第37話:父、襲来

投稿遅くてすみません……。

次回は早くします!


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 辺りが暗くなってきたが、まだ七美は眠っていた。


 二人は流石にまずいだろうと思い、そろそろ家へ帰ることにした。



「お兄ちゃんは私がおんぶして帰ります!」


「いいや、私の方が背が大きいし運びやすいだろうから私が運ぶわ」



 普通の兄妹ならば妹が兄を背負うことなどないだろうが、七美は華と同じぐらい背が低いのでそれが可能となるのだ。



「私が!」


「いいや私が!!」



 その後討論をしたが決まらず、結局じゃんけんで決めることにした。

 勝者は心音。彼女はニコニコしながら帰り、華はムスッと不満そうな顔で家に帰ったら。



〜〜



「ふがっ!?」



 鼻ちょうちんが破裂するとともに七美は目覚めた。



「あれ……?ここは……」



 確か華と出かけて犬に遭遇して、春渼さんに会って公園に行って……。

 だけどここは僕の家のソファだ。



「あ!お兄ちゃんおはよ〜!もう夜だけど…」


「えぇ!?」



 そ、そんな……。なんか最近寝てばっかりな気がする……。



「起きたなら夜ご飯を食べましょ〜」



 今日は早く寝て生活習慣を正そう……。

 流石に最近昼寝ばかりしている気がするし、学校でも寝ちゃってるからもしお母さんとか華にバレたら怒られちゃうかもしれない。


 明日から昼寝しないぞー!


 僕はそう意気込み、夜ご飯を食べ始めた。


 ちなみに春渼さんは華曰く、満足そうな顔で帰ったよと聞かされた。



〜〜



「眠れない…!!」



 夜ご飯を食べ終わり、お風呂に入ったり歯磨きしたりしたからあとは寝るだけなのに全然眠れる気がしない。

 目がぱっちり開いている。


 お勉強したり、睡眠用のBGMを聞いたりと、あらゆる方法で寝ようとしているけれど全然眠れない!



「とりあえずトイレに行ってお茶飲も……」



 僕は部屋を出てリビングへと歩き始めた。


 トイレを済まし、真っ暗なリビングでお茶を飲んでいる最中、玄関の扉がガチャっと開く音がした。



(!?…お母さんは寝てるし、華も寝てる……まさか泥棒!?)



 入ってきた人なるべく音を立てないようにそろーりと歩いているけれど僕には聞こえていた。



(どどどどどうしよう!警察?お母さんを呼ぶ?でも無理だ!動けない…!!)



 ガクガクと震えながらその場で立っていると、僕がいるリビングに入ってきたのがわかった。

 真っ暗なので姿は見えないけれどすぐ近くにいる気がする。



「こんな夜中に何してるんだぁぁ……」



 ライトで照らされた男の人の顔が突如僕の目の前に現れ、そんなことを言ってきた。



「ひゅっ……」



 僕はバタッと倒れた。



〜華side〜



「ぐー……ぐー……%×ゅ*3j#けぁd」



 華は眠っており、聞き取れない寝言をしゃべっていた。


 だがリビングの方で物音がした途端、がばっと起き上がりダッシュでリビングへと走り出した。



(妹の勘…!お兄ちゃんのピンチ!!)


「お兄ちゃん!」



 リビングへ着くと、男が立っており、お兄ちゃんは倒れていた。

 その男の鼻から鼻血が吹き出しているのも確認できた。



「お兄ちゃんに何したんだこのヤロォォ!!」


「ぐはぁっ!」



 華は華麗なドロップキックを炸裂させ、男はその場に倒れこんだ。



「華、あとは任せて…!」


「お母さん!」



 お母さんも駆けつけてきており、この男に絞め技を食らわしていた。



「い…いたたたたたた!ちょ、痛ぁい!俺だよ俺!お父さんだよ!!」


「ん?」



 リビングの電気をつけると、数日ぶりに見るお父さんの顔があった。



〜〜



「はっ!!」



 すごく嫌な夢を見た……。

 謎の男が僕の目の前に出てきてそれで……。



「おはよう、七美。久しぶり」


「え?ギャアァァ!!」


「うわぁぁぁ!!」



 昨日見た恐ろしい顔があった……。

 と、思ったら。



「お父さん!?」


「お、おう……びっくりしたよ……」



 僕のお父さんの“笹田 蛍介ささだ けいすけ”。

 髪型は癖っ毛で、僕と同じ髪色だけれど背が僕の倍ぐらいある。

 お父さんはタレ目で“昔は可愛い系でモテてたんだぜ”と聞かされている。



「昨日のお父さんだったの!?すごくびっくりしたんだからね!!」



 僕はお父さんの肩をポカポカと叩いてやったけれど全く痛そうにせず笑っていた。



「あはは、悪かったって。久々に可愛い可愛い我が息子を見れて嬉しかったのさ」


「むー……!」



 ほっぺたを膨らませて怒ったが、お父さんの鼻に赤く染まったティッシュを突っ込んでいるのが目に入った。



「お父さんまだ治ってないの?」



 お父さんはなぜかすぐに鼻血を出してしまう体質らしいが、詳しいことはなぜか話してくれない。

 なんでだろう……。



「あなた……」



 お母さんがドアの前でそうお父さんに言っていた。



「ハ、ハイ!勿論ワカッテマス!だ、だからもう昨日みたいなことはもうしないでくれ……!」



 お父さんは両腕で自分を抱きしめ、ガタガタと震え出した。



「お、お父さん大丈夫?何か怖いことがあったの?」



 七美は父の近くに寄り添い、心配そうな目で父を見ていた。


 父は目を見開き、いきなり立ち上がった。



「うわっ!」


「悪い七美!献血に行ってくる!!」


「お父さん!?」



 お父さんが鼻を抑えながらダッシュでどこかへ行ってしまった……。


 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄


「僕と同じ髪色」と言っていますが、実はこの作品、明確な髪型や髪色、目の色を書いていないんですよね。


この小説は結構最初の方に描いた作品なのでそういったことも知らずに書き始めていました。


と言うことで、七美の髪色、目の色はどんな感じがいいですかね?


派手派手か、リアリティな黒や茶色。



自分の中の七美のイメージはあるのですが、読者さんの中の七美のイメージ像とかもあるかもしれないので聞いて見ました。


感想で教えていただけると幸いです。

よろしくお願いします!m(_ _)m

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