体も空もどんよりなとある日

雨が降っていた。

ぱらぱらと降っていた。

最近、私は雨が好きなのだ。

理由は、たぶん、新しい傘を買ったから。

オーロラ色に輝く、美しい傘。

どんよりとした空も、傘を通してみれば美しく光輝く。

それは、まるで、魔法のようだと私は思う。




雨が降る日は、授業中であっても、よく窓の外を見てしまう。

理由は、わからない。

外を見るためには、横を向かないといけないわけだが、横を向くと、隣の席の男子の顔が視界に入ってきてしまう。

その男子生徒の顔は、個人的には整っていると思うので、視界にいれるのは苦ではない。

しかし、この男子生徒が私の好きな人であるならば良いのにと、何度も思ってしまう。

私が思いを寄せるその人は、


絶対に私の隣の席になることはないのに。




現代文の先生が言った。

日記をつけなさい、と。

その時、あなたが何を思ったかが、見返したときにわかるから、と。

私は、その教えにしたがってみることにした。

しかし、やり方を少し工夫してみる。

ただ、書くだけではつまらない。どうせなら、誰かに読んでほしい。

少し、空想がかっても構わないから、小説じみた私の日記をここに綴っていこうと思う。

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