとも幼かったころはそんな距離じゃなかった」
「ウグッも、もうそんなこと言って、頭のお医者さん行く?いいとこ知ってるよ」
「いかないし何で知ってるの あそっか かかりつけか」
「「「「違うわ!」」」」
「いろんな声を出すな気持ち悪い」
「ま、まあこの状態で話すのもなんだし、とりあえず上がってよ」
俺はほぼゼロ距離で漫談した(どうもからかわずにはいられ無かった)後に、リビングへと案内された。やけに玄関がピカピカだったのは気のせいだろうか
秋季「なんか食べる?」 響歌「あ、じゃあ和食お願い」
姉ちゃんは「はーい」と元気な返事と共に調理を始める。俺はやっと得た安心感でとてもじゃないがフラフラになっていた。頼んだ後で申し訳ないけど、ちょっと寝かせてね。
俺はそのまま意識を手放した―――
「んうっ ん?」
目を覚ますとなんか柔らかいものが「ひゃん」!!やばい、これやばいヤツだ
「ん、ん―――んひゃぁ!」
「あ、」やっちまった 「んうー、あれ、響歌?って、」
だんだん顔を赤く染めていく姉を見て俺は思った
これから玩具だな、、、、、俺
秋季「お姉ちゃんを弄るなんて、、くれるなんて」
ピカーンと目が光って、俺は覚悟を決めるのだった。
響歌「その、今のは事故で」
秋季「えへへ、楽しもうね、響歌ぁ」
響歌「や、ちょ、やめ―――
そのあと気を失うまでおもちゃにされた
それからどれくらい時間がたっただろう。色んな事されてヘトヘトびしょびしょグッタリな俺が解放されたのはすっかり太陽がさんさんと照っているころだった
秋季「んんんん、美味しかった ごちそうさま♪ 響歌♬」
響歌「ハアハア もうやめてくれよな これ当分動けないわ」
秋季「響歌が悪いんだからね ごはん昨日食べてないやつ冷蔵庫にあるからそれチンして食べなよ」
響歌「分かったー」
それからこれまでどんな生活だったかとか、どんな奴が来たとかそんな情報交換をしたり、面白かった話をしたり、唯一姉としかできない会話を堪能して、久しぶりのまともな食事を感動しながらいただいたのだった
ご飯を食べ終えて―――――
響歌「そういえば、安全な場所を提供してくれるって言ってたけど、それて結局どこなの?」
秋季「あ、覚悟あるって言ってたよね。忘れてたよあはは」
響歌「で、どこなのそれは」
秋季「ふっふっふ 姉というなのわたくしめ唐松理事長に感謝するのよ」
響歌「何言ってんの、頭おかしくなった?あ、かかりつけでいt「行ってない!」で、いきなり何言ってんの」
秋季「聞いて驚き、そしてひれ伏し興奮しお姉ちゃんを拝み襲いn「襲わない」まあ、感謝はしてよね。響歌 よく聞きなさい。あなた今日から―――」
俺は信じられない言葉を耳にした
あなた今日から―――
女子校に通いなさい
は?―――――――――
響歌「今、女子校って言った?」
秋季「ええ、言ったわ」
響歌「今晩お世w「待て待て待て待て」、、なんだよ壊れてる頭の考えなんて聞きたくないんだよ」
秋季「壊れてないし 合法だし、」
響歌「どういう事」
秋季「お姉ちゃんが学校の理事長してるの知ってるよね。お母さんの作った学校の。そこがね、5年前から共学になったんだけど、共学にしてもぜんぜん男子生徒が入学してこないのよね。まったくそれを知られてないから」
響歌「で、俺を入学させて共学になったアピールするっていう感じか」
秋季「そういう事。それに寮があるから黒服にも見つからないし」
響歌「まあ、確かに見つかりにくいけど、ほんとに大丈夫なのかそれ。俺一人が入っただけで宣伝なんかにつながるかねぇ」
秋季「理事長直々の言葉が信用できないっていうの?大丈夫よ安心して、響歌がいつでも来れるようにアンケートで了承はもらってるわ」
響歌「いやそういう問題じゃなくてさ」
秋季「いいから早く行く準備しなさい。明日転入するわよ」
響歌「明日だと!?いきなりすぎるわ!」
秋季「いきなりしないとまた見つかるかもしれないじゃない。まあ、制服もかばんも教科書ももうそろってあるから行く覚悟を固めるくらいかな」
響歌「......................分かったよ、行くよ。あいつらに見つかるよりかはだいぶ、いや確実にましだ」
秋季「そうよ、四方八方どこを向いても女の子の花園で勉強できるのよ。少しは感謝しなさい」
響歌「はいはいありがとうござんす」
秋季「あ、ちゃんと言ってない!この―――――――――――」
―――――その夜―――――
昨晩は昼前まで貪られてあんまし寝られなかったから、今日はしっかり寝て早く起きないとな
秋季「響歌、起きてる?」
うげっ、きやがった
秋季「さすがに起きてないよね、そっか、明日から学校だね......中3の冬休み明けくらいまで無事行けてたけど、の2月あたりから追われて勉強できてなかったもんね。」
その声はどこか寂しげで、俺のことを本当に思ってくれてる、そんな声だった。
秋季「お姉ちゃんね 昔から響歌のこと好きだったんだよ。響歌は逃げ回ってたけどね。あんな日々を送ってたけど、響歌といるとどこか落ち着けて、なぜか楽しくなって、次第にずっと一緒にいたいと思うようになって、どうしようもないこの気持ちがどんどんあふれてきて」
思わぬ暴露に、おれは心臓がバクバクになっている。そっか、姉ちゃんは俺のことが好きだったんだな
秋季「実の兄弟だし、結婚もできない、こんなかなわぬ恋だけど、いつか君に伝えたいな。明日から久しぶりの学校だけど、緊張しなくてもいいよ。いくら異性でも、話すのが大好きで、それぞれ個性もあって、みんな面白い子ばかりだから、すぐになじめると思うよ。
これからは君の支えになるからさ。何でも言ってね。あ、でもあんなことやこんなことは駄目だからね、私はいいけど いっつもウザく絡んで、迷惑かけて、ごめんね」
姉ちゃん ありがとう 俺も好きだよ そこまでじゃないけど
「きゃっ」
俺は感謝の意を込めて、優しく抱き着く。まあ日頃の感謝の恩返しとしては上出来かな。
「ねえ、ちゃん、、、大、、好、、き」
「!!!」
あくまでばれないように、そうそっと言う。
これからもよろしくね。姉ちゃん あと 早くかかりつけ行って治してね
「響歌ぁ、うぅ、ぐすん おやすみ♪」
俺はこの時誓った。あいつらに、俺らを苦しめてきたあいつらを、絶対にひれ伏させる。今度は俺が、お前らを――――――
ちゅんちゅん
朝日が差し込む、鳥がさえずる、こんな日は、最高の状態で起きれる。もちろん姉ちゃんの気持ちを知れたのもあるけど、
「姉ちゃん、起きてよ、姉ちゃん」
朝でもねたままの姉ちゃんんを起こす
「んう、あぁ、おはよぉ、響歌ぁ」
ぽかんとした返事が返ってくる。正直言って、めっちゃ可愛い。姉ちゃんは誰もが認める美人である。まぁ、性格がちょっと難だが。
秋季「って、今日から学校じゃん」
響歌「今になってどうしたの、昨日から行くってもう決めたよ」
秋季「まだ行ってなかったことがあってね、なんかアンケートで、いきなり男子 と話すっていうのはあれだから、女装して登校してきてほしいって」
響歌「今日休むw「待て待て待て待て」待てるかぁ!!そういう大事なことは昨日のうちにましてや学校に行くと決心する前にしっかり伝えておくべくことなんだよ
あと女装て宣伝にもなりゃしないよわかる姉ちゃんねえねえねえn」
秋季「うるさいなぁ、いいじゃん捕まるより」
響歌「だけどおぉ」
秋季「こうなったら、強硬手段じゃぁ」
響歌「へ?ってなにすんだよひゃん、ね、姉ちゃん?どこ触っていやあ」
秋季「かわいい声出すじゃない。それそれ登校準備するよぉ」
響歌「ひゃっやめて、ちょっと着替えは自分でするから、そ、そんらとこ触っちゃらめぇ!!」
だめだ、意識が、遠のいて、、、
秋季「仕上げね」
「いやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ」
その日の早朝 あたり一帯に女性のような叫び声が響いたという
秋季「さ、とりあえず理事長室に来たわけだけど、教室は1年3組 いい?担任の先生のいう事はしっかり聞くのよ」
響歌「で、でもぉ、この格好は恥ずかしいよぉ」
意識を持っていかれ、絶賛乙女モード発動中である。何故って?…まあ、色々あったのだ。
秋季「はい、放課後どうだったか乾燥聞くからね、とりあえず教室まで行ってきなさい」
響歌「一緒に来て、、、お姉ちゃん」
もう一度言う 絶賛乙女中である。いや、人格というかモードが一つ増えたというのか
秋季「お姉、ちゃん、、、、ですって」
響歌「?」
秋季「首傾げて可愛い、ほんと女装したらまんま女子よね。見た目かっこいいからクールビューティーって感じだし、性格は今甘えんぼうってかんじでギャップ最高だし声はもともと高いほうだから違和感全くなし、、、女子にならない?」
響歌「怖いよお姉ちゃん、教室、、、行こ?」
秋季「ひゃい!!!仰せのままに!!!!!」
秋季 絶賛かわいすぎてショート寸前である。
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――
どうもアナザーストーリーです
今回は自分がこんな話を暇なときに読みたいと思い書かせていただきました
気に入ったらフォローとか、応援コメントくれるとうれしいです
――――次回――――
『転入生とは常に期待を上回る存在である』
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