終章

【終章】

 タカが死んだその日、私は死神のところへ向かった。

「どういうことですか?関与しないって言ったじゃないですか!」

死神はニィと笑って

「帰ってこない時は罰を与えると書いてあるじゃないですか。」

とあの反吐が出るくらい独特な声で言った。

「罰って・・・何もあそこまでしなくても。」

私はそう呟いた。欲を出した自分が憎くなった。自分の願望のためにタカが、愛する人が死んだのだ––––。死神が話し始める。

「あなたは死んでもなお生きたかった。その代償にあなたの大切な人の命をもらったのですよ。」

その言葉が心の奥底に沈んだ。


「さあ、あなたはもう死人じゃない。いきなさい。」










『秋と死神』完

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秋と死神 房成 あやめ @fusanariayame

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