　おはきょむ！　お盆休みが終わってしまいました。まあお盆休みと言ってもビールと枝豆を摂取しながらぐうたらするだけだったんですけど……。

　それではきょうも架空ラノベ紹介していきます、きょうはこれです！

「こいつらラブコメしてくれない！」著・柳沢ヘンリー　イラスト・るる　しびれびれ文庫

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　こいつらラブコメしてくれない！　あらすじ

　売れないライトノベル作家である田中逸二は、編集者にラブコメをやってみないかと提案される。しかしどうあがいてもキャラクターがラブコメをしてくれない。どうなる？！

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　しびれびれ文庫でメタラブコメというのは懐かしい香りがしますね。とても面白かったです。

　主人公である逸二はファンタジーで著作がいくつかあるラノベ作家なのですが、どれも打ち切りをくらっていて、現状「売れている」には程遠い状態です。それを見かねた編集者のメイちゃんが、いままでの作品でそれなりにおもしろがられていた主役キャラとヒロインたちの関係から考えて、学園ラブコメを書いたらどうかと提案してきます。

　で、さっそく学園ラブコメを書いちゃうぞ！　と作業を進めていくのですが、しかしながらこの逸二というひとはぶっつけ本番でキャラクターの動くままに書くひとで、その脳内の「きらめき学園」はラブコメの舞台のはずなのにヤンキーの抗争が起きたりひどいいじめが起きて死者が出たりとあんまりにもあんまりな状況ばかり思いついてしまいます。

　どうにか「光」と「歌恋」というカップルをつくることに成功しても、光はひたすらゲームで遊んでますし、歌恋ちゃんのほうは熱血バレーボール少女で光に興味ナッシンなんです。

　もうこのあたりの逸二とキャラクターたちのやりとりがとにかく笑えてしょうがない。「おい！　お前らもうちょっとくっつけ！」「やだよ暑いもん！」「そうだよ！　あたし汗臭いし！」みたいな脳内会話が繰り広げられます。もう大爆笑です。

　それでウンウン唸っているとメイちゃんがエクレアをもって様子を見に来るのですが、こっちもなんというか適当でちゃらんぽらんな編集者なので、「なんとかなる！　とにかく書く！」と、アドバイスになっていないアドバイスをしてきます。

　で、最終的にはちゃんと一冊ラブコメ小説が爆誕するわけですが、それが書店で平積み展開されたり、ツイッターでメイちゃんが書店用ＰＯＰをＵＰしたり、へえー本ってこんなふうにできるのかーと興味深いです。面白いです。あと試し読み漫画が用意されるとか、なかなか説得力のある描写です。気になって柳沢ヘンリー先生の経歴を調べたんですけど、もともと架空児童文学、それも胸キュンものを書かれていた方のようです。なるほど説得力ある描写だ……と思いました。すごく面白かったです、オススメです！

　それではスクショタイムです！（ＩＳＢＮと日本書籍コードと表紙画像）

　また次回！　きょむなら！