第602話 魔のイエス

「この先、注意する事は?」

  「魔のイエス!」

「なにそれ?」


・・・

イエスという名は誰でも使える。


「一郎」のように、一般的な名であったのだ。


墓に入った後、主はもう都に居なかった。


夜の闇に戻ってしまった歴史の中で、大勢が魚の腹から出た「魔のイエス」に騙されている。



【mar】 マー

物・事が 美しさを損なう。

台無しにする、傷つける。



「まー大変」という言葉は、「魔物(鬼)の仕業」を暗示しているかのようだ。


「夜の出来事」を察知していたイエスは、こう告げている。


→ 偽者に注意せよ(15説)



マタイ7章

13 狭い門からはいれ。滅びにいたる門は大きく、その道は広い。そして、そこからはいって行く者が多い。

14 命にいたる門は狭く、その道は細い。そして、それを見いだす者が少ない。

15 にせ預言者を警戒せよ。彼らは、羊の衣を着てあなたがたのところに来るが、その内側は強欲なおおかみである。




カルト経験者は、実感しているだろうか。


しかし今、カルトのリストでさえ完全ではない。


どうすれば?



 (実質で見分けよ)

16 あなたがたは、その実によって彼らを見わけるであろう。茨からぶどうを、あざみからいちじくを集める者があろうか。

17 そのように、すべて良い木は良い実を結び、悪い木は悪い実を結ぶ。

18 良い木が悪い実をならせることはないし、悪い木が良い実をならせることはできない。




「始めからの蛇」が導いた人類史は「実質」で・・・


→ 災難に満ちていた


エデンの選択は、「魔」の始まりであった。


始めからの蛇が、「人類一家」の「主」となっていた。


→ 魔のイエシュ(家主)



世の神となって君臨し、全世界に「魔の組織」を張り巡らせる支配を続けて来た。


そして、終わりの日。




19 良い実を結ばない木はことごとく切られて、火の中に投げ込まれる。

20 このように、あなたがたはその実によって彼らを見わけるのである。




偽善の宗教は、その樹木の一つ。




21 わたしにむかって『主よ、主よ』と言う者が、みな天国にはいるのではなく、ただ、天にいますわが父の御旨を行う者だけが、はいるのである。

22 その日には、多くの者が、わたしにむかって『主よ、主よ、わたしたちはあなたの名によって預言したではありませんか。また、あなたの名によって悪霊を追い出し、あなたの名によって多くの力あるわざを行ったではありませんか』と言うであろう。

23 そのとき、わたしは彼らにはっきり、こう言おう、『あなたがたを全く知らない。不法を働く者どもよ、行ってしまえ』。




その聖書からは、「創造主」の名が消されている。


これなら、魔の組織がどんな偽善でも通せるだろう。


救いはどこに?




 (岩ノ上に有り)

24 それで、わたしのこれらの言葉を聞いて行うものを、岩の上に自分の家を建てた賢い人に比べることができよう。

25 雨が降り、洪水が押し寄せ、風が吹いてその家に打ちつけても、倒れることはない。岩を土台としているからである。




「岩ノ上」に国家(家)が建てられる状況なら倒れない。


→ 『岩』こそ盤石の基礎だ


これが実に大きなヒントだが、解けるのは日本語だけである。


「岩」→ イ・ハ


彼らは、神の名が「イ」であると理解出来る。


「イロハ」の先頭にもその名が来ている。


しかし、イエスのヒントが理解出来ない状態なら

・・・倒壊しかない。




 (砂の基礎は軟弱)

26 また、わたしのこれらの言葉を聞いても行わない者を、砂の上に自分の家を建てた愚かな人に比べることができよう。

27 雨が降り、洪水が押し寄せ、風が吹いてその家に打ちつけると、倒れてしまう。そしてその倒れ方はひどいのである」。




「砂」は基礎に出来ない。

「散らす者」の象徴である。


日本も、これを理解出来ていなかったので、国家存亡の危機(砂を噛む事態)に陥った。




28 イエスがこれらの言を語り終えられると、群衆はその教にひどく驚いた。

29 それは律法学者たちのようにではなく、権威ある者のように、教えられたからである。




学者や上層部の者に救いは無く、子供のような感性を持つ人に聞くしかない。


その人なら、「魔のイエス」を読み抜くはずである。


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