第503話 イエスは取引に応じるか?

「イエスは取引する?」

  「しないでしょ」

「根拠は?」

  「これ」


・・・

イエスの立場は「居候」。


なぜなら、世の神が全世界を牛耳っているからだ。



ルカ4章

1 それから、悪魔はイエスを高い所へ連れて行き、またたくまに世界のすべての国々を見せて

6 言った、「これらの国々の権威と栄華とをみんな、あなたにあげましょう。それらはわたしに任せられていて、だれでも好きな人にあげてよいのですから。

7 それで、もしあなたがわたしの前にひざまずくなら、これを全部あなたのものにしてあげましょう」。

8 イエスは答えて言われた、「『主なるあなたの神を拝し、ただ神にのみ仕えよ』と書いてある」。



「世の神サタン」が牛耳る世界にイエスはやって来た。


それで終わりの日まで、立場は「居候」である。



◉居候、三杯目にはそっと出し

(居候が万事遠慮がちな事)


人類からすれば、「前の神」はやりたい放題。


→ 全世界の主


逆に、

「後の神」は遠慮がち。


それがあらゆる場面で続いている。


居候は→ 天の神の勢力


居るには居るが、遠くから眺めている感じである。


私自身にも、導きの声は非常に小さかった。

(何度も聞き逃した)


逆に、地上支配の神(鬼)の推進力は強く、勢いでやってしまうが、後から悔やむ。


鬼と戦う決意をしてからも、その状況に変化は無い。


世の中には、「鬼との取引」で益を得ようと考える人も多い。


大多数は、それが鬼だと気付いていないだろうが。

(私も気付いたのは遅かった)


悪魔崇拝を平気でやる人々は論外だが、中にはヤコブのように相手との取引をする豪傑もいるだろう。


ならば、イエスはどうだろう。




 ■右手のしている事を知らせるな


福音書にこんな記述がある。



マタイ6章

3 あなたは施しをする場合、右の手のしていることを左の手に知らせるな。

4 それは、あなたのする施しが隠れているためである。すると、隠れた事を見ておられるあなたの父は、報いてくださるであろう。



イエスは、創造主の右手。


「施し」の話を重ねて、イエスが教えていたのは「自分の方針」だった。


「左手」として人類を掌握しているサタンが、必ず邪魔を入れてくるからだ。


つまり、イエスという「右手の主」が選民を助ける場合も、「遠慮がち」な印象を受けるのである。


私自身も、大っぴらな助けを受けた経験が無い。


「かすかな声」を「チラリ」と感じるのみであったのだ。


サタンの懐に居る人類は、まるで「ヨブ」のようにやりたい放題の扱いを受けて来たのだが、ホレブで密かな切り替えを受けて「後ろ神」からの助けを得る事が出来るようになった。


鬼の勢力→ 絶対有利

右手の主→ 遠慮がち


この構図を知らないと、聖書の現実が理解出来ない。


そして世の中は、確かにその構図通りに動いている。


※ 「構図」とうい日本語の説明



【cause】コウズ

原義:原因、理由

1.結果を引き起こした原因。

2.主義、目的、大義。



御使いの勢力が、「右手」と「左手」に分離し、地上は「左手」の軍団が牛耳っている。


イエスが臣民を救うにも、「左手」の目を掻い潜らなければならない状況下だ。


聖書の中に、この言葉がある。


→ 敵の只中で従えて行け


このキーワードで検索すると、なぜか「日本軍の狂気」が多数ヒットする。


※ 当時の日本は世界が敵だったから・・・


「敵との取引」を得意としたのは「ヤコブ」だった。


しかし、イエス以後、そうした「抜け目のなさ」が消えている。


ヤコブは当初、「左手の子」という分類に入っていたようだ。


しかしもし、「右手の子」なら、取引をしようとはしないはずなのだ。


あまりにも生真面目な国民性が、この日本である。


だから、悪魔とも手を結ぶ抜け目ない精神が、御子にそぐわないのは理解出来るだろう。


「イエスは取引に応じるか?」


その質問に我々は、「否」と応えるしか無いのである。


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る