第877話 星の底冷えが消える
「世の中暖かくなるかな?」
「気配があるよ」
「素晴らしい!」
「やっとこさだ」
「もう、カイロ要らなくなるね」
「うん『借りろ』もなくなる」
「おっ?」
・・・
『借りろ』は「借金苦」だ。
今の日本じゃ、大勢が苦しんでいる。
過去の夜空に「巨大な星」が生じた戦後から、金銭に縛られる冷刻な世界が始まった。
「懐の寒い人」は、カイロを入れても暖かくならない。
更に借金を重ねて破綻が生じてしまうだろう。
数字で人が死ぬ。
保険金殺人も起きていたが、闇から闇へ葬られていた。
底冷えの冷気は星の世界から下っていた。
■これが人類の望み?
遥かに遠い創造主の世界から、はるばると使いがやって来た。
すると、世の神は言う。
手出しするな、人類は私を呼んでいる。
彼は「夜」(や)の神であり、普段から「ヤー」と呼ばれていた。
人類が呼べば呼ぶほど、天からの介入が出来ない状態にあった。
鬼は「畏れ多い」「発生するな」を繰り返し、創造主の名を消してしまった。
代理として、自分の名を世間にバラ撒いたのだ。
人々は知らずにそれを呼んでいる。そしてますます、心と懐が冷えて行った。
今までこんな構図があったのだ。
■朝日の暖かさに期待
世界情勢は現在、情報開示と金融改革(ヨベル)へと向かっている。
ユダヤのヨベルの年は、借金を帳消しにする喜ばしい年だった。
その制度も、鬼が消してしまった結果、ハムレットの冷たい精神が世界中を覆った。
しかし、少し前から「イハウヘ」を呼ぶ人がほんの少し出現しているらしい。
朝日の暖かさを感じるから。
支持者が出て来れば、天の軍勢は堂々と動いて救いが施せる。
その結果、
『星の底冷えが消える』のだ。
実に有り難たい。
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