第964話 記事が書けない雨の日
「色々あって記事が書けない」
「色々とは?」
「寝てたら耳元にムカデ」
「うわっ」
「音で気付いて対処したよ」
「なるほど」
「そして妙な雨が」
「どこが妙なの?」
「さあ、これからという時」
「雨脚が強くなる?」
「そう、排水作業に追われる」
・・・
こりゃもう、見え見えの鬼だ。
あらゆる手を使って、情報発信を妨害する。
これは「雰囲気」というか、本当に「同期」して雨が降るのだ。
水桶が満杯になるので、溢れないうちに捨てる作業が続いてしまう。ゆっくり書いていられない。
霊感は弱い方なのだが、鬼からの「嫌がらせ」にだけは勘が働くのだ。
昨日は保存段階で記事がそっくり消えてしまった。
(書き直した)
当然鬼も、
「やめろ」
「解っているだろう?」
そんな意識を飛ばしているかのようだ。
声にならないが・・・邪悪な念を感じ取る。
勿論、それに負けるはずはない。とりあえず、ここまで書いて保存。
■作業後の再開
しかしなぜ、リアルタイムに雨の量が読めるかというと、雨漏りの音からなのだ。
「ポトン・ポトン・・・」
から、
「トトトトト・・・」
と変化する。
その音を聞きながら、外で降る雨の量がモニターできるというわけだ。
そして今日は、こんな事を考えていた。
「『イハウヘ』という神の名は検索しても出なかった」
「ここだけなのか?」
「本当に」
もっと多くのサイトが情報発信をしてくれたら、これほど集中攻撃を受けないで済む。
何しろ、この日本は天の創造主の御子と婚約した国だ。
ところが、この花嫁候補は婚約者の父の名を忘れてしまった。
「誰だったかしら」
「適当に呼んでみよう」
これはまずい。
御子の名は今「イエス」じゃない。
留守中に「二枚目」も突っ走っている。
そんな状況で「主」や「イエス」と呼んで大丈夫だろうか?
花嫁になる女性が、「あなたの父の名を知りません」で通るだろうか?
「ヤハの子イエス」・・・
この呼び名で誰に繋がるだろう?
「白石宇井」は、ヤコブの予言からなので、その父の名をはっきり口に出してこそ確実な縁結びが出来る。
『記事が書けない雨の日』に巡らせていた思いは、こんなところである。
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