第18話  宿での振り返り

 宿の部屋は小綺麗で6畳位の部屋にベッドと机がある。小さなクローゼットがあるが、風呂とトイレは別だった。


 ターニャによるとこの宿は良くも悪くも全てが普通だというのだ。


 話というか説明してくれた中にレベルと言うのがあった。冒険者にはレベルがあり、強さのバロメーターだという。戦闘を重ねるとステータスが増えるらしいが、ある一定のステータスを超えるとレベルが上がる。レベルは10までが知られていて、今活動している中では8が最高と言っていた。レベルが上がったからステータスが上がるわけではないが、例えばレベル5の者がレベル6の者に挑んでも勝率は10%に満たない。勿論武器の相性や対策を講じれば別だが、闘技大会が仮にあったら、最高レベルの者がまず間違いなく勝ち上がると。絶対的な数字だと言っていた。


 女神と契約をすると、魔物を倒すと経験値を得られたり、成長する恩恵を得られる。因みにギルド職員も研修の一環でダンジョンに入っていて、ターニャはレベル3だった。経験値以外の何かしらの要因でスキルが得られたり変貌する事があるから、ただ倒すだけでは駄目だという。


 例えば晃がターニャを襲い、手篭めにしようとしても、最初の一撃で気絶させられなければ100%撃退される。


 特に成りたての初心者に粋がってアシスタントに暴力を振るう者が多く、レベル3位になるまでにそういった性質の者は命を落とすか、落ち着くのだそうだ。なので初心者をあしらうステータスが必要なのだった。


 晃は宿の部屋で着替え、荷物を調べていた。着替えた後洗濯をしに行き、部屋にあるロープに干していく。


 また、収納スキルがあるのは分かっていたが、何を入れているか分からなかった。

 部屋で試しに出すと、お金や異世界に来る前に持っていた荷物や服があり、友達の家で勉強する為のノートと筆記道具があった。荷物は他にこの世界での換えの服位だった。小さいが水筒をかばんに入れていたから、飲水は気にせずに持てそうだった。


 元の荷物意外は何か、ゲームの初期装備とお金にしか感じず、ため息を付いて中に戻した。


 念じると収納についてある程度理解できる数字が出た。


収納レベル1

初期アイテムとお金を除いた容量 0/20kg

 試しにテーブルを入れると容量が変わり、制限があるのがよくわかった。レベルがあるからいずれ容量が増えるのかもだが、魔石をしまっておいた。ターニャ曰くレアな魔石があり、20万になると。女神と契約している冒険者からしか買えないから、今の所お金があるが、持金が尽きる前に契約する事と念を押された。


 ノートに今日の事を書くが、所持金がいくらだったとか宿の事等を書き、気になる二人のエルフについても特徴などを書いていく。


 スマホを見ていると微妙にアプリが違った。

 異世界ロトと分かりやすいのがあり、開いてみると新たに引けるロトがなく、次はどうやら女神契約記念ロトとあり、何かが引けるらしい。


 履歴を見ると初心者初期装備品関係を引いていたらしく、今の装備がそうだったと。


 ゲーム等で予め用意されている装備や、ステージが変わった時に付与されるものがロトとして用意しているのかな?と感じていたが、疲れからか少し横になろうとしていたがいつの間にか本格的な眠りに落ちるのであった。

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