先生方へ

 教育現場に携わる全ての方へ。


 いじめを、絶対に軽視しないでほしいのです。


 いじめを、絶対に無視しないでほしいのです。



 学校におけるいじめにおいて、被害者にとって先生というものは頼みの綱です。「いじめられています」という声を上げる事も、かなり勇気の要ることです。いじめられている時、声を上げる事はそう簡単には出来ません。それをすることで、いじめがエスカレートするかもしれない、と考えるからです。だから、「先生、実はね……」というその相談は、児童・生徒からの切実なSOSだと受け止めて下さい。


 自分のクラスでいじめが出ていると思いたくないかも知れません。それを認めたくないかも知れません。でも、もしそれを受け止めなかったら、その子が立ち直れないほどの深い傷を負ったり、最悪の場合には命を自ら絶つ、という選択をしてしまうかも知れません。そうなった時、あなたは責任をとれるのですか?


 私も今、大学で教職の授業を受けていて、「教員って大変な仕事だな」と感じています。勉強を教えることだけが教員の仕事じゃないし、近年では教員への負担が大きくなっていることも分かります。そんな中でいじめの対応なんて、と感じるかも知れません。でも、いじめに遭っている子からすれば、一刻の猶予も無い、危機を感じている最中なのです。



 そしてもう一つ。その対応に当たる時、「被害者が何を望んでいるのか」をしっかり聞いて、寄り添って欲しいのです。


 私が担任の先生に相談した時のことです。なんとかしてほしい、という思いで先生に打ち明けたのですが。


「○○君(相手の名前)は『そんなことしてない』って言ってるよ? なんでそんな事言うの?」


 これが、その時先生から帰ってきた言葉でした。


 もちろん、先生に言った事が相手にバレて、いじめはエスカレートしました。


 私はこれをキッカケに、『先生は信用できないんだ』『先生は取り合ってくれる様な人間じゃないんだ』ということを知りました。それまでは先生は頼って良い存在だと思っていたのですが、教員の中には信用してはいけない先生もいるのだと、痛感しました。


 それ以降、その担任の先生には一切相談しなくなりました。と言うより、出来なくなりました。だって、どうせまた正面から向き合ってくれないんだろうから。だって、相談すればまたいじめがエスカレートするんだろうから。ちゃんと話を聞いてくれもせず、それどころかどんどん追い詰めてられていく位なら、現状を我慢して、耐え忍んでいた方がまだマシだ。そう考えるようになりました。


 そんな中、藁にもすがる思いで頼る事にしたのは、教育実習で来ていた大学生の先生でした。関わる中で、この人は信用しても大丈夫じゃないか、と思ったからだったのですが、結果的にはそれが正解でした。そこから校長先生にまで伝わって、校長先生が介入してくれることになりました。そしてそれが、一応の解決につながることになりました。



 すこし感情にまかせて書いてしまったので分かりにくくなってしまったかも知れませんが。


 まあ端的に言いたい事を言わせて頂きますと、「先生は、いじめられている生徒にとっては頼みの綱なんだから、ちゃんと向き合ってくれ」ということです。自分の今後を気にして隠蔽するなんて、私は人間のすることじゃないと思っています。そして、軽く考えるような教員は、人を教える立場にあるべき存在ではないと思います。


 いじめは、いじめられている子にとって本当に耐えがたいものなのです。ですから、どうかいじめに真剣に向き合って、被害者の子に寄り添ってあげて下さい。教員は

 、いじめられている子を救える立場にあるのですから。

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