餓鬼の遣い
残業終わりに安いラーメン屋でそこそこのチャーシュー麺とチャーハンを食べ帰宅すると酷い胃もたれに堪えきれずすぐに横たわる。
若い頃は平気で平らげていた脂と炭水化物が今では受け付けない。分かっていたのに注文しては後悔する事数度。学びはするが覚えはしない刹那のスタイルは早死への起爆剤。せめて半チャーにしておけばといつも思うのだが店の椅子に座ると何故かフルサイズのセットを頼んでしまうから不思議なものである。そんな生活をしているからか腹が出て餓鬼のようなフォルムになってしまって、鏡を見る度に大変見苦しくなったと嘆くのだが、誰に見せるでもなく、また長生きしたいわけでもないのだからどうでもいいかと開き直り酒を飲むまでがセットであった。そうして俺は、今日も重い胃とはみ出した腹を下げて酒を飲むのだった。
どうせ死ぬまで何も起きやしないのだ。好きなようにやって、迷惑かけて死んでやろう。
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