　おはきょむ！　今年最後の更新になりました！　今年のクリスマスはこたつで電気式ホットサンドメーカー使ってアトランティックサーモンとチーズを焼きながら白ワイン飲んでたら終わりました……。おいしかったからいいか。

　それでは架空ラノベ紹介していきます、きょうはこれです！

「辺境のオルガン牧師」著・日吉刑　イラスト・小野田隆　サンダル文庫

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　辺境のオルガン牧師　あらすじ

　隣国の独裁国家に拉致された神学生、アイン。目を覚ますと、アインは脳以外のパーツを機械に置き換えたサイボーグになっており、しかも人間の姿ではなくオルガンになっていた。アインはそのまま辺境のスラム街に送られ、宗教施設の指導者にされてしまう！

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　以前紹介した「消毒殺菌ユーコちゃん」の日吉刑先生の作品ですね。イラストも同じく小野田隆先生です。

　オルガン型サイボーグというなかなかにすごいサイボーグが主人公です。主人公はとても心根が優しくてまっすぐでしっかりした性格をしています。しかし、心身二元論型サイボーグといえば分かりやすいですかね、自分で動くことができません。辺境のボロボロの宗教施設に設置されたアインは、その宗教施設をもっとその辺境のスラム街にとって役立つところにしようとします。

　たとえば読み書きの苦手な人のために練習用のプリントを作ったり、音楽の好きな人たちを集めて弾いてもらったり。そういうアインの行動で次第に笑顔を取り戻していくスラム街の人たちがたまらなくいいです。

　そんななかスラム街ではマフィアの抗争が勃発して、アインを弾くのが大好きだったマフィアのボスの娘である幼い女の子、セリナちゃんが行き場を失います。アインは自分の後ろにセリナちゃんを隠してやり過ごそうとしますが、敵対するマフィアたちはセリナちゃんを見つけてさらっていきます。そこからの展開がアツいのです！

　オルガンが武装するという文章を切り出して見るだけではわけのわからない状態になり、軽トラの荷台に乗ってマフィアと戦うのです！　なにこれ激アツ！　とにかくこの先は読んでもらえればと思います。

　最後のシーンに至るまでの展開が眩しいのです……どうかお正月のお供に読んでほしい。傑作なので。アインの優しい心と優しいだけじゃない心、本当にアツい。あとサイボーグゆえの下ネタもキレキレです。快感データをダウンロードするってなんぞ……。

　動かない主人公という動かしづらいお話を見事に動かした快作でした。オススメです！

　それではスクショタイムです！（ＩＳＢＮと日本書籍コードと表紙画像）

　今年もご視聴ありがきょむでした！　よいお年を！