第53話   胸の再生

 大輔は少し間をおいて考える時間を与えた。改めて女性としてみるとキリッとしてはいるが、かなりの美形だ。ただ、長年男として育っていたようだからがさつそうではあるが、サバサバしてるかなと不思議ちゃん?と判定していた。


「それと一旦下着姿になるんだ。君の胸を治してやる」


 そう言って大輔は先程ケイトに買わせた女性物の下着を渡し、私背中を向けた。ジェームスは震えながらも命令には逆らえないと理解しているので着替えて下着姿になった。


 すらっとしているがそれなりにしっかり付いた筋肉た。だ無駄な肉がないのでほぼモデルのような体型で、ケイトが息を呑んでいた。ケイトがついすごいとポツリと漏らしていたが、大輔は向き直り


「やっぱりそうだ。君はずっと胸をさらしできつく巻いてただろ?胸が潰れてるんだよ。ちゃんとした綺麗な形の胸にしてあげるから、そこに横になってくれ。恥ずかしいかもだが直接胸を見させて貰うのと少し触らさせて貰うよ。ケイト手伝いを頼むね」


「私は奴隷だ。好きにするがよい。私をこれから蹂躙するのならすればいいさ。その時になれば舌を噛み切って死んでやる」


「いやいやそんな事はしないからさ、君の胸を治すだけだだから、早まった真似はしないでね。試合の時に違和感があったんだ」


 胸を見るとベッチャリして横に広がり、立体感がなかった。四つん這いにさせると、自重で垂れて谷間は出来るが、見ていて興奮するどころか、可愛そうで大輔は涙していた。ケイトに


「女性の胸にサラシを巻いているとこういう風になってしまうんだ。ケイト、よく見ておくんだ。今から本来の形に直していくよ」


 大輔は寝ているジェームスに触るよと断りを入れ、強張っているジェームスの胸を鷲掴みにして大体の大きさを把握した。それなりに大きい胸であるが、潰れている為本来の大きさや形がよくわからない。大輔が胸を触りながら治療の為の魔法を使っているが、ジェームスは驚いていた。そう大輔が詠唱もせずに魔法を使っているからだ。胸を通して大輔の手から体に魔力が流れ込んでくるのが分かる為、魔法使っているというのが理解できたのだ。


 そうするとジェームスの胸に張りと立体感が戻ってきた。すると誰もが羨むような綺麗な形の胸ができてきて、ケイトが綺麗と呟きながら見惚れていた。そして大輔がジェームスを座らせる。ジェームスの胸を少し触りながら弾力などを確かめていた。そして鏡を渡してやり、


「治療が終わったから自分で確かめてみな」


 一目見たジェームスが慌てて自分の胸を触り、女性が本来持っている張りと弾力形が保たれていることを理解しポロポロポロポロ涙を流していた。


「これが私の胸!もう一度揉んでみて下さい。


 大輔は揉んでみて


「立派できれいな胸だよ。揉んだ感じ正常かな。君の夫になる人が羨ましいな。」


 そして大輔は後ろ向き


「俺の理性が残っているうちに服を着てくれるかな。今揉んで理性が飛びそうだからさ。」



 一旦冒険者の女性が着るような服をジェームスに着させた。そして名前は大輔が付けることになり、彼女にはクレールと名付けた


「ダイス殿は命を奪おうとした私をなぜ助けられたのだ!またダイス殿の命を狙うかも分からんのだぞ。ただ、そのこの胸はありがとう感謝している。この胸はやはりダイス殿に蹂躙される為に再建されたのか。仕方がないのだよな」


 そんな事を言い出すので大輔はデコピンを喰らわすと、フィギュアーという短い悲鳴を上げていた。


「あのな俺は君を手篭めにする為に生き返らせたり、胸を再建したわけじゃないんだ。甘いかもわからないけど、俺は人が死ぬのが嫌なんだ。ちょうど君との戦いで奴隷の首輪が外れる条件を満たしたから俺の封印された能力が復活したんだ。だから偶々君を生き返らせることができたん。無論襲わないと誓えるならばすぐにでも君の奴隷契約は解除するからさ。こんな風に奴隷を解放できるんだ」


 大輔がケイトの首輪に手を添えるとバキーンという音と共に奴隷の首輪が落ちた。その様を見たケイトは驚いてワナワナ震えていたが


「すまないなケイト。彼女に俺が奴隷契約を結んだり変更出来る事や奴隷解放できる事を見せる為に奴隷のままでいさせてたんだ。遅くなって悪かったな」


 ケイトはクレールを押しのけて大輔に飛びついて泣いていたのであった。ケイトが大輔に抱きついている間にクレールは服を着て身なりを整えていた。


 すると何やら外が騒がしい事に3人共気がつくのであった。




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