第27話:三人でお出かけ
雪も無事に目を覚まし、早速出かけることになった。
「それじゃあ行き先はショッピングモール!行くぞお前らぁああ!!」
「「おおお!!」」
春渼さんの勢いある掛け声で僕たちは出発した。
ショッピングモールはここから近く、歩いて行くことになった。
「ねえあの子見て!真ん中の茶髪の子!!すごい可愛い!!」
「え、あれ人…?」
「天使だ……」
「やばい、鼻血出てきた…あと貧血で倒れそう…」
「我が家に欲しい…!」
何やら周りからチラチラと見られ、さらにボソボソと聞こえない程度で話しをしている。
「ねえ…やっぱり僕おかしい…?」
「「そんな訳ない!」」
「そ、そうなんだ……」
二人とも真っ先に否定をしてきた。
でもおかしくないならなんでだろう?女装している僕より断然美人な雪もいたりするのに。
ちなみに春渼さんは今マスクにフードを付けている。
チラチラと見られつつ、僕たちはショッピングモールへ着いた。
「今日は美味しいものを食べたり、いろいろ楽しみましょう!」
「ん?ミッションは?」
「え、あー……これがミッションよ!私をバレないようにうまく行動する…みたいな?」
「なるほど!!」
そういうことなんだ…僕はバレないように春渼さんの同行者…。
楽しそうだ!
あとなぜか春渼さんと雪がほっと息を吐いていた。なんでだろう?
「それじゃあ最初は甘いものでも食べに行きましょう!」
〜〜
ついたのは今有名な喫茶店のようなおしゃれな場所だった。
中へ入ると、女性の方が挨拶をしてくれた。
「いらっしゃああ!?ぉっと失礼……い、いらっしゃいませぇ〜……」
なぜかその人は顔を真っ赤にし、こちらをチラチラと見ていた。
「それじゃああそこ座りましょう」
「わかった」
座ったのはソファがあり、四人ぐらい座れるところだった。
「へー!いっぱいあるね!」
「おお、可愛いのう…どれ、儂が奢っちゃる」
「雪どうしたの?」
雪がシワシワな顔にしながらそんなことを言ってきた。
「私はこのチョコレートパフェで」
一番最初に決めたのは春渼さんだった。
次に雪が“プリンアラモードとフルーツてんこ盛り”というおいしそうなものを頼んでいた。
「僕…お金入れてくるの忘れて少ないや…」
所持金2015円……財布にお金入れてくるの忘れてた…。
「全然!私がおごってあげるわよ!?」
「いいや!!私がいくつでも食べさせてあげるわっ!?」
「えっ!?いや流石に大丈夫だよ、でもありがとう!」
僕は二人に向かって笑って返事をした。
「「「「はうっっ!!」」」」
今現在、この喫茶店にいる人物ほぼ全ては今の七美の笑顔にやられたのであった。
なぜ笑顔にやられたかって?見てたからだよ……。理由は可愛かったから。以上。
by.作者
「んー…じゃあギリギリで買えるこのパンケーキにする!」
無事に注文を終え、そのまま話をして時間を潰した。
〜〜
「お待たせしましたー“チョコレートパフェ”と“プリンアラモードとフルーツてんこ盛り”と“蜂蜜たっぷりパンケーキ”でございます!ごゆっくりどうぞ。本当にゆっくりして行っていいですから!!」
なぜか店員さんは強くゆっくりしていくことを勧めていた。
「おお!蜂蜜がいっぱい!!僕こんなの見たことないよー!!」
「ああ……私、もうお腹いっぱいかも……」
「あら…同じね……甘々だわ……」
「えぇ?二人とも一緒に食べようよ〜」
「「ええ、もちろん!!!」」
まだ食べてもいないのになぜかお腹いっぱいなんて…。
「いただきまーす。んっ…ん!?美味し〜♡」
「「「「「いただきましたぁあ!!!
」」」」」
「うわっ!?」
突然店中が騒音に包まれたので、ついビクッとなってしまった。
「何!?今の……」
「いいのよ七美、気にしちゃミッション失敗よ」
「はっ!?そうなんだ……。あ、ねぇ雪、春渼さん、これよかったら食べる?」
「「なにっ!?」」
「それはーえーと、いわゆる“あーーん”でかな!?」
「七美……なんて優しい子っ!!」
あーんとは言ってなかったけど…まあいいか。
「じゃあ雪、はいっあーん」
「あ!!あーーん!!!こ、これ…こんな美味しいパンケーキは食べたことないっ!」
「そうでしょお」
僕はニッと笑って雪に答えた。
「ご馳走さまでしたぁ!!!」
雪が突然バタッと机に突っ伏してしまった。
「え!?雪!?」
「七美くん大丈夫だから、私にもプリーズ!!」
「わ、わかった」
雪最近よく倒れる気がする…本当に大丈夫なのかな?
「じゃあ春渼さん、はい、あーん」
「ああん!ほ、これは、倍乗せっ!?七美くんの可愛さが乗ってきている…これはやばいほど美味いぜ……」
「美味しい?よかった!」
こうやってシェアしあえるのもいいね!
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
書いてて思ったけど、普通にメニューが美味しそう。
プリンアラモードとフルーツてんこ盛りというデリシャスワード。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます