俺だけ使えるスキルポイント使って世界最強! カクヨムバトル24時

seirei

第1話

広々とした空間で伝説級のドラゴンと戦ってる俺がいる。

ドラゴンはブレスを吐いたり、鍵爪でひっかいたりしている。

俺はそれらをかわし、隙ができたところで、ドラゴンを切る。

俺とドラゴンは、一進一退を繰り返していた。

そこでドラゴンの爪が俺の腹をざくりと切り裂いた。


ーーーーーーーーーーーーーー


俺の名前はレイベルト・ブァン・アストレア。十二才である。


容姿は金髪に翡翠の目そして身長は、160cm位である。体型はガリガリでもなくデブでもなくマッチョでもないちょうどいい体型だ。


俺の家は、公爵家で、嫡男だ。

しかしそれも今日までだ。

俺はこれから、廃嫡される。


なぜなら、俺のスキルは【スキルポイント】と【大賢者】と言うスキルだからだ。


スキルとは、先天的に取得できるレアなスキルと、後天的に取得できるノーマルなスキルとある。

そして運のいい奴は、スキル2つもらえる。

過去に確認されているスキル取得数も2つなので3つ4つ貰う奴は、この先いないのであろう。

スキルを授かるには十歳に教会に行くともらえる。

スキルを後天的に取得するには、努力した事を神に認められると、発動できるようになる技である。


俺のスキルは最初は、新スキルで2つ持ちだとだとはちやほやされていたが、どちらも使えないとみんな分かるとどんどん俺の事を無能と罵るようになった。

実の親でさえ俺の事を無能と罵る。


俺が廃嫡される代わりに、ブァサラと言う名前の者が養子として入って来た。


ブァサラのスキルは【剣聖】で、剣技の上達速度上昇、鋭さ、威力をとてつもなく上げるSランクスキルだ。


ランクとは、S ,A ,B ,C ,D ,E ,F とある。


俺のスキルも2つともSランクだが使えないのならSランクであろうが意味がない。

だから俺は、廃嫡され、勘当される。


「おい!無能!さっさと出ていけ!」


こいつは俺の親父だ。

名前はレオナルド・ブァン・アストレア。

公爵家の当主だ。

金髪に鍛え上げた筋肉がムキムキと盛り上がりまるでゴリラのような感じでいかにも脳筋のような人だ。


「ああ、親父の言う通りだ。さっさと出ていけ!ここはもう俺の家だ!」


こいつがブァサラだ。筋肉がもりあがっていて、髪は金髪で目は翡翠の色をしている。

見掛けによらず悪がきでいつも村人を困らせていた。

ブァサラはなにもしなければ美形なのに、何かするとすぐだいなしになる。


「その通りだ!わかってるならさっさと荷物を片付けて出ていけ!」

「「アッハッハッハッ」」


全くもって何で笑うのか分からない。


この他に俺の家族はいない。

母は俺が幼い頃に死んでしまいもういない。

兄弟もいないのは、貴族の中では珍しい。

貴族は普通三人位の子供を生む。

なぜなら、もし俺みたいな、無能が嫡男だった場合、次男が嫡男にするためだ。

家は、俺以外子供がいないのでブァサラを養子にするしかなかったのだ。


俺が廃嫡される理由としては、家が、戦で功績を上げでてきたので無能だと、体面的にもプライド的にも親父は許せないのだ。



ーーーーーーーーー




俺の部屋(屋根裏)に来ると一人の女性が待っていた。


彼女の名前はメイリー。名字はない。

名字があるのは、貴族だけである。

メイリーは俺が生まれた頃から面倒を見てもらっているのでお母さん的な存在である。


メイリーは茶髪で、ストレートのロングヘアで、体型もすらりとしていて結構な美人である。


「レイベルト様。本当に出ていかれるのですか?」

どこか不安があるようで、期待しているようにも聞こえる。

「ああ、もちろんそのつもりだよ。」


俺がそう言うと残念そうにする。

暫くの間沈黙が流れる。


「やっぱり残っていたって…」

「残ってたってどうせブァサラの剣技の的になるだけさ。」


そういって俺は出ていく準備を始める。

剣や、水、非常食や衣服をバックに入れる。


準備が終わるとメイリーは待っていたかのように、後ろから革袋を取りだし、俺に渡してきた。

中を覗くと中には、金貨が三枚、銀貨が十枚入っていた。これだけあれば大人が二年位なにもしなくても過ごしていけられる位の量がある。

「さっ、さすがにこんなに貰えないよ。」

「いえ、これだけは貰ってください。これは、使用人全員から少しずつ集めたも物ですので貰ってください!」

「わかったよ。ありがとう。そろそろ終わりの時間だ。

また親父達が騒ぎだすまえに出ていくよ。」



ーーーーーーーーーーー



親父の執務室に来た。

いくらくそ親父でも俺を生んでくれた家族だ。挨拶位しなければならない。


「父上レイベルトです。お別れの挨拶に来ました。」

ノックをしてから聞く。


「入れ。」


たったそれだけの短い言葉だが俺には嬉しそうに聞こえた。

何か嫌な予感がする。


恐る恐るドアを開けるとそこには、親父以外に二人親父の横に並んでいた。


一人は、ブァサラもう一人の姿を確認したときにああそう言うことかと納得する。


「レイベルトお前に言うことがある。

今日をもって貴様をアストレア家から廃嫡し、勘当する!」


嬉しそうに言う。


「はっはっはっ!ついにこの日が来た!これで俺がこの家の嫡男だ!」


ブァサラも嬉しそうに叫ぶ


「さようならレイ。私はこの家の嫡男と結婚することになる契約なのだ。すまない。 」


彼女の名前は、シーリア。

彼女も公爵家の者で、薄い青色のさらさらとした髪の毛が特徴的な美人だ。

彼女だけは、悲しそうにしてくれる。

彼女と俺は、婚約していて、幼い頃から一緒に遊んでいる。

だがやはり嫌な予感がする。


「とでもいうと思ったか!お前なんかといてヘドが出そうだった!お前みたいな無能とこの私が釣り合う訳がないであろう!私はブァサラと婚約した!ブァサラの方がイケメンだし強いからな!」

やはりそうかと思う。

だが彼女だけは、彼女だけは、嘘だといって欲しい。

彼女は、俺が無能だと罵られても慰めてくれたのだ。


「そんな!嘘だ!嘘だと言ってくれシーリア!」

シーリアに向けててを伸ばす

「気安く私の名を呼ぶな!」

伸ばしていた手を払い退けられた。

本当だと言うことがわかった。


「アッハッハッハッ!そういう顔が私は見たかったのだ!」

きっと今の俺は酷い顔をしているのであろう。


「「「はっはっはっ!」」」


「さっさと出ていくのだな!」

「ありがとう…ございました」

俺は、泣きそうな顔で、執務室から飛び出る。



俺は家を後にする。屋根裏から悲しそうな顔をしたメアリーが覗きながら。


待っていろよ親父! 必ず見返してやるからな!


そして俺は、この後自らの運命を変える事件に会う等と全くもって考えていなかった。

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