教室

康太「今日の体育は、ハードルが高すぎだよな。」


有斗「僕は普通だったけど、海里は?」


海里「私は大丈夫だったよ。」


有斗「でも確かに先生あの、は康太の言った通りにハードルが高かったけど、でも僕は意外とゆっくり走れたから僕は全然、平気だった。」


海里「有斗は陸上部に入っていたからね。」


康太「うんうん、でも俺は何をしても上手くいかないし・・・。」


有斗「大丈夫だよ、お前ならきっと出来るさ。」


康太「有斗、ありがとう。」


海里「私は全然余裕だったけど、でも私も頑張って走りたい。」


有斗「今から走るか?海里の家まで入って・・・。」


海里「・・・って、私の家に行くの⁉何で。」


有斗「海里の家の料理は美味しいからな。」


海里「それ狙いなら、私は帰るよ。」


有斗「海里、冗談だって。」


海里「分かった、分かった、結局、どこまで走るつもりなの?」


有斗「うーん、そうだな、簡単に言えば公園かな?」


海里「うん、分かった、康太は?」


康太「俺も行こうかな?公園なら俺、走れるし。」


有斗「言ったな、よーし、公園に向けて出発だ!」


康太「よし、俺も頑張って走るぞ。」


海里「うんうん。」


そして僕達は近くの公園まで走る事になった。


《公園》


有斗「着いた。」


海里「私も着いた、後は康太だけだね。」


康太「ハァ・・・ハァ・・・結局、俺がビリかよ。」


有斗「はい、康太、お茶とタオルとお菓子。」


康太「いつの間に、でもありがとう。」


海里「康太が疲れそうになった時にはいつも、差し入れを持って来てくれるから、だから皆が居ると安心が出来るんだってさ。」


康太「有斗、ありがとう。」


有斗「でも、よく頑張ったご褒美だから。」


康太「うん、いただきます。」


そして康太は嬉しそうに食べた。


海里「有斗は?」


有斗「えっ?」


海里「まさか何も持ってきてないの?」


有斗「うん、僕はいいよ、だって家近いし別に一人で食べるわけじゃないから。」


海里「そっか、実は、有斗に話しておきたい事があるんだけど・・・。」


有斗「うん、いいよ。」


海里「実は、私、今度の日曜日に引っ越す事になった。」


有斗「えっ、でも本当なのか?」


海里「母親の仕事の都合で、東京に行く事になった。」


有斗「そっか、康太には言ったのか?」


海里「今、呼んでくるね。」


康太「聞いたよ、海里が引越しするってさっき聞いたよ。」


有斗「盗み聞きかーい、でも本当に海里が引っ越すなら明日、先生に言った方がいいよ。」


海里「うん、分かったよ。」


そして海里はこっそり泣いていた、もちろん僕達に気づかれないように。」

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