竹槍で旅立ち【神竹槍!竹ボルグ!!】


「おぉぉぉぉぉぉぉ!!」


ミナトは草原を走る


「転移した目の前にモンスターがいるなんて聞いてねえええええええ!!」


ミナトは牛のモンスターに追いかけられていた


「ブモォォオオオオ!!」



「マジ殺る気じゃん!!あっ!」


ガツッ!ズサー


ミナトは石につまづきコケた


あっ・・・オワタ


ミナトは目を閉じる




グザッ!




ブモッ!?バタン!



目を開けると目の前には頭に竹槍が刺さった牛の姿があった


「さっきコケた時に上に飛んでったのが当たったのか!ラッキー!マジ命拾いしたわ」


ミナトは竹槍を牛の頭から抜き取り、竹槍で牛をつつく


ツンツン


「よし!死んでるっぽいな!」


ミナトは安心したのか地面に座る


「はぁ〜最初からハードモードだわ……

元々竹槍ってだけでレベル高いのによ」


ミナトは竹槍を見てそう思った


ガサッ


「んっ?人がいる?どうしたんだい君?」


後ろから茂みから優しそうな雰囲気の男性が現れた


「あっ!冒険者っぽい人!すいませんちょっと牛に殺られそうになっちゃって」


「あー新人の冒険者かい?ならまだこの辺りは早いよ?

なんせここは未開拓の森なんだから

まだモンスターの強さもよくわかってないんだ」


「はあ!?あのクソ女神!!最初からやべぇ所に飛ばしやがった!」


「ああ、君も転移者か」


「えっ?んじゃアンタもか?」


「そうだよ。僕は地球の日本って国からこの世界から来たんだ。名前は齋藤(さいとう)駿(しゅん)

シュンって呼んでくれるかな?」


「おお同郷!俺の名前はアカツキ ミナトだ!ミナトって呼んでくれ!」


「君も日本から来たのか!同郷に会うのは初めてだ!

それじゃミナト、ここは危ないから近くの街に行こう。僕がこの牛を持って行くから」


「マジか!!めっちゃ助かるわー」


ミナトはシュンの案内で森から脱出し

近くの街に辿り着いた


「はぁはぁはぁ・・・めっちゃ遠かったわ……」


「ミナトお疲れ。でもバフを掛けたからまだマシだったでしょ?」


「確かにな。俺もそういう魔法使えればな〜」


「えっ?使えないの!?」


「えっ?使えんの?」


「最初女神様に使い方聞かされなかったの?

こう魔力を出すやり方」


シュンの手の平から魔力が見える


「えっ・・・全然聞いてないんですけど……」


「あれ?他の転移者はみんな知ってたけど」


「あんヤロー!!!!マジで適当だな!武器なんて竹槍しかマトモなのでねえし!」


「竹槍?僕の時には竹槍なんて武器無かったけど……なんでそれを選んだの?」


「なんかスロット回して出たのが

お玉、木の棒、竹槍だったんだよ!」


「えっ?聞き間違いかな?もう一回いいかな?」


「だから!お玉と木の棒と竹槍だったんだよ!」


「なっなるほど……中々刺激的な武器だね・・・」


「同情しなくていいわ……泣けてくるから……お玉とか武器ですらないからね……」


「あはは…でもスロットで決めるなんて初めて聞いたよ」


「・・・はあ!?」


「だって僕や他の転移者はみんな自分で武器とスキル選んだよ?

武器の中にお玉とか竹槍なんて項目も無かったし」


「・・・ちょっと神殿にカチコミに行くわ」


「ちょ!それはまずいから!」


「はーなーせー!マジあいつシバく!」


「普通に考えて神殿に殴り込みはまずいから!」


「殺られる前に殺る キリッ」


「カッコつけてもダメだから!」




シュンに引きづられ酒場に着いたミナトは少し時間が経ち落ち着く

落ち着いたミナトはシュンにこの世界の仕組みや魔法の使い方を聞いた



「マジですまん!めっちゃ助かったわ!」


「いやいや、同郷だしかまわないよ

とりあえず近くに僕が住んでる家があるから泊まりなよ」


「マジ貴方が神じゃないかと思うわ」


「ははは。僕も来た当時パニックの連続だったしね」


「シュンでも最初はそうだったのか!」


「まあ日本から来たらそうなるでしょ?平和な国だし、誰でもそうなるんじゃないかな?」


「だよなー。モンスターとの闘いなんて経験あるわけないし」



話しを切り上げミナトはシュンに着いて行き家まで辿り着いた



「ここが僕の家さ。さあ入って入って」


「お邪魔しまーす。おお!結構広いな!」


「ここらじゃ普通だよ。お金持ちは屋敷+召使いいたりするからね」


「ほ〜これでも充分だと思うけどな」


「なんか広いと落ち着かないし、この位が僕には丁度いいんだよ」


「なるほどな!それはわかるわ!」



「さあここに座って!お茶出すから」


「あざっす!」


シュンがお茶を出してミナトと話しをする


「それにしてもミナトはストラグルブルを倒すなんて凄いじゃないか!

初めからあんな大物倒せるなんて凄いよ!」


「・・・あれ大物なの?」


「そうだよ!大体Bランクダンジョンの下層にいるモンスターだね

突進されるとミンチにされちゃうから基本は魔法で遠くから倒すんだよ

接近戦の場合ミスリルで出来た武器とかじゃないとダメージが入らないし」


「なにそれマジ怖い・・・」


「だから魔法を使わずに倒すなんて信じられなかったよ!

よく竹槍なんて刺さったね」


「・・・この竹槍マジなんなんだ?」


「ちょっと調べてみようか?」


「調べられんのか!?」


「うん!ミナトもすぐ使えるようになると思うけど無属性の鑑定って魔法を使うんだよ」


「あー確かに無属性当たったな」


「ふふっ。だから後で使い方教えるよ」


「おお!神よ!!シュンマジゴッド!!ゴッドシュン!」


「拝まなくていいから!そんな大層な魔法じゃないし」



シュンは鑑定を使用した




竹槍【真竹】


神の力によって出来た立派な真竹で作られた槍


神の力によって作られた為か最初の一度だけ絶大な破壊力を生み出す


今はただの真竹


合成可能

所有者 ミナト【竹の神呪】

※神以外絶対に解呪できない呪い

※ミナトは竹の武器以外の装備できない






「「・・・」」


「オーマイガーーー!!

最初の一度だけとか!よく分からんうちに使っちゃったじゃねえか!

なんだよ竹の神呪て!!俺一生竹と共に闘うのかよ!

・・・もうベットに入ってきていい?」



「うっうん!ゆっくり休むといいよ!奥の部屋空いてるから」



ミナトはフラフラしながら奥の部屋に入っていった







「神呪なんて初めてみたよ……」



シュンはボソリと呟いた

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