言の葉

言の葉は大樹から散り


言霊はもはや不純物を取り込みすぎた。


僅かに言霊のかほりを残す言葉は軽くなり


文字は既に記号へ成り果てた。



人を殺す二文字に殺意は薄れ


死ね 巷にあふれかえる




想いを乗せた二文字は宙へ浮かぶ


好き その二文字も幼い余りに幼すぎるように振り回される



幼い恋はあまりに早熟でゆゑに身を焦がし熟れる果実は摘まれず落ち、腐りゆく。

身に浴びた火傷はとうに消え失せた


燃えた灰に追悼を…

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