【第二節】学校一の美女だろうが私のお兄ちゃんを振るとはいい度胸じゃない~義妹とはあくまで偽物の恋人であって本物ではないはずなのだが、妙に色々とリアルなのはなぜ~

光影

 プロローグ

第1話 フラッシュバック

前書き

 本日から2~3日を目安に1話ずつ更新していく予定です。


 続編を待たれていた方(もしいましたら)お待たせしました! 第二節開始です!


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 窓の外から聞こえてくる小鳥の鳴き声。

 視界を覆っている瞼を開けると、見慣れた白い天井が見えた。

 俺はそのまま枕元に置いてある、スマートフォンを見て時間を確認する。


「七時三十分……」


 今日からGWなので学校は休み。

 なのだが昨日の一件がショック過ぎて、結局快眠できなかった。


「はぁ……ありえねぇ」


 昨日は育枝に告白した人生一大イベントの日だった。

 そして本当なら今日から恋人がいて楽しい十連休が始まる予定だった。

 だが現実は厳しく見事撃沈し、俺の心はボロボロとなるだけでなく、日常生活にも早速支障をきたし始めていた。

 現実逃避の為に暖かいお布団を頭から被ってもあの時の光景が今でも鮮明に脳内再生されてしまうのだ。


『失って気付いた。俺はお前が大好きだ!』


 そして。


『育枝大好きだ! 俺ともう一度……今度は本当の恋人になって欲しい!』


 俺は枕に顔を埋めて一人よくわからない心の声を叫び嘆く。


「わぁーーーーーーー〇××△▽◇〇□☆×▽□!!!!!!!!!!!!!!」


 ……止めてくれ。

 ――俺をもう虐めないでくれぇ!

 俺の頭は必死になればなるほど俺をイジメてくる。

 あああああああああああああああああああああああああああ!!!!!

 この恥ずかしい気持ちを誰かぁぁぁぁぁぁ沈めてくれぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!


「育枝がいつも隣にいてくれる事のありがたみに気付いたんだ。どんな時でも俺を支えてくれて、俺の為に辛いことでも一生懸命頑張ってくれる育枝に気付けば心が惹かれた。だけど弱虫な俺がそれを受け入れたら世間からまた冷たい視線を受けると思って拒んだ。そのせいで今まで沢山傷つけて、迷惑までかけた本当にごめん。これからも沢山傷つけて、迷惑もかけてしまうかもしれない。だけど俺はもうお前を失いたくない。もっと言えば俺の隣だけにずっといて欲しいんだ! 俺をこれからも支えて欲しいんだ!」


 徐々に目が覚め気付いた時には頭が冴えており、今は思い出したくない記憶が荒れ狂う大波、激しく打ち寄せる波のように容赦なく襲い掛かってきた。


 頼む……もう……俺を……。

 俺を……。

 殺してくれ……。


 俺はこの後どうすればいいんだよ!?

 誰か教えてくれよ!


 あれから育枝はリビングに合ったパンと飲み物を大量に持って部屋に引きこもり俺とは口すら聞いてくれない。これは完全に嫌われたに違いない……。全ては俺の勘違いで育枝のちょっと度が過ぎた冗談を本気の好意として認識してしまった俺が…………悪いんだ。

 だからもう許してくれ恋の神様!!!!!!!!!


「ゴメンね。私そらにぃとは今は付き合えない」


 ……………………。

 ………………………………………あー。

 わかってるってこうゆう時ってとことん思い出して後悔してしまうのが人間なんだって。

 だからこのどうしようもない気持ちと向き合うと…………。


「あーーーーーーーーーーーーっ!!」


 俺は朝から毛布を頭から被ってベッドの上で一人暴れまくる。


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後書き


 今日明日は数話更新予定です。(多分二話ずつになるかと)

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