　今、誰かをいじめている人へ。ここから先、私はかなり強い口調で書くことになると思います。私はそんなに出来た人間ではありませんので。

　これを読んでくれているということは、あなたは今、誰かをいじめているという自覚があるのですね？　もしくは、いじめている自覚は無いけれど「これはいじめだ」と言われているか。

　先にはっきりと言わせてもらいます。「いじめられている側が『いじめだ』と感じているならば、誰が何と言おうとそれはれっきとしたいじめだ」、と。いじめている側の認識とか自覚とか、そんなもの一切関係ない。そんなもの、どうだっていい。いじめられている側が苦痛を感じているならば、それはいじめです。

　私は、いじめている側の人に問いたい。「なんでそんな事をしているのか」、と。

　何か気に食わないことがあったから？　その様子を見ているのが楽しいから？　それとも、特に理由は無くてただ何となく？

　私の考えを率直に書かせてもらいます。

　それがどうした。なんでそれが、お前が他人をいじめても良い理由になるのだ？　お前に何の権限があっていじめているのだ？　他人の権利を奪う、他人を傷付ける権利がお前にはあると言うのか？

　何があったかは知りませんが、あなたのやっていることは人間として最低の行為です。到底許されるようなことではありません。いじめは立派な犯罪です。が、この際犯罪かどうかなんて、ぶっちゃけどうだって良い。犯罪だからいじめるな、なんて言う気はありませんよ。

　いじめは、他人を深く傷つけ、大いに苦しめ続ける人間として最低最悪の行為です。いじめられた人間がどれほど苦しむか、あなたには想像もつかないことでしょう。いじめられて、死んだ方がマシだなんて考える人は少なくはありません。死ぬことへの苦しみや恐怖が、いじめられながら生きていくことよりも楽だと思えてしまうんですよ？　あなたにはその苦しみが想像できますか？

　もしもあなたがいじめている人がその様な選択をしたとして、あなたには責任が取れるのでしょうか？　いや、取れるはずがない。この世に、失われた命に見合う対価なんて、存在しないのだから。お金？　社会的制裁？　そんなもの、形式上のものでしかない。一度失われた命は、もう二度と戻ってくることは無いのです。そして、大切な人を失った悲しみや怒りも、一生消えることなど無いでしょう。お金とか、そんなものでどうこう出来るものじゃないのです。

　おっと、自分の命を天秤に掛ければ良いとか思わないで下さいよ？　というか、そんなもので償えるとでも思っているのか、と言いたいところです。人を散々苦しませておいて、自分は楽な道を選ぶとか、どんな神経なのでしょう。むしろ、十字架を遺族に「もう良いよ」と言われるまで、ずっと背負い続けて生きてください。言われなければ一生背負って。

　復讐したいから、とかそんな理由だけで言っているのではありませんよ。せめて自分が何をしたのか位、理解しておいてほしいのです。どれだけ辛い思いをさせたのか、そんなものいじめる様な人間には分かりっこないかも知れないけれど。

　そしてもう一つ、言っておきたいことがあります。それは、「いじめが終わった後もずっといじめられた人は傷が残るのだ」ということです。

　いじめが解決したとしても、いじめられた傷が癒えるにはかなり長い時間がかかります。もしかすると、一生治らないかもしれません。いじめられた記憶一つ一つがトラウマになって、それが生きていくうえで足かせとなるのです。それに立ち向かおうとしても、簡単には打ち破れないものです。目標や夢を見つけたとしても、その足かせのせいで諦めざるを得ない、なんてこともあるかもしれません。あなたはそこまで考えていますか？

　最後にもう一度、感情に任せて言っておきます。

　お前に、他人の将来を奪う権利なんて無い。お前に、他人の権利を奪う権利なんて無い。お前が、人を苦しめても良い理由なんて無い。いじめは、犯罪である前に人間として最低の行為だ。

　それでもまだ、あなたは他人をいじめますか？