こわい『存在証明』
https://kakuyomu.jp/works/1177354054934880570
最初に言っておきます。わたしはホラーが苦手です。だからこの作品延々とほめちぎるの遅くしてました。
なぜホラーが苦手かというのはわたしの殴る拳の22話辺りをご参照ください。
さて今回の「存在証明」。とても良い感じ(こわくないっ。子供助かってよかったっ)だと思ったら最後があってうわあこわいってなりました。こわいです。
でもちゃんと死んでたのでその点は良かったなと思います。もしわたしが口避け女の視点なら、殺してしまったら存在を証明できないので、殺さず毎日さらいます。口裂け女について語りながら、少しずつその子供を洗脳して。そして他のクラスの子に自分のことを拡散するよう言い含めて解放します。しばらくしたら同じ子供をさらってきて、また同じ事をお願いして解放します。使えなくなったらもう一度別な子供をつかまえて、助けに来た子供や大人を捕まえておなじことをして解放します。そうすればいつも誰かが自分について拡散してくれますし、せっかくだからSNSも使って「ここには口裂け女が出る」って拡散させることも可能です。暗がりに出たり「わたしきれい?」と聞くのが存在の証明になるとはかぎらない(個人の持つアイドル性が必ずしもそのままアイデンティティになるとはかぎらない)ので、(※削除済み)とか、色々なバリエーションが考えられそうです。認知と存在に関してはゲームやドラマで簡単に摂取できるほどになっているので、口裂け女という存在を証明させるのも意外と簡単かもしれません。と、こんな具合でどんどん思考がグロテスクな方向に寄っていくのでホラーは苦手です。性描写抜きでユニセックスな死体にするなら、(※削除済み)のもいいかもしれないです。もういやです。こわくてたまらないです。こういうことになるからホラーは苦手です。
幽霊や恐怖対象に関する伝承は地理的な不都合や隠したい事実を覆い隠すためのものであるというパターンも考えられるので、本来覆い隠したい事実である犯罪の発生を覆い隠すためのものである口裂け女が未然に防ぐのは転回を感じてなかなかのものでした。すごいです。わたしには思いつけない発想の転換でした。
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