第12話 再会と出会い

〇〇視点


狭いところからこんにちは。

胎児です。

時間が経ち身体が大きくなったこともあり、狭いです。

移動ゲームはへその緒が取れなくなり出来なくなり、今はエネルギーを調べることしかやる事がありません。ふぅ…


最近わかったことといえば、エネルギーには少し味の差があること、そして分けれて別々に保管が出来るようになったくらいだ。多分すごい力だろうけど今は意味がないかな?

成長したら調べようっと!


しかし、暇だ。さっき起きたからすることがない。


暇だ!暇だ!暇だ!暇だ!暇だ!


ジタバタジタバタ!


プシュー!?


あっ!?やっべ!?

膜を破ったみたい。


水が無くなり下に下がってきた。

落ちる!?


ぷに!?


どうやら底に当たったようだ。


ふぅ、止まったか!

僕が安堵していると壁が迫って来て、押し出そうとしてくる。強制退去!?


そう考えていると頭が出た。どこから?知らん!!


ピュー!?ヒンヤリ!


寒くない?ちょっ、押さないで!?

イヤー!!


ドサッ!?


あっ楽になった。


ビューー!!


さっむ!?ガタガタ


は、早く温めてママ!


「オオオ、オギャーオギャー!?」


今度は足に熱い物を感じた。

なんか熱いよ。うそっ!?

全身が熱い湯に包まれた。


アツイーー!?


しかもゴシゴシ洗われてる?

痛い!痛い!


「ギャーギャー!!」


泣いていると熱さも無くなり柔らかい物に包まれた。

だが、寒い。


寒さに耐えていると口に柔らかい物が当たる。

僕は本能的に飲み出した。


ゴクゴク


その味は甘く暖かかった。

お腹も膨れ寒さが落ち着くと声が聞こえた。チュ!

おそらく、ママだろう。

また会えたことに喜んだ。


すると誰かに手渡されたようだ。

今の僕は目が見えない。でも、触ってわかった。

別荘のママだ。初めまして…

しかし寒い人肌のぬくもりを下さい。ママ


頭が別荘ママに当たると暖かかった。

しばらく温まりたい。


しかし声が聞きづらい、お腹に入る前はハッキリ聞こえたのになぁ?


そう考えていると身体も温まり、暇つぶしに別荘ママの指を掴んで遊んでいた。


僕は遊び疲れて寝た。ぐー!

別荘ママに抱かれて気持ちいい。


ん?なんか頭を撫でられている。

それに頭がムズムズする。んー!


ピン!!


ふぅ…スッキリ


髪が触られてる。


バキン!?


ん?なんの音?


見えない。


どこでもいい、動け!!


この髪動くぞ!!


ブンブン


ママ見てる?ママ見てる?

僕は見えないけど!


ピン!!


一本角!!


なんかモヤモヤして聞こえる。


アホ毛…


アホ毛、アホ毛


アホ毛言うなー!!ぶー


これはアホ毛ではなく角毛です。


なんかママが移動しているなぁ。

それになんか話し合ってる。ブンブン

ママの顔に当たってるみたいだな。ごめんなさい。

抱き方が変わった。気持ち良くて寝そう。


話し合いが終わったのか、台の上に僕は寝かされた。

台硬いよ、ママ抱っこぉ!


ジタバタジタバタ!!


うー!抱っこぉ!!


ブンブン


ビタン!?


なんか当たった。まいっか!


やっとママが抱っこしてくれた。遅いよ


「よしよし、あなたの名前はキラティアですよ。」


キラティア?

それが僕の名前?


女の子みたいな名前…まさかね?


いや、そんな、まさか…

僕は自問自答を繰り返してたら、何処かに運ばれた。


そして、高い高いされた。見えないよ。

でも、楽しい。


「皆の者、この子が儂の初孫の女の子、キラティアちゃんじゃ。よろしく頼むぞ。」


女の子!?


どういうこと?

この間、無性だったじゃん。

うそ!うそ!うそ!!


ヤッター!!女の子になれたんだ!


前は筋肉が付かず、ナヨナヨしてオカマとか言われ続けたけど、今度は女の子のだから言われないぞ。


ありがとう神様!?(そこら辺にいっぱい居る)

ヤバイ涙腺が…嬉しくて嬉しくて…


「オギャーオギャー!?」


しばらくすると、ママが抱っこに戻してトントンと背中を叩いてくれた。涙は止まり眠くなった。むにゃむにゃ…


それから僕は寝る、飲む、出すの生活が始まった。

まだ、目が見えないかな?暇だ!!


ママ達が僕のことをティーと呼んでいる。

飲み物くれるの?反応したら愛称だった。恥


それから何度も言うので受け入れた。


「ティーちゃん!」


ハイハイー!!



早く動けるようになって飲み物を飲みたいです。

そうして、僕はガラガラを鳴らすのだった。

きゃっきゃっ!!楽しい!!















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