「異世界メートル法物語」 ダダダブックス

 おはきょむ! 12月?! うそでしょ?!

 ……今年がどんどん暮れていきますねえ。クリスマスイブの夜に飲酒配信とかやろうかな。観てるやつはみんな仲間。


 それではきょうも架空ラノベ紹介していきます、きょうはこれです!


「異世界メートル法物語」著・ヤンボー イラスト・だざいふてんまんぐう ダダダブックス


 ◇◇◇◇

 異世界メートル法物語 あらすじ

 異世界の数学者の家に転生した男子高校生のカナメは、父親の数学の研究を見て、モノの単位が統一されていないことにショックを受ける。カナメはメートル法を広めようと、転生するときなぜか持ってきた巻き尺を持って旅に出る。異世界でメートル法は広まるのか?!

 ◇◇◇◇


 なるほど……タメになるラノベってこういうのを言うのか……などと思いながら読んでおりました。タメになるだけじゃなくてめちゃめちゃに面白いから素晴らしいです。


 まず「単位の歴史」なんですよね。小学校低学年のころ、「単位とはなんぞや」というのを算数の授業でやって、最初は消しゴム何個ぶん、とか、指で幅を測るとか、そういうのを習ったと思います。

 そしてこの物語の世界では重さも長さも体積もぜんぶ王様の体から計算していて、なんの基準もないうえに、王様が代替わりするたびに単位が変わります。ひどい。


 王様の代替わりで混乱する様子を見て、メートル法を広めねばと決意するカナメなのですが、しかし王様に叛逆することでは、と牢獄にぶち込まれたりして、なかなか前途多難です。

 そこで助けてくれるのが超理数頭のプリンセス・メルテです。メルテも統一した単位の必要を認知していて、カナメの思想が必要であるとサロンで宣言します。

 そしてカナメの知性がなかなかのチートでして、水1リットルの重さは1キロというのを巻き尺と木箱を使って説明するのが大変よい! 知性派! ってなるのでオススメです。


 このお話、ナーロッパ部分もめちゃめちゃよく出来てるんですよ。ちゃんと本物のヨーロッパを研究しないと書けないでしょうよというシーンが続々出てきます。ヤンボー先生すげー。

 王女のサロンで統一単位が必要だと話題になれば、当然王も黙ってはいられないわけで、まあそこから先は読んでいただければ……。


 いやあ面白かった! 単位を作った人ってすごいなあと思うこと必至です。よし、アニメ化して土曜夕方のえねっちけーEテレで流そう。

 各章の間にカナメとメルテのミニキャラによるメートル法の始まりについてのショートコントが大変面白いのでそこもぜひ。


 面白かったです、オススメです! それではスクショタイムです!(ISBNと日本書籍コードと表紙画像)


 また次回、きょむなら!

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