第14話

俺はあれから10階層降りてきた。

今は20階層のボス部屋の前にいる。


「20階層のボスはオークジェネラルです。ユニークボスエンカウント率アップをオンにしますか?」


「オンでいいよ。」


なんで前回ぎりぎりだったのにオンにするかって?

俺のステータス見てよ。



レイベルト・ヴァン・アストレア


種族ハイヒューマン レベル50 スキルポイント300


力1200 速さ1300 防御力800 魔法防御力700


スキル

身体強化・大 レベル10 魔力精密操作レベル10  気配察知レベル10 魔力察知 レベル10 煉獄魔法 レベル8 暴風魔法レベル7 水流魔法レベル6 大地魔法レベル5 爆炎魔法レベル6 雷炎魔法レベル8 溶岩魔法レベル5 霧魔法レベル4 熱線魔法レベル5 暗黒魔法レベル3 突進レベル10 自己再生レベル9 格闘術レベル10 豪双剣レベル5 暗視レベル10


ユニークスキル

スキルポイントレベル3 大賢者レベル6 強奪レベル7 成長速度上昇・極 次元魔法レベル10 重力魔法レベル9 多重思考レベル6 魔法合成レベル3 剣聖レベル6 限界突破レベル3 火事場の馬鹿力レベル6 聖魔法レベル6 創造魔法レベル1


エクストラスキル

ステータス上昇・極 



称号

先行者


魔物殺し


魔物の天敵


双剣使い



どう見てもやりすぎましたね~。

この中で新しく手に入れたスキルは暗視・豪双剣・暗黒魔法かな。

暗黒魔法はオークメイジから強奪した、闇魔法が進化したもので、暗視はアサシンオークっていうレアモンスターから手に入れたスキルでこれがとてつもなく役に立つ。暗闇もいつも通りに行動できて薄暗かった洞窟のステージもきれいにみえる。

豪双剣は双剣術が進化したものだ。

エクストラスキルとは、ステータス強化・極系を全部獲得したら自動的に合成されてこれが以上なステータスの元凶でユニークスキルの時とは比べものにならないくらい凄い。


「それでは入る前に、スキルを獲得しましょう。」


「うん。おすすめは何?」


「おすすめは神速・神力・神魔です。」


「それでいいよ。」


『スキル神速を獲得しました。

効果は以下の通りです。

一時的に速さを極アップ。

レベルアップ時の速さ上昇値アップ』

『スキル神力を獲得しました。

効果は以下の通りです。

一時的に力を極アップ

レベルアップ時の力上昇値アップ』

『スキル神魔を獲得しました。

効果は以下の通りです。

一時的に魔力を極アップ

レベルアップ時のMP上昇値アップ』


「それでは行きましょう。」


とてつもなく大きな扉を開ける。


すると中には、3メートルを超えるオークがいた。


「鑑定」



ハイオークジェネラル

種族豚頭 レベル1 


HP3000 MP4000

力2000 速さ1200 防御力3000 魔法防御力1000


スキル

豪斧術レベル8 身体強化レベル10 魔力操作レベル10 盾術レベル9 自己再生レベル10

突進レベル10 炎魔法レベル10 風魔法レベル6

ユニークスキル 

崩壊レベル3




「ええーキングじゃないのかよ。」


俺はキングじゃない事に気をとられていたが今までと違う事が一つあった。

それはユニークスキルを持ってるという事。

名前から考えるに、何かを崩す力を持ってることがわかる。


「ブオオオオオ!」


ハイオークジェネラルが俺に気づき突進してくる。


ハイオークジェネラルは俺の目の前で止まり、装備していた大きな斧を俺に向かって振りおろしてきた。


「っく!」


片方の剣で振り下された斧を防ぐ。


めき、めき

という何かが砕けるける音が鳴る。

剣を見てみると、振り下された所が砕けていて刃こぼれしていた。


「なっ! くそ!」


幸い砕けた剣は暴食の剣。

暴食の剣は自己再生があるため問題ない。


「っち、崩壊ってそういう事か。」


俺は多重思考をフル活動させ、攻略方法を探す。


こういう場合、本当にピンチにならない限り、大賢者からのアドバイスはない。

考える時間もなく、ハイオークジェネラルは俺に斧を振る。


あの崩壊が俺自身に当たればおそらく自己再生よりも先に、俺自身が崩壊する。


「爆炎魔法! 小爆発! 」


剣でガードできないため、小さな爆発を自分に当てて避ける。


「雷纏い! 火纏い!」


雷と火を纏う。

雷纏いと火纏いは纏い系の中で一番攻撃力がある魔法だ。


「神速ノ一閃 5連!」


神速ノ一閃でヒットアンドウェイを繰り返して攻撃する。

幸い、速さは俺の方が速いため、当たらずにじわじわHPを削れる。


「ブオオオオオ!」


ハイオークジェネラルが叫ぶとオークジェネラルの周りから十数個ほどの火の玉が現れた


火の玉は俺に向かって飛んでくる


近づいてきた火の玉を叩き切る。

切った火の玉の残りかすが俺にかかる。


みしっ……みしっ


また剣が崩れる音”だけ”聞こえる。


「くっそ!」


また剣を叩き割り、再生させる。


「転移!」


ハイオークジェネラルの真後ろに転移する。


「アストレア流剣術 八咫烏」


俺が剣を振ると同時に八つの剣筋が現る。


八咫烏は、一度に八回攻撃する技だ。


「ごほっ! はあはあ」


ハイオークジェネラルの蹴りが俺の腹に食い込む。


……みしっ


「爆裂魔波!」


ハイオークジェネラルに着弾し、爆発する。


「神速ノ一閃!」


先ほどの煙幕を利用してハイオークジェネラルを切る。


それから、ハイオークジェネラルの斧と俺の二本の剣が交差する。

斧が振り下された所を避け、切る。


……みしっ


斧と二本の剣がまた交差する。

重量では俺が圧倒的に軽いため、吹き飛ばされる。


「ブオオオ!」


また火の玉がハイオークジェネラルな周りから現れる。


「はあ!」


俺は気合で吹き飛ばす。


「転移!」


ハイオークジェネラルの頭上に転移する。


「ブオ?」


ハイオークジェネラルが俺が消えた事に戸惑う。


「はあああ! おら! ……ごほっ!」


とどめを刺そうと頭上から振りかぶった所で俺は自分自身の異変に気付く。


横腹が半分なくなっていたのだ。

理由は簡単。叩き切った火の玉の残りかすが俺の横腹に触れていたのだ。

ハイオークジェネラルは火の玉にも崩壊を付与していたのだ。


だがそれが理由だったとしても崩れすぎているのだ。


「ごほっ! ごほっ! くそ!あと少しなのに! 俺はこれで終わるのかよ!」


俺にも自己再生があるが、再生されていないことから考えるに、再生より崩壊速度の方が速いのだ。


「グヒッ!」


ハイオークジェネラルが笑ながら斧を振り降ろす。


「転移」


ハイオークジェネラルから距離を置くために逃げる。


「ハイヒール!」


聖魔法ハイヒールで少しだけ回復させる。


「水龍の咆哮! 雷電の鉄槌! 爆裂魔波!」


体は動けないが魔法で応戦する。


だが放たれた魔法もお構いなしにハイオークジェネラルは突進してくる。


「くっそーー!」


俺は悔しさに叫ぶ。

俺は親父に思い知らすんだ! 俺が最強だと!


『スキル自己再生レベル9がレベルアップしました。』

『スキル自己再生からスキル超再生に進化しました。』


願いが届いたのか勝利の女神が微笑んだ。


崩壊していた身体が、勢いよく再生を始める。


「ブオオオ!」


ハイオークジェネラルは斧を振り降ろす。


「ウオオオ! 鬼神ノ一撃!」


勝利を確信していたハイオークジェネラルは、余裕をもって振り降ろしていたが俺はその隙をついて一気に首を落とす。


……バタン


俺は倒れた。

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