「終わった」


「社長」


「電子空間の化け物は、消えた」


「消えた?」


「誰かが、倒してくれた」


「依頼出したのは社長ですよね?」


「うん」


「依頼通りになったってことじゃないんですか?」


「でも、たぶん依頼出した人間とは他に、たぶん協力者が、いる」


「敵ですか?」


「違うと思う」


「じゃあ、感謝しないとですね。これで私たちが動かなくても済む」


「何か依頼料とは別に贈り物しようかな。何がいいかな?」


「ビールサーバとかどうですか?」


「なんで」


「官邸サーバ絡みの依頼だったんで。サーバ繋がりで」


「いいかも」


「社長。お茶のみますか?」


「プレッツェルもあるよ」


「ありがとう。もらうよ」


「わたし電話かけてきます。ふたりが帰るときにサーバ買ってもらってきますか?」


「そうだね。お願いしようかな」

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