第590話 渋滞の夢

「変な夢を見たよ」

  「おっ!どんな?」

「車で出掛けたら渋滞でね」

  「へー、初詣かな」

「うん、トラックは一台も無し」

  「なんか意味あるぞ」

「なんだろ?」


・・・

あまり嬉しく無い夢だった。


乗用車は一般民衆の乗り物なので、彼らの境遇を指しているのだろうか。


→ 救いの順番待ち?


解釈が正しいかどうかは不明だが、渋滞はいつまでも続いた。




 ■神国の深刻さ


鬼がしつこい邪魔を入れる理由は、やはり日本が特別にマークされているからだろう。


そして、鬼に対抗する「契約の箱」を隠しているから…と分析する。


しかし奇妙だ。

これが判明しない。


→ 『契約の』箱を隠す動機



普段は「神輿」と表現しているが、


正式には「神との『契約』」を示す「証の箱」である。


これを隠す理由は?

理解出来ない。



戦時中は「奪われる」という理由付けで隠していたが、むしろ逆だろう。


信仰心を持つ選民の感性なら「隠せば負ける」と気付くはずだからである。


平和な時代になっても、「神との契約」を隠す行為は「礼儀」の問題にも関係する。




 ■神との結婚証明


「箱が教える契約」とは?


→ 結婚の「契」



天の神は言った。


「守ってあげよう」

  「知りません、どなた?」

「『夫』じゃないか」

  「忘れました」

「なんだと?」

  「私は自由な女です」


そして、女は家に多くの神々を連れ込んでしまった。


これでは、黙示録にある「大バビロン」に重なってしまうではないか。



黙示録の「大バビロン」は、「酒」を配って世界を酔わせたので、「二枚目キリスト教」の配下と考える。


しかし日本が「契約の箱」を隠す態度は、似ているが異質である。


(失礼の一種)


→ 夫(天の神)に背を向けた



国内に「鬼」が居座り、神経を麻痺させているのは確かだが、まず鬼退治をすべきだろうか?


よく考えよう。


→ 後先が逆である



「箱」は『結婚証書』。


それを提示すれば、鬼も手出しが出来ない。



夢が教えたように、

日本庶民の救いが「渋滞」するのも当然だ。


苦労しながら個人が鬼と戦うより、箱の管理責任者がそれを出す方がはるかに簡単な作業である。


「渋滞の夢」から、そんな事情を教えられた気がしている。



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