第10話:夜、妹襲来!兄、気付かず!


妹回!


妹sideもあるよ。

 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄



 授業も終わり、僕は家に帰ってきた。


「ただいまー!!」


「お帰りー。手洗っちゃってねぇ」


 お母さんが返事をした。

 それと同時に足音が一気に僕に迫ってくる音がした。



「お兄ちゃーーーん!!!」


「うわぁっ!?」


 華が廊下から思い切り僕に向かってダイブをしてきた。


 僕はその衝撃に耐えられず、後ろへ転んでしまった。


「あ痛ててて……」


「お兄ちゃん!だだだだ大丈夫!?病院……救急車!」


「えっと…華?大丈夫だよ、ちょっとぶつけただけだ———」


「ごべんねぇお兄ぢゃん…!私のせいでこんな大怪我…!」



 パニックになっているのか、話が聞こえていないっぽい…。

 ここは兄として、妹を落ち着かせなければ…!



「お兄ちゃ…うむっ!!」


「大丈夫だよ、華。ちょっと転んだだけだから…」


 僕は落ち着かせるべく、華にハグをした。



「むふ〜〜♪お兄ちゃん………すんすん」


「ちょ、ちょっと!?匂いは嗅がないで!恥ずかしいから!」


「えぇー?もーちょっとぉ」



 目がトロンとして、顔が真っ赤になっていた。



「ていうか、ここ玄関だから!」


「ん〜?はっ!そうだった!ご、ごめんね!お兄ちゃん!」


「うん、大丈夫だよ。今度から気をつけてね」


「わかった……でもあのハグは中々…(ボソ)」


「?」


 何か聞こえた気がしたが、気のせいかな?


 家へ入り、夜ご飯も食べ、それと言って何もなく、僕は就寝した。




〜side華〜



 今日、あまりお兄ちゃんとイチャイチャができなかったから、お兄ちゃんが帰ってきた途端に飛びついて、そのまま倒してしまった。


 もちろん慌てたけどそれよりもそのあとの事が衝撃的すぎて……。



「まさかハグされるなんて……!あー、もう一回ハグされたいなぁ…」


 ハグをされた時は一瞬で落ち着けて、それで優しさに包まれている感じがした。


 しかも優しさとお兄ちゃんの匂いも……。


 はっ!?よだれが……。



 今は夜。みんな寝静まっているけど、私はどうも落ち着けなくて、寝付けないままでいた。


 明日も学校があるのに…。



「そうだ!」



 ある事を思いついた私は、すぐさまお兄ちゃんの部屋へと向かった。


 お兄ちゃんの部屋の前まで来た私は、深呼吸をした。


(お兄ちゃんがもう寝ていますように…!)


 そぉっとドアを開け、中を覗く。どうやらもう寝ているみたいだ。


 足音を立てないようにそろそろと歩き、ベッドの横まで来た。


「スピーー……スピーー……」


(可愛いっ!!…はっ!?ダメよ私…。今日はちょっとしたミッションがあるんだから…!)



 私は撫でかけていた手を止め、ミッションへ移行することにした。



 ミッション。それは、今日お兄ちゃんにハグされたみたいになりたいっ!



 ということで、お兄ちゃんのベッドに入ることにしました!



「お兄ちゃん起きないでね……」



 そっと布団を浮かし、ベッドへ侵入した。


「z〜、z〜」


(かわわわわわ!!可愛い!もう…なんというか可愛い!それしか出てこないっ!)


 ああ、この時がずっと続けばいいけど…そろそろ自分のベッドに戻らないといけない。


(名残惜しいけど……そろそろ…)



「うーーーん………」


「キャッ!」



 なんとお兄ちゃんが今日みたいに、私に抱きついて来た。


「行かないでぇ〜……」


「んむっ!?ふー……ふー……」



 私は今にも萌え死にそうなくらいに呼吸が荒くなっており、口を手で押さえて息を殺していた。




 少しばかり落ち着いた私は、お兄ちゃんの方へ顔を向けた。


 すると。


「う〜ん?」


 ごろりと、反対側を向いてしまった。


(チャンスだったのにーー!)



 私は悔しく、その勢いでお兄ちゃんの背中に抱きついた。


(スンスン……お兄ちゃんの匂い…!これは……だんだん……眠くなって……)



 ここで私の記憶は途切れ、寝落ちをしてしまった。


 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

書き溜めてた分無くなったぁぁぁぁ!!


ペースが更に遅くなるかも……。

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