(ショートエッセイ⑦)冬の話[その2]それきり
すごく寒い夜、深夜というよりむしろ明け方近い時間に、ベッドにもぐり込んだままで顔も見せないあなたに向かって「じゃあね。今までありがとう」みたいなことを言って、部屋を出て階段を降り、エンジンをかけ、凍りついたフロントグラスが融けるのを待ってから、住宅地の坂道を降りて行ったあの時は、わたしもあなたも、それが最後になるなんて本心では全然思ってなくて、どうせまたすぐに会うことになると思ってたのに、行き違ったまま、それきり二度と会わなかった。
という夢を見ました。
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