第4話:難癖
「おい、お前、ケイト、何をしやがった!」
先程下位取り巻きに命令していた上位取り巻き、狐野郎が詰め寄ってきました。
これは好都合ですね、いい見せしめになります。
さて、どこまで愚かな行動をとってくれるでしょうか?
私としては、死なない程度の馬鹿をやって欲しいのですが。
「なに黙っていやがる、お前以外の誰がやったというんだ」
今にも私に掴みかかってきそうなので、私はワクワクして待ちます。
「やめなさいタイガ卿、ケイト嬢がやったとは限りませんよ」
愚か者の担任が止めようとします。
この狐野郎はタイガというのですか、名前負けですね、やはり狐でいいです。
狐が糞王太子にチラリと視線を投げて確認しました。
このまま担任の前でしめていいのか確認したのでしょう。
やはり全ての悪事は王太子の指示で間違いありませんね。
「今全部白状させてや、ギャアァアア!」
狐野郎が私の防御結界の手を突っ込んできましたね。
くっくっくっくっ、恐怖と激痛にのたうち回るがいい。
御姉様の苦しみの万分の一でも味わえばいい。
ぬぐいようのない恐怖と痛みを与えるために、わざと形を残して腕を切り刻んでやったのだから。
「ウッギャアァアア、ウガ、ガ、ギャアァアア」
「「「「「きゃああああああ、あああああ、あああああ、あああああ」」」」」
教室中に鮮血が撒き散らされています。
いえ、血だけではなく、指先程度の大きさに切り刻まれた、肉片骨片も教室中に撒き散らされ、防御結界のない机の生徒は血と肉片を浴びて半狂乱になっています。
狐の心臓が脈打つたびに、新たな鮮血が傷口から噴き出します。
私は思わず大声で笑いそうになりましたが、それはこの場に相応しくないと思いとどまり、ゆっくりと糞王太子と雌豚ルレリアを睨みつけてやりました。
「ウッアアアアア」
糞王太子は防御魔法に護られて血も肉片も浴びていません。
でも、円形に張り巡らされた防御結界は血で真っ赤に染まり、肉片がこびりついていますから、その恐ろしさに耐えられなかったのでしょう。
結界の中で泡を吹いて卒倒しています。
結界の中にいるにもかかわらず、特別製の純白ズボンの周辺が濡れていますから、失禁したのは間違いありませんね。
もしかしたら脱糞もしているかもしれません。
問題は雌豚ルレリアです。
顔色は真っ青ですが、糞王太子のようには卒倒していません。
雌豚の方が根性があって、こいつが主犯なのでしょう。
いいですね、こういう相手こそ復讐しがいがあるというものです。
ですがこいつは最後です、直ぐに復讐しては早く楽にすることになります。
じっくりと、御姉様と同じように心が壊れるまで追い詰めてやります。
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